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ラジコン模型飛行機ラジコン模型航空機のコントローラー
ラジコン模型航空機[1](ラジコンもけいこうくうき)、またはラジオコントロール機、あるいはRC機[2] はRC方式で遠隔操作される模型航空機を指す。 RC機は、送信機の操縦桿の位置に基づいた信号によって、受信機はサーボを経由して舵面を操作し、それによって機体の姿勢が制御される。RC機の飛行活動は、安価な無線装置、軽くて強力な電池、効率的な原動機(電動モーターや小型内燃機、ジェットなど)が出現して、様々な種類やスタイルのものが手に入るようになったので、ホビーとして世界的に成長している。さらに、科学実験・気象観測・空気力学の模型試験
概要
RC航空機には以下の様々な形式のものがある。(詳細は後述)
初心者向き
トイ(玩具)RC機、練習機、トイRCヘリコプター
中級者向き
飛行機(グローエンジン、電動モーター)、グライダー、モーターグライダー
熟練者向き
エアロバティクス(曲技)、パイロンレーサー、スケールモデル機、ジェット機、(高級)ヘリコプター、特殊機(オートジャイロ、3D飛行機、オーニソプター)
製作上の区分
RTF(レディー・ツー・フライ:すぐに飛ばせる)RC機
ARTF(オールモスト:おおむねRTF)RC機
バルサ製キット
購入設計図から作る場合と、自分の設計で作る場合
歴史ケタリング・バグ
電子的に誘導された模型機の始まりは、19世紀末に飛行した水素で浮かぶ模型飛行船である。これは火花発信式の電波で誘導され、ミュージックホールの余興として劇場内を飛行した。
1918年、アメリカ陸軍は空中魚雷ケタリング・バグを開発した。
1920年代になると、イギリス航空研究所
が、リンクス (Lynx) エンジン搭載のラリンクス (Larynx) 単葉機を製作・試験して、航続距離160kmに達した。1930年代になると、イギリス海軍はデ・ハビランド DH.82 タイガー・モス機を改造した「DH.82B クイーン・ビー」と呼ばれるRC標的機を作った。RC機のうち、飛行機形式は最も飛ばしやすく、基本形と言える。入門機から熟練者向きのものまでさまざまなクラスや形式があるが、飛行原理上は同一である。
主翼の配置
高翼式高翼式
「高翼」とは、主翼が胴体の上についている形式で、最も飛ばしやすい。通常は、主翼に1段または2段の上反角がついている。練習機や、公園用の機体はこの形式が多い。「パイパー・カブ」機、「セスナ170B」機など、軽飛行機に多い形である。
高翼機は、主翼の下側に重心があり、これがグライダーの定常滑空時のように機体を安定させるので飛ばしやすい。操縦不能に陥った場合も、操縦を中立に戻せば、この安定性が機体を定常滑空姿勢に戻し、自然に操縦が可能となる状態になる。
低翼式低翼式
「低翼」は、主翼が胴体の下についている形式で、重心が主翼の上にあり、バランスの関係上飛行が難しくなり、上級の操縦技術が必要である。翼には安定性を加えるために上反角がついている。低翼式は、第2次大戦中の戦闘機、戦後の旅客機、商用ジェット機に多い形式である。
低翼式はロール軸の慣性モーメントの中心が主翼に近く、高翼式よりもロール(横転)を行うときに必要な回転力が少ない。従って安定性と運動性のバランスがよいとされる。
中翼式中翼式
「中翼」は、主翼が胴体の上下方向の中央近くについている形式である。主翼と重心位置が接近しているので、旋回に対しても横転に対してもモーメントアームが極小で運動性がよく、曲技機・スポーツ機・ジェット機などの模型機には大きな利点になる。他方、高翼式のように自然に定常姿勢に戻る性質が無いので、飛ばすことは難しく、初心者向きではない。
中翼機は空力特性を上下対称にするために上反角をつけない。そのためクセが背面などの姿勢でも変らない。 RC模型機のチャンネル数は、搭載しているサーボの数で決まる。小型機では、サーボの数は操作する舵面の数(エルロンは左右合わせて1つ)ごとに1つずつ付く。 必要なサーボは下記の通りである。 初心者用の機体では、装備するサーボは、スロットル、ラダー(またはエルロン)、エレベーター操作のための3個。4チャンネル(スロットル、エレベーター、ラダー、エルロン)はやや上級。 複雑な機体、大型スケール機などは1つの舵面に対して複数のサーボが付く。また、追加チャンネルを使って、引き込み脚、爆弾倉扉の開閉、爆弾投下、搭載カメラの操作、灯火の点灯など様々な機能の操作を行う。 左右のエルロンは連動し、通常はひとつのサーボで上下逆方向に操舵される。エルロンにそれ以外の操作を行えるように、2基のサーボを搭載する場合がある。例えば、両方のエルロンを同時に下げれば、エルロン兼フラップ(「フラッペロン」と呼ぶ)に、両方を同時に上げればエルロン兼スポイラー(「スポイレロン」と呼ぶ)の働きをする。 コンコルド機のようなデルタ翼機の場合、エレベーターは付いていない。エレベーターの機能はエルロンと組みあわされていて、その舵面は「エレボン」と呼ぶ。このように一対の舵面を、あるときは左右逆に、あるいは左右同方向に動かす操舵法は、RC模型機では通常のやり方であり、発信機の中で電子的に使い分けている。V尾翼の舵面の、エレベーターとラダーの使い分け操作も、同様のやり方。 室内・外で飛ばす、小型のRTF(前出)トイRC機の場合、ラダーとそのサーボの代わりに、2基のモーターとスピードコントローラーを搭載している。方向を操作する場合、2つのモーターを差動させるやり方のほうが、軽くて安い。また、両方のモーターの出力を同時に増減すれば、推力と高度を操作できる。 実機や上級(4チャンネル以上)のRC機は、3舵(ラダー、エルロン、エレベーター)とスロットルを全て使って旋回操作を行なうが、入門機など簡略な機体では省略された操作で旋回を行なう。 4チャンネル機は、実機と同じ正則な旋回をすることが出来る。エルロンがはじめに機体を旋回方向に傾け、ラダーはそれに「合わせる」。つまり、ロール中に横滑りがゼロになるようにラダーを操作する。ラダーを使わないときは、アドバース・ヨーが生ずる。発信機の中に、エルロンによるロールに合わせて自動的に適当なラダー操作をさせるプログラムが、組み込まれている場合もある。 機体をバンク(傾き)させて旋回飛行しているときは、高度が下がらないように上げ舵を切る。水平直線飛行中は揚力のベクトルが真上を向いていて、機体の重量を支えているが、旋回に入るとバンクで内側に向く揚力の分力を発生しなければならないので、真上を向く力が目減りをする。さらに、バンクと円周飛行によって水平尾翼に当たる気流が上向きに偏れるので、機首を下げる。水平旋回を続けるには目減りの揚力を補い、気流の上向きの偏れるのを補正するために、上げ舵とエンジン出力の増加を必要とする。 3チャンネルのRC機は、内2チャンネルをエレベーターとスロットルに充て、残りの1つをラダーかエルロンのいずれかに使う。エルロンに充てた場合は、直接、機体を左右に傾ける操作が出来る。ラダーに充てた場合は、上反角効果が強めに発揮するように機体が設計されていて、ラダー操作が起こした横滑りが、同じ方向へのロールをひき起こす。上反角が大きいほど、横滑りでおきるロールは大きい。練習機・パーク用RC機・グライダーは、以上のような仕組みで旋回する。 トイ級RC機は舵面がない。翼に並んで付いている2つのモーターの推力に差を付けると、弱いほうに曲がる。(トイ級RC模型機項参照) RG模型機を製作・組み立て法には、難易度、費用、必要な技術や経験に対応して様々で、多種のキットが店頭にある。材質も、バルサ材、プラスティックス材など様々。 縦通材と胴枠で胴体を作り、スパーとリブで翼を組むのが通常。より簡素な、板材から削り出すものもある。発泡ポリスチレン材の翼の表面をオビチ材(硬木)の薄板で被覆した合成構造もあるが、通常の構造よりも重くなるので、グライダーには向かず、動力機に使われる。 風の無い室内で飛ばす機種に使われる。バルサ材の骨組みに、ドープ塗料を水面に滴下して作ったフィルムや、回折で虹のように色が変わるほど薄いプラスティックフィルムを張ったもの。また、発泡材や、それを金型に射出成型して作った量産品、更にはそれをカーボンファイバーで補強したものなどはそのまま使える。
チャンネルの数
エルロン:ロール(左右の傾き)を操作
エレベーター:ピッチ(機首の上下)を操作
ラダー:ヨー(機首の左右)を操作
引き込み:脚の引き込みを操作
フラップ:フラップ(下げ翼)を操作。着陸進入を急角度にして着陸速度を低くする。また、離陸を速やかに行う。
補助:灯火・カメラ・その他
飛行機の旋回操作
正則の旋回操作
簡略式旋回操作
機体の構造
木製構造
超軽量構造
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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