ユニデンホールディングス株式会社
Uniden Holdings Corporation
本社
種類株式会社
市場情報東証プライム 6815
ユニデンホールディングス株式会社(Uniden Holdings Corporation)は、東京都中央区に本社を置く無線通信・応用機器メーカーで、北米市場ではスキャナーラジオ、UCB無線、ビジネスフォンを、オセアニア市場ではドライブレコーダーやUCB無線機器を、またその他のデジタル家電機器としては車載用モニターや車載用チューナー、海外向けETCを取り扱っていた。 1966年2月7日に藤本秀朗が千葉県市川市でCB無線機を製造販売するユニ電子産業を創業。日本で開発、アジア(台湾やフィリピン)で製造、米国で販売するというビジネスモデルで、また、コードレスフォンの商品開発に他社に先駆けて成功することで成長を遂げた。かつて主力製品であったコードレスフォンは、北米、オーストラリアを中心に販売を展開していた。2019年3月期においては電気機器事業は最盛期の15%程度まで売上を縮小する一方で、売上高の4割を不動産事業が占めている。 2012年、新卒採用において、東証一部上場のメーカーとしては珍しく大手新卒就職サイト利用を廃止し、facebookのみを利用したソーシャルリクルーティングを行っていることで注目を集めた。 採用活動方針について当時の人財開発部長が語る様子が、2012年1月31日の『ワールドビジネスサテライト』に放送された[注釈 1]。採用サイト上で同氏は「リアルコミュニケーションリクルーティング」を行っているのであり、同社が行っているのは「いわゆるソーシャル採用ではありません」としている。これはfacebookを新卒採用に利用する多くの会社が、facebookを広告媒体として使っていることに起因する誤解であり、むしろ同社が行っているようにfacebook上では広告的な要素を排して学生とコミュニケーションをとることをメインに行うのは厳密な意味でのソーシャルリクルーティングである。 同年2月22日の日本経済新聞Web版では「履歴書の写真、採用に影響する?」という特集の中で、アサヒビール、東京ガス、富士フイルム等の大手企業が「履歴書の顔写真は選考に影響しない」という常識的なコメントを並べる中、同氏は「バッターボックスに向かうときのイチローのような顔がいい」「風呂上がりのような顔ではダメ」「写真からにじみ出る気質を見ている」等、独自の見解を述べ、「イチローばりの闘争心を求めるユニデン」として紹介されている[10]。
概要
沿革
1966年(昭和41年)2月7日 - ユニ電子産業株式会社設立。社長は藤本秀朗。
1974年(昭和49年)
4月 - 香港に総武電子有限公司(現・香港友利電有限公司)を設立。
12月 - ユニデン株式会社に商号変更。
1979年(昭和54年)5月 - AMERICAN RADIO CORPORATION(後のUNIDEN AMERICA CORPORATION、現・UNIDEN FINANCIAL, INC.)を買収。
1986年(昭和61年)9月 - 日本証券業協会に店頭登録。
1988年(昭和63年)10月 - 東京証券取引所第二部に上場。
1989年(平成元年)4月 - オーストラリアにUNIDEN AUSTRALIA PTY. LTD.を、ニュージーランドにUNIDEN NEW ZEALAND LTD.を設立。
1990年(平成2年)9月 - 東京証券取引所第一部に指定替え。
1993年(平成5年)3月 - 生産会社として、中国広東省に友利電電子(深?)有限公司を設立。
1996年(平成8年)5月 - 北米地域の持株会社・UNIDEN HOLDING,INC.を設立。
1997年(平成9年)10月 - UNIDEN AMERICA CORPORATIONは旧・UNIDEN FINANCIAL, INC.を吸収合併し、UNIDEN FINANCIAL, INC.に商号変更。新たにUNIDEN AMERICA CORPORATIONを設立し、同社に販売部門を譲渡。
1998年(平成10年)7月 - 無線関連製品のアフターサービス会社として、米国にUNIDEN SERVICE,INC.を設立。
2002年(平成14年)6月 - 生産会社として、中国江西省に友利電電子(江西)有限公司を設立。
2004年(平成16年)11月 - 北米地域の家電販売会社として、UNIDEN HOME ELECTRONICS CORPORATION(現・UNIDEN DIRECT IN USA INC.)を設立。
2005年(平成17年)5月 - 生産会社として、フィリピンにUNIDEN ELECTRONICS PHILIPPINES,INC.を設立。
2006年(平成18年)3月 - 東京ヤクルトスワローズとオフィシャルパートナーシップ契約を締結(2008年まで継続)。
2007年(平成19年)
3月 - UNIDEN ELECTRONICS PHILIPPINES,INC.の生産活動を停止。のち2013年3月に解散を決議。
4月 - ベトナムにUNIDEN VIETNAM LTD.を設立。
2009年(平成21年)8月 - 友利電電子(深?)有限公司の生産活動を停止
2012年(平成24年)10月 - ユニデンキャピタル株式会社(現・ユニデン不動産)を設立。
2013年(平成25年)1月 - モバイルアプリケーション事業会社として、株式会社e-Dragon Powerを設立。
2015年(平成27年)7月10日 - ヨーロッパ向け及び国内向け販売事業を会社分割し、新設したユニデンジャパン株式会社に承継。ユニデンは、開発・管理業務を遂行する事業持株会社へ移行し、ユニデンホールディングス株式会社に商号変更。
2016年(平成28年)5月16日 - ユニデンホールディングスへの商号変更後初となる決算発表で、当初6億2000万の赤字が出る見込みとの情報を開示していたが、当日、46億9700万円の赤字(利益率マイナス36%)と発表した。
2019年(令和元年)
6月27日 - ソニー出身で、アマゾンジャパンの事業本部長も勤めた木場和人が代表取締役社長に就任。
9月20日 - 後任不在のまま、木場が代表取締役及び取締役を辞任[1]。
2020年(令和2年)
5月15日 - 過去7四半期にわたって不適切な会計処理があったとして、第三者機関による調査報告を踏まえ、前年度の有価証券報告書を含む7つの財務報告書を修正し公表した。そのほぼ全てにおいて、売り上げ、利益が当初公表していた数字よりも低いものとなっている[2]。
6月3日 - 第三者機関のによる同社の経営体制についての調査報告書を公表。報告書では、同社が不正会計を行った背景に「監督、監視の欠如」「不十分、機能していない内部統制」「不十分な研修、コミュニケーション」「信頼できる倫理報告チャネルの欠如」があるとし、対策としてCFO、CCOを採用すべきとしている[3]。東証一部上場の企業にもかかわらず、コンプライアンス及び財務についての能力と責任を持つ取締役が不在であることを露呈した。なお、第三者機関から受領して即時公開すべきであった資料の公表に1か月以上時間がかかったのは「和訳と内容の精査」に時間を要したためとしているが、その「精査」の内容については同社は明らかにしていない。
9月25日 - 創業者である藤本秀朗が代表取締役及び取締役を退任[4]。藤本の義弟(妻の弟)[5]であり、代表取締役専務であった西川健之が代表取締役社長に就任[6]。
2021年(令和3年)6月29日 - 西川健之が代表取締役会長に、取締役CFOだった武藤竜弘が代表取締役社長兼CFOに異動した[7]。
2022年(令和4年)
8月16日 - コーンウォール傘下ファンドの完全子会社であるValencia株式会社が株式公開買付けにより議決権所有割合ベースで57.61%の株式を取得[8]。
11月29日 - 東京証券取引所プライム市場上場廃止。
12月1日 - 株式併合により株主がValencia株式会社及びコーンウォール・マスター・エルピーのみとなる[9]。
過去の採用活動
ユニデンホールディングス事件(東京地裁平成28年7月20日)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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