ヨコハマ買い出し紀行
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ヨコハマ買い出し紀行
ジャンル
青年漫画SF終末もの
漫画
作者芦奈野ひとし
出版社講談社
掲載誌月刊アフタヌーン
レーベルアフタヌーンKC
発表号1994年6月号 - 2006年4月号
発表期間1994年 - 2006年
巻数全14巻
話数全140話
OVA:ヨコハマ買い出し紀行
原作芦奈野ひとし
監督安濃高志
キャラクターデザイン山形厚史
音楽GONTITI
アニメーション制作亜細亜堂
製作ソニー・ミュージック
エンタテインメント

発売日1998年3月・12月
話数全2話
OVA:ヨコハマ買い出し紀行-Quiet Country Cafe-
原作芦奈野ひとし
監督望月智充
キャラクターデザイン関根昌之
音楽Choro Club
アニメーション制作亜細亜堂
製作SME・ビジュアルワークス
発売日2002年12月・2003年3月
話数全2話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『ヨコハマ買い出し紀行』(ヨコハマかいだしきこう)は、芦奈野ひとしによる日本漫画作品。『月刊アフタヌーン』(講談社)において1994年から2006年まで連載された。単行本全14巻、新装版全10巻。
概要

第1作は同誌1994年6月号に読み切りとして掲載(いわゆる第0話)、作者にとってはこの作品がデビュー作でもある。本作品が同年春のアフタヌーン四季賞四季賞を受賞する。続いて9月号に続編が掲載され、同年12月号からは連載となり、2006年4月号まで掲載された。全140話。物語全体を通して、穏やかな独特の世界を描いていく。

本編の連載終了後、2006年7月号に描き下ろしとして掲載された短編『峠』は、同一の世界を舞台としたものと思われる(時代設定は連載終了時点から数十年後以上と推測される)。

また、ラジオドラマ椎名へきるラジオ番組で放送され(後にドラマCD化)、二度OVA版が制作されている。

2007年には第38回星雲賞(コミック部門)を受賞した[1]。
あらすじ

「お祭りのようだった世の中」がゆっくりと落ち着き、のちに「夕凪の時代」と呼ばれる近未来の日本(主に三浦半島を中心とした関東地方)を舞台に、「ロボットの人」である主人公初瀬野アルファとその周囲の人々の織りなす「てろてろ」とした時間を描いた作品。

作中の社会状況は、明言はされていないが、断片的な記述を総合すると、地球温暖化が進んで海面上昇が続き、産業が衰退して人口が激減し、人類の文明社会が徐々に衰退し滅びに向かっていることが示唆されている。しかし、その世界に悲壮感はなく、人々はむしろ平穏に満ちた日々を暮らしている。また、詳しくは語られない正体不明の存在も多く、そのまま作中の日常世界に溶け込んでいる。これらの不思議については作中で真相が明かされることはなく、どう解釈するかは読者に任されている

なお原作終了後に刊行された小説版(著:香月照葉)では、「夕凪の時代」の後に人口はさらに減少を続け、ほぼ滅亡状態となった「人の夜」を迎えた、としている。

各話は、登場人物の私的な日常を軸に展開し、また「ロボットの人」たちが周囲から、「ロボットという事は個性のひとつ」として受け入れられて生活している様子をとらえている。
登場人物
初瀬野アルファ(はつせの アルファ)
- 椎名へきる本作の主人公。若い女性の姿をしたロボット。機種名はA7M2型(量産試作機)。髪は緑色でポニーテールにしていることが多いが、たまにそのロングヘアをおろしている。瞳はあずき色。赤いイヤリングをしている。三浦半島にある「西の」で喫茶店「カフェ・アルファ」を営む。名前は、開発当時まだ珍しかったアルファ型ロボットから定着した。オーナーの帰りを何年も待ち続けているが、アルファ自身は、老いることなく何年も帰りを待ち続けられるので、「私はロボットでよかった」と思っている。コーヒー豆が尽きてくると、スクーターでヨコハマの街に買い出しに行く。オーナーからもらった拳銃(H&K P7)と特殊なカメラを宝物にしている。酒に酔うと、人の知らない踊りを踊ったり屋外にさ迷い出て徘徊したりするが、本人はよく覚えていない。鶏卵牛乳など、動物性たんぱく質を体内で処理できず、体調不良(めまいや悪寒)を起こしてしまうが、ミルク入り缶コーヒー程度は平気だという。趣味は月琴を弾くことと、をあしらった小物の収集・製作。水中での遊泳が得意。高い所が大好き。怖い話が大の苦手。ミカンコーヒー砂糖が好物のようで、特に砂糖に関しては自らファンと言っており、ある黒糖を食べて、うまさのあまり感涙する。「ありゃま」が口癖。
鷹津ココネ(たかつ ココネ)
声 - 中川亜紀子アルファの妹分であり、同じく若い女性の姿をしたロボット。アルファ型ロボットの1人。機種名はA7M3型(量産型)。髪は淡い紫色のボブカット。瞳は濃い緑色。青いイヤリングをしている。ムサシノ運送で「おてもと便」係として働いており、カメラの配達を通じてアルファと出会う。配達時には護身用に拳銃(ワルサーP5コンパクト)を携帯する。かつては人間っぽく振る舞おうと心がけていたが、アルファと出会ってからは、「あまり気楽になろうとしない」ことで気楽になる、という生き方を見つける。他方、ロボットである自分のルーツを探し求めて情報収集をしている。「ココネ」という名前は、研修所で自分でつけたものらしい。アルファと違い、動物性たんぱく質も消化できる。行きつけのオープンカフェ「かんぱち辻の茶」のマスターから片思いされているらしい。その他にも、比較的「都会」であるムサシノの国では、ココネに好感を寄せる友人や同僚も多い。あまり自分をさらけ出さないカタさがあり、そこをネタに同僚のシバちゃんからからかわれている。


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