ユン・ワー
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ユン・ワー
元 華
Yuen Wah
本名容継志
別名義華哥
包租公
袁華
生年月日 (1952-09-02)
1952年9月2日(71歳)
出生地 イギリス領香港
職業俳優スタントマン殺陣師
活動期間1962年 -
配偶者あり
公式サイト ⇒元華 騰訊微博
主な作品
カンフーハッスル
燃えよドラゴン
『イースタン・コンドル』
サイクロンZ
『タイム・ソルジャーズ?愛は時空(とき)を超えて?』
ポリス・ストーリー3
『カンフー麻雀』
シャン・チー/テン・リングスの伝説

 受賞
第24回香港電影金像奨最佳男配角
第10回香港電影金紫荊獎最佳男配角

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元 華(ユン・ワー、Yuen Wah、1952年9月2日 - )は、香港のアクション俳優
来歴・人物
七小福一の身体能力

母子家庭で育つが、幼い頃にサモ・ハン・キンポージャッキー・チェンユン・ピョウ等と同じく、中国戯劇学院に入学。学内で優秀な成績の生徒で構成される七小福のメンバーに選ばれる。その身体能力の高さは七小福一とジャッキー・チェンも認めており、映画界一の回転技吹き替えスタント王と呼ばれている[1]

2005年5月にはTVBのゴールデンタイムの番組『継續無敵獎門人』内で、『カンフーハッスル』で妻役をつとめたユン・チウ(中国語版)(同じ中国戯劇学院の出身)と難度の高いコンビネーションの側転技を見せ、スタジオの観客らから歓声と賞賛の拍手を受けている[2]
ブルース・リーのスタントマン

中国戯劇学院の生徒は皆、遊園地にあった芝居小屋や地元のお祭りでの舞台、ナイトクラブでの演武などが主な仕事であったが、その後時代の趨勢により京劇の需要が減ってゆき、映画界へと進むようになる。当時の香港映画界での彼らの役割は、京劇の稽古で培ってきた身の軽さを生かしたスタントマンであった。その中でもユン・ワーは特に難しいスタントをこなし、一緒に仕事をする事になったブルース・リーに気に入られ、彼ができなかった身軽なスタントができた上に背格好も彼とよく似ていたために、ブルースの映画では本人直々の指名で彼のスタントを務めた[3]

こうして『ドラゴン怒りの鉄拳』では公園の門の前でブルース・リーにやられる日本人役や、国際的大スターとなっていたブルースがなし得なかったスタントも吹き替えでこなすこととなる。『燃えよドラゴン』中のブルース・リーが空中で翻るアクションは全てユン・ワーが演じている[4]。この作品の中のサマーソルトキックがよくユン・ピョウの吹き替えと間違えられるが、ユンピョウは出演しているものの、それを演じたのはユン・ワーである[5]。このようにユン・ワーの方がブルース・リーのスタントを多く担当している事から、香港をはじめ中華圏では「The exclusive stuntman of Bruce Lee/李小龍的御用替身(ブルース・リーのご指名専門スタントマン)」として一般的にも有名[6]

そのためブルース・リーが撮影期間中に急逝し未完となっていた『死亡遊戯』では、監督を引き継いだサモ・ハン・キンポーにユン・ピョウと共に起用され、メインでブルース・リーのほとんどの吹き替えスタントをつとめた[5]

ブルース・リーのお気に入りの10人にラム・チェンインと共に選ばれ、アメリカで彼の手によってプロデュースされるところであったが、ブルースが急死したためかなわぬ事となった。

中国戯劇学院出身者のスタントチーム袁家班(中国語版)、サモ・ハン・キンポーの洪家班(中国語版)、ジャッキー・チェンの成家班(中国語版)と、その時々であちこちに顔を出していたが、自分の「華家班は無いですね」と中国のテレビ番組のインタビューに答えている。
俳優として

スタントマン時代を経て、アクション俳優へ。若い頃はショウブラザーズの映画の脇役によく出ており、サモ・ハン・キンポー監督の『霊幻道士』のキョンシーを演じたり、『イースタン・コンドル』での悪役日本人、ジャッキー・チェンの『サイクロンZ』ではオールバックに黒縁メガネの個性的な悪役を怪演し、一躍脚光を浴びた。以後、香港映画界のバイプレイヤーとして映画・TVドラマなどで活躍。さらにユン・ピョウが主演の映画ではラスボス役が多かったが、2000年頃からは映画とテレビドラマ共に師匠役や主役、準主役を務めるようになった。

2005年チャウ・シンチーがカンフー映画へのオマージュを込めた『カンフーハッスル』で豚小屋砦の大家役。本作で香港電影金像奨の助演男優賞を獲得。

10年間ほど善良な役が続いたが、2010年に『霊幻戦士キョンシーズ』でひさびさの悪役。この作品はユン・ワー自身が1985年にキョンシーを演じ、当時共演したチン・シウホウも再び出演している『霊幻道士』を意識したものである。
性格

中国戯劇学院は厳しい学校であり、サモ・ハン・キンポーが逃げ出し近くのビルに数日間隠れたことがあったが、その間彼に食事を作り、運んでいたのがユン・ワー。後日それが先生に見つかり彼は鞭で72回打たれるが、サモ・ハン・キンポーにはおとがめが無かったという[7]
2012年2月 クララ・ウェイ(惠英紅)は16年間も契約していたTVBに冷遇されたユン・ワーを「いい人なのに(気の毒だ)」と言っている[8]
私生活

一男一女の父。夫婦仲が良く、妻と一緒に香港のジャスコで買い物をしているところを撮られたり[9]、撮影の合間を縫ってセントラルで一緒にショッピング中であったり[10]、妻の両親とレストランに出かけるところを撮られたりしている[11]
活動状況

現在も香港はじめ中華圏で映画、テレビドラマ、バラエティ番組[12]やCM[13]に出演するなど精力的に俳優活動を行っているが、彼の出演作品は日本未公開作品である事が多い。

16年間に渡りTVBと契約していたが、あまりのギャラの安さに、2014年11月19日開局の香港電視(HKTV)に移籍した。所属第一作目も撮影したドラマは『惡毒老人同盟』である。
その他

2007年 オンラインゲームに『カンフーハッスル』のキャラクターで採用された[14]

2013年7月20日から2018年7月20日までの期間限定で香港文化博物館において ⇒『武?藝?人生 ─ 李小龍』展が開催されているが、会場にあるモニターや館内のシアターで上映されているブルース・リーにゆかりのある人物らの証言を集めた映像にはユン・ワーも登場している。
出演作品
映画
1962年


横掃江南七霸天 ?The 7 Tyrants of Jiangnan?(日本未公開)

1966年


兩湖十八?(上集) ?The Eighteen Darts (Part 1)?(日本未公開)

兩湖十八?(下集) ?The Eighteen Darts (Part 2)?(日本未公開)

1972年


ドラゴン怒りの鉄拳 精武門 ?Fist Of Fury?

K店 ?The Black Tavern?(日本未公開)

アンジェラ・マオの女活殺拳 合氣道 ?Hap Ki Do/Hapkido/Lady Kung Fu?

1973年


燃えよドラゴン 龍爭虎鬥 ?Enter the Dragon?

馬路小英雄 ?Back Alley Princess?(日本未公開)

除霸 ?Fist to Fist?(日本未公開)

石破天驚 ?The Awaken Punch?(日本未公開)

過關斬將 ?Duel of the Dragons?(日本未公開)

鐵娃 ?None But the Brave?(日本未公開)

搖錢樹 ?The Money-tree?(日本未公開)

師兄出馬 ?He Walks Like a Tiger?(日本未公開)

K帶仇 ?The Black Belt?(日本未公開)

埋伏 ?Ambush?(日本未公開)

1974年


ザ・トーナメント 中泰拳壇生死戰 ?The Tournament?

唐山猛虎 ?The Chinese Tiger?(日本未公開)

暗黒街のドラゴン・電撃ストーナー 鐵金剛大破紫陽觀 ?Stoner/Shrine of the Ultimate Bliss/A Man Called Stoner?

小霸王 ?Super Kung Fu Kid/Hong Kong Cat Named Karado/Superior Youngster/Karado, the Hand of Death?(日本未公開)

死亡挑戰 ?Bloody Ring?(日本未公開)

惡虎村 ?Village of Tigers?(日本未公開)

國術十段 ?Kung Fu 10th Dan?(日本未公開)

1975年


女子?拳群英會 ?The Dragon Tamers?(日本未公開)

女金剛鬥狂龍女 ?Cleopatra Jones and the Casino of Gold?(日本未公開)

忠烈図 忠烈圖 ?The Valiant Ones?

鐵掌連環拳 ?The Sharp Fists in Kung Fu?(日本未公開)

艶窟神探 ?The Association?(日本未公開)

1976年


マジック・ブレード 天涯明月刀 ?The Magic Blade?

ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門 少林門 ?The Hand of Death?


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