ユルリ島
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ユルリ島

ユルリ島の空中写真(2021年6月9日撮影。)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
所在地 日本 北海道根室市
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯43度12分45.2秒 東経145度35分48.5秒 / 北緯43.212556度 東経145.596806度 / 43.212556; 145.596806
面積1.98 km²
海岸線長7.8 km
最高標高43.1 m
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ユルリ島は、北海道根室市昆布盛の南東約2.6km、北緯43度12分、東経145度35に位置する無人島

面積約200ヘクタール、周囲約7.8キロ、海抜43.1メートルの断崖に囲まれた平坦な台地状の島である。“ユルリ”(ウリル)はアイヌ語で「の居る島」という意味をもつ。海鳥の繁殖地として重要な場所であるとともに、島の中央部の高層湿原は、約1万4000年前に湿原が成立してから時間経過が長く、希少な植物が多く生育している。また、野生化したが生息する島としても有名である。
概要

ユルリ島は、エトピリカチシマウガラスケイマフリをはじめとする国内有数の北方系海鳥の営巣地となっている。そのため、隣のモユルリ島とともに、1982年昭和57年)3月31日に国指定ユルリ・モユルリ鳥獣保護区(集団繁殖地、総面積200ha、うち特別保護地区31ha)に指定されている。また、北方を代表する自然草原として代表的な植物をほとんど網羅しているため、植物学的にも大きな関心が持たれている。北海道により天然記念物に指定されているため、メディアをはじめ人の立入りは禁止されている。
地形・地質

ユルリ島は、島の北側に標高40mの平坦面があり、その南側に標高30m?20mの平坦面が発達している[1]。また島の内部には高層湿原が発達しており、そこから流れ出す小河川が散在している。

島全体が海食崖に囲まれており、浜は島の北岸のイシカラ浜、北東の入り江にあるカショノ浜の2箇所のみであり、かつて昆布番屋に利用されていた。また、カショノ浜には島で最も大きな河川が流れ込んでいる。

島の基盤を構成する地質は、根室層群の中の最上部を構成するユルリ累層(ユルリ層)[注 1]から成り、その走向・傾斜はN40°?60°E・20°SEを示す。ユルリ累層の岩質及び岩相は、主として火山円礫岩、集塊岩(英語版)、溶岩礫岩などから構成され、砂岩泥岩をはさんでいる。ユルリ累層の砂岩や泥岩中には化石がまれに産出するが保存状態の良い物は少ない。また、厚さ10cm程度の良質の石炭がレンズ状にはさまれている。基盤のユルリ累層の上位を更新世海岸段丘堆積物が薄く覆い、さらに上位を完新世の風成火山灰層が覆い平坦面を成している[注 2]
ユルリ島の歴史

ユルリ島は古くから船の泊地として知られ、天明年間(1781?1789年)の初めの頃に書かれた古い文献に登場する。

文化年間(1804?1818年)以前にはアイヌがユルリ島に住居し、魚を獲っていたという記録が残っている。

江戸時代(1798年)、高田屋嘉兵衛が、航路安全を計りユルリ島に根室初の金刀比羅神社を創祀。天保14年(1843年)、根室市穂香に移転。

明治時代(1868?1912年)の初め頃から、漁家約9戸がユルリ島に渡り昆布を採っていた。

大正5年(1916年)には北日本養狐場が、ユルリ島で銀狐の飼育をはじめるが約10年で閉鎖。戦時中には軍が放牧養狐をおこなっていたという証言が残っている。島には砲台も整備されたが後に撤去されたと言われている。散兵壕と思われる土塁跡は現在も島に残っている。

大正時代(1912?1926年)の終わり頃からユルリ島では放牧がおこなわれる。ユルリ島での馬の放牧は約100年の歴史をもつ。第二次世界大戦戦後のユルリ島の馬の歴史は#ユルリ島の馬を参照。

昭和38年(1963年)、ユルリ島が北海道により天然記念物に指定される。しかし島民の生活や馬の放牧が規制されることはなかった。

昭和46年(1971年)、ユルリ島から人が去り無人島となる
年表

1849年 「北海道」の名付け親である
松浦武四郎が国後・択捉島へ渡る際、ユルリ島で停泊する。

1869年 「蝦夷地」に代わる名称として「北海道」と命名される。

1882年 北海道開拓使が廃止され、函館県、札幌県、根室県の3県が誕生する。


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