この項目では、実際の出来事を基にした映画作品について説明しています。基となった出来事の詳細については「ユナイテッド航空93便テロ事件」を、2006年のテレビ映画については「エアポート ユナイテッド93」をご覧ください。
ユナイテッド93
United 93
監督ポール・グリーングラス
脚本ポール・グリーングラス
製作ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
ポール・グリーングラス
ロイド・レヴィン
製作総指揮ライザ・チェイシン
『ユナイテッド93』(United 93)は、2006年のアメリカ映画。2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロでハイジャックされた4機のうち、唯一目標に達しなかったユナイテッド航空93便の離陸から墜落までの機内の様子や、地上の航空関係者たちのやりとりを描いた映画である。
あらすじ
序盤
2001年9月11日朝、アルカイダのテロリストであるズィアド・ジャッラーフは、仲間のサイード・アル=ガムディー、アフマド・アル=ナーミー、アフマド・アル=ハズナーウィーの3人と共に、ニュージャージー州ニューアークのホテルで祈りを捧げでいた。ジャッラーフが恋人に最期の電話をかけるとユナイテッド航空の93便に搭乗する。その日、ニューアーク国際空港から93便を操縦する機長はジェイソン・ダール、副操縦士はリロイ・ホーマー・ジュニアであった。今日も、いつも通りのフライトがなされるはずであった。航空管制官たちはアメリカン航空11便がハイジャックされ、ニューヨーク市に向かっていると断定する。93便は予定より少し遅れて出発する。11便はワールドトレードセンターの北棟に衝突し、ユナイテッド航空の175便も同じくハイジャックされてニューヨーク市に向かう。航空管制官らはアメリカン航空の77便もハイジャックされたことを知り、175便が南棟に衝突するのを目の当たりにする。
中盤
93便の乗客に朝食が配られるが、ジャッラーフはハイジャック開始のサインを出し渋る。エーカーズ(航空機空地データ通信システム)のメッセージにより、ダールとホーマーはワールドトレードセンター攻撃の報告を受け、操縦室侵入に対する注意を促される。ハイジャック犯たちは暴力により航空機を支配し、乗客1人を刺した後にパイロット全員とフライトアテンダント1人を殺害する。ジャッラーフが操縦を開始し、国会議事堂に突入する目的でワシントンD.C.へと旋回する。ハイジャック犯たちはワールドトレードセンター攻撃に歓喜の声を上げる。フライトアテンダントのサンドラとシーシーは刺された乗客を蘇生しようとするがうまく行かず、その間にブラッドショーはハイジャック犯らがパイロットの遺体を移動しているのを目撃する。
終盤
77便のペンタゴン(国防総省)突入後、連邦航空局の国内運行管理者ベン・スライニーは米国領空を封鎖しすべての航空機を着陸させる。93便の乗客は機内電話で家族からほかの攻撃について知らされる。自分たちの飛行機が兵器として使われる予定だと認識して、幾人かの乗客が航空機を奪還するために、乗員の支援を得てその場にある武器を利用してハイジャック犯に対する組織的抵抗を企てる。その中にパイロットがいることがわかり、航空機の奪還に成功したならばそのパイロットが地上からの支援を得て着陸させる計画を練る。彼らが集まっているところを目撃したハイジャック犯らは心配を募らせる。乗客の1人がハイジャック犯に取り入ろうとするが、別の乗客らに取り押さえられる。その一方で、ほかの乗客は祈ったり、愛する者へ最期の電話をかけたりしている。
ラスト
相談していた乗客らが反攻に転じ、客室でハイジャック犯2人を殺害する。ジャッラーフが機体を激しく揺らして乗客らが投げ飛ばされると、彼らは配膳用カートを門を打ち破る破壊兵器のように使って操縦室内に突入しようとする。