ラケシス
運命を司る女神
ラケシスを彫刻した燭台の台座のレリーフ
ワシントンD.C.の合衆国最高裁判所前
親ニュクス
ゼウス, テミス(掟)
兄弟クロートー, アトロポス
ローマ神話デキマ
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ラケシス(古希: Λ?χεσι?, Lachesis)は、ギリシア神話の女神である。運命を司る3人の女神、モイライの1人。その名前は「配給者」すなわち「運命を割り当てる女」という意味を持ち[1]、運命の糸の長さを測る役目を担って、全ての人間に一定量の寿命を決定する。ローマ神話のデキマ(ラテン語: Decima)と同一視される。 ヘーシオドスの『神統記』によると夜の女神ニュクスが夫を必要とせずに生んだ数多くの子供の1人で、モイライの他の2人の女神クロートーとアトロポスと姉妹[2]。あるいはテミスとゼウスの娘で、クロートーとアトロポスおよび季節を司る3人の女神ホーライと姉妹[3][4]。幽冥の神エレボスとニュクスの娘[5]、必然の女神アナンケーの娘とも言われる[6]。 ヘーシオドスによるとモイライは人が誕生するときに禍福の運命を与えると述べられている[7][8]。ラケシスはモイライの中では次女に当たり、運命の糸の長さを測る役目を担って、全ての人間に一定量の寿命を決定する。 プラトーンは対話篇『国家』の末尾の死後の世界を描いた「エルの物語」でモイライの役割について語っている。それによるとモイライはアナンケー女神の膝元に玉座を持ち、白い衣をまとい、頭に花冠を戴いており、ラケシスは過去に起きたことを歌いながら[6]、両手でアナンケーの紡錘が回転するのを助けている。また玉座に座るラケシスの膝の上には籤があり、死者の魂はラケシスのところに行って、次に生まれ変わる生涯を籤の中から選ぶ。このときに各人の運命を導くダイモーンが決定する。ラケシスは処女神であるとも述べている[9]。 カオス
概要
系図
エレボス ニュクス
アイテール ヘーメラー モロス ケール タナトス ヒュプノス オネイロス モーモス オイジュス