ヨシノボリ
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ヨシノボリ属
カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus
分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:条鰭綱 Actinopterygii
:スズキ目 Perciformes
亜目:ハゼ亜目 Gobioidei
:ハゼ科 Gobiidae
亜科:ゴビオネルス亜科 Gobionellinae
:ヨシノボリ属 Rhinogobius

学名
Rhinogobius
Gill, 1859
英名
freshwater goby

多数(本文参照)

ヨシノボリ(葦登)は、アジアの熱帯・温帯の淡水から汽水域に広く分布するハゼの1グループである。「ヨシノボリ」という呼び名は特定の種類を指さず、ハゼ亜目ハゼ科ヨシノボリ属 (Rhinogobius) に分類される魚の総称として用いられる。
特徴.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "ヨシノボリ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2019年1月)

成魚の体長はどの種類も5-10cm前後である。体の模様は種間でさまざまな変異が見られるが、頭部には赤褐色の線が入るものが多い。

ロシア沿海地方から東南アジアまでの熱帯・温帯域に分布。多くの種類に分かれるが、類似種が多いことなどの分類学的問題により種の総数は不明で、詳細な研究は現在進行中である。

各地の河川湖沼などに生息する。吸盤状の腹鰭で川底の石や護岸にはりつくことができ、種類によっては水流が速い渓流にも生息する。これらの未成魚が川を遡上するときなどは、流れの横の濡れた岩場をさかのぼることもある。この様子から「にも登る」という意味でこの名がついたが、実際には自分から葦を登ることはない。

川底の藻類やデトリタスを食べることもあるが、食性はほぼ肉食性で、水生昆虫ミミズエビ、魚の卵や稚魚などを捕食する。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}空腹時には自分の体の半分くらいの大きい獲物にも貪欲に襲いかかる[要出典]。よって飼育下では一緒に飼う動物の大きさに注意しなければならない。

雄は繁殖期になると縄張りを作り、縄張りに侵入する他の雄を激しく攻撃する。一方で川底の石の下に巣穴を掘って雌を誘い、産卵を行う。巣穴には捨てられた空き缶などを使うこともあり、春から夏にかけて川の中の空き缶を拾うと中にこの魚が入っていたということがある。他にウキゴリチチブなども空き缶をよく利用する。

産卵後は雄が雌を追い出して、巣穴で仔魚孵化するまで卵を守る。孵化した仔魚は海へ降河し、海で成長して再び川をさかのぼる。ただし降河せずに一生を川で過ごす種類や、海の代わりにダムや湖で成長するものもいる。

山地の渓流から都市部の河川までよく見られ、身近な川魚の一つに数えられる。地域によっては食用にされ、観賞用に飼育する人もいる。

また赤色を好み黄色を好まない。[要出典]

天敵にはブラックバスナマズなどの肉食魚類、カワセミなどの鳥類。
日本産ヨシノボリ類の分類

現在までのところ日本に生息するとされるヨシノボリ属は以下の通りである。研究者の鈴木寿之らは、少なくとも14種に分けられるとしていたが[1]、現在ではその種はもっと多いと考えられている。
種として記載されているもの
クロヨシノボリ Rhinogobius brunneus (Temminck and Schlegel, 1845)
両側回遊性で[2]温暖な海域に面した、流れが速い小川に分布する。胸鰭のつけ根が黒く、尾鰭のつけ根に太い"Y"字型の模様がある。また、体色をよく変え、興奮すると体の横に黒い太い線が浮き上がる。黒っぽい体色のことが多いことが和名の由来。屋久島以北集団と琉球列島集団の2亜種に分類される。
ゴクラクハゼ Rhinogobius giurinus (Rutter,1897)
頬に迷路のような細かい模様があり、体の横に黒っぽい大きな斑点と青い小さな点が並ぶ。汽水域に多い。
シマヨシノボリ Rhinogobius nagoyae (Jordan and Seale, 1906)
頬に細かいミミズのような模様がある。繁殖期の雌は腹が鮮やかな青色になる。和名は頬や各鰭の模様に由来する。シマヨシノボリ(九州以北亜種) Rhinogobius nagoyae nagoyae(Jordan and Seale, 1906)九州以北の河川中流域の平瀬に生息する。シマヨシノボリ(琉球列島亜種) Rhinogobius nagoyae formosanus(Oshima, 1919)琉球列島の河川中流域の平瀬に生息する。
クロダハゼ Rhinogobius kurodai (Tanaka,1908)
トウヨシノボリと同種とされてきた。クロダハゼはトウヨシノボリより先に新種記載されたが、その後トウヨシノボリという種が確立され、クロダハゼはトウヨシノボリの1型とされてきた。現在は独立種となっているが、学名が混乱している。関東地方から報告されている。全長は4?6cm。
オオヨシノボリ Rhinogobius fluviatilis (Tanaka, 1925)
大きな河川に多い。成魚は全長12cmに達し、大型になることが和名の由来。胸鰭のつけ根の上側に、黒色の円形斑が入る。
カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus (Mizuno, 1960)
稚魚が海に降りず、一生を淡水で過ごすことが和名の由来。成魚の全長は4-6cmほどと小型。胸鰭の条数が15-17と他種に比べ少ない。佃煮などで利用される。
オガサワラヨシノボリ Rhinogobius ogasawaraensis

(Suzuki, Chen and Senou, 2011)[3]
小笠原諸島にのみ生息する両側回遊[4]。頬に朱色の点が入り、腹部は黄色。体の横に黒い大きな斑点が並び、尾鰭のつけ根に2個の黒点が垂直に入る。河川環境の改変・生息地の少雨化・カワスズメ等の外来生物の侵入・遺伝的多様性の喪失などにより絶滅の危機に瀕している[5]。絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト
ルリヨシノボリ Rhinogobius mizunoi (Suzuki, Shibukawa & Aizawa, 2017)[6]
和名は頬に小さな青い点があることに由来する。成魚の全長は10cmを超え、オオヨシノボリと同じくらいの大きさになることもある。急流を好み、分布地は各地に点在する。
ビワヨシノボリ Rhinogobius biwaensis (Takahashi and Okazaki, 2017)[3][7]
琵琶湖固有種で、全長4cmほどの小型種。頭部の背面には鱗がない。情報不足(DD)(環境省レッドリスト
パイヌキバラヨシノボリ Rhinogobius aonumai

(Suzuki,Oseko,Yamasaki,Kimura&Shibukawa, 2022)
2022年新種記載されたハゼで、以前はキバラヨシノボリと同一種とされてきた。パイヌキバラヨシノボリはクロヨシノボリが大型の離島で分化したことで生まれた種。オスの第1背鰭は伸びる。第2背鰭尾鰭は黄色で縁取られる。体側の黒斑は不明瞭[8]。 イリオモテパイヌキバラヨシノボリ Rhinogobius aonumai aonumai(Suzuki,Oseko,Yamasaki,Kimura&Shibukawa, 2022)西表島に生息する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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