地方言語または少数言語のための欧州憲章(英:European Charter for Regional or Minority Languages, ECRML; 仏:Charte europeenne des langues regionales ou minoritaires)とは欧州評議会の主導で1992年に採択されたヨーロッパの地方言語や少数言語の保護・促進のためのヨーロッパの条約 (CETS 148) である。
この憲章は、歴史的に(最近の他国からの移民も含めて)条約締結国の国民により使用されていて、多数者言語もしくは公用語と著しく異なったり、ある地方において使用されていたり、国家全体で言語的少数者によって使用されていたりする言語にのみ適用される。また、多数者の言語や公用語の方言、国家内の地方の歴史的構成員によって話されてきた言語、いろいろな地理上の地方で使われる、イディッシュ語やロマ語などの言語も含まれる。
ある行政区画で公式に使われるスペインのカタルーニャ語のような言語は国家の公用語として分類されないため憲章により保護されることがある。他方、アイルランドはアイルランド語が少数言語であるにもかかわらず国家の第1公用語としているためにこの憲章の利益を受けられないので調印できずにいる。イギリスは北アイルランドのアイルランド語について憲章を批准した。フランスは、調印はしているものの、憲法上フランスの言語について憲章を批准できないでいる。
この憲章では締約国がさまざまな方法で歴史的言語、地方言語、少数言語の保護および推進が取れるような措置が提供されている。保護には2つの段階がある。 国名の後に続く言語が保護の対象である。国名、言語名はそれぞれ五十音順。 2001年3月27日批准 2005年9月19日批准 2001年6月28日批准 1996年5月2日批准
すべての調印国は最低限の保護として言語の質の維持に努めなければならない。
調印国は、保護する言語に高度な保護のために例示された一定範囲の取り組みについて、35項目以上において実施国での保証の同意が得られた場合、さらなる保護による利便性を宣言できる。
批准国
アルメニア
ロシア語
イギリス
アイルランド語
ウェールズ語
スコットランド・ゲール語
コーンウォール語
スコットランド語(北アイルランド)
マン島語
ウクライナ
ベラルーシ語
ブルガリア語
クリミア・タタール語
ガガウズ語
ギリシャ語
ドイツ語
ハンガリー語
イディッシュ語
モルドバ語
ポーランド語
ルーマニア語
ロシア語
スロバキア語
オーストリア
クロアチア語(ブルゲンラント州)
スロバキア語
スロベニア語
チェコ語
ハンガリー語
ロマ語
オランダ
イディッシュ語
低ザクセン語
フリジア語
リンブルフ語
ロマ語
キプロス
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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