IMSA スポーツカー選手権
カテゴリスポーツカー
グランドツーリングカー
国・地域 アメリカ
カナダ
開始年2014年
タイヤ
サプライヤーミシュラン
ドライバーズ
チャンピオンGTP
ピポ・デラーニ
アレクサンダー・シムズ
LMP2
ポール=ルゥ・シャタン
IMSA スポーツカー選手権は、アメリカの国際モータースポーツ協会(IMSA)が主催し、アメリカとカナダで行われるスポーツカーレースシリーズである。以前のアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)と、ロレックス・スポーツカー・シリーズ(通称:グランダム・シリーズ)の2つのシリーズが統合され、2014年より開催されている。
当初のシリーズ名は、ユナイテッド・スポーツカー選手権で、腕時計メーカー、ロレックスのブランド、チュードルが2014年、2015年のタイトルスポンサーになった[1]。その後2016年にシリーズ名が、IMSA スポーツカー選手権に変更され、同年からは自動車アクセサリーメーカー、ウェザーテック(英語版)がタイトルスポンサーを務めている。現在の公式名称は、IMSA ウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA WeatherTech SportsCar Championship、略称:IWSC[注釈 1])となった[2]。
歴史デイトナ24時間レース(2018年)
2012年9月5日、グランダム・ロードレーシング(英語版)が、ブラセルトンを本拠地とするIMSAと、2014年から統合することが発表された[3]。2012年11月20日、統合委員会としてSMEブランディングが選ばれ、SMEが新しいシリーズの名称とロゴとスローガンを構想することが発表された[4]。
2013年1月8日、統合後の新しいシリーズでの暫定的なクラス区分が発表された。グランダム・シリーズのデイトナ・プロトタイプとアメリカン・ル・マン・シリーズのル・マンプロトタイプ2(LMP2)が統合されて単一のクラスとされ、ユニークなデザインのデルタウイングも、この新しいクラスで出走可能とした。ALMSから継続するル・マン・プロトタイプ・チャレンジ(LMPC)クラスも、グランダムと提携するコンチネンタルにタイヤを履き替えることを条件に認められた[5]。ALMSのGTクラスは変更なく残るが、グランダムのGTクラスは変更され、ALMSのGTCカテゴリーに組み入れられることとなった[6]。ALMSのP1カテゴリーは消滅することになった。
2013年3月14日、セブリング12時間レースの2日前、セブリング・インターナショナル・レースウェイにあるシャトー・エラン・ホテル・アンド・カンファレンスセンターで、新シリーズでの開催スケジュールが明らかにされた。グランダムCEOのエド・ベネットが新シリーズの5つのクラスの名称を明らかにすると、ALMSのCEOのスコット・アサートンがIMSAが運営組織として残る旨を発表した。SMEブランディングのシニア・パートナーのエド・オハラが、ユナイテッド・スポーツカー・レーシングという新シリーズ名とロゴを発表した[7]。
2013年9月12日、ロレックスのチュードルブランドがシリーズの名称についてネーミングライツ契約を結び、(ユナイテッド・スポーツカー・レーシングというそれまでの名称を上書きする形で)ユナイテッド・スポーツカー選手権と名付けられたシリーズ名称に、冠スポンサー名を付けることを発表した[1]。 ユナイテッド・スポーツカー選手権は、3つのスポーツプロトタイプカテゴリーと2つのグランド・ツアラーカテゴリーを特色とする5つの異なるクラスから成る。 タイヤは全クラスミシュランのワンメイク。年間いくつかのレースは限定したクラスでしか出走できない。 選手権ポイントは、各イベントの終了時に各クラスに付与される。予選とレースの順位に応じて、下表のようにポイントが付与される。 順位123456789101112131415161718192021222324252627282930 ポイントは、各イベントの終了時に各クラスに付与される。 チームポイントは、ドライバーズポイントと同じ方法で計算される。エントリーされた各車両は、単一のエントリーであるか2台のチームの一部であるかに関係なく、独自の「チーム」と見なされる。 IMSAが認定するマニュファクチャラー選手権は以下の通り。グランド・ツーリング・プロトタイプ (GTP):エンジン及びボディーワーク製作のメーカーGTデイトナ・プロ (GTD Pro):自動車メーカーGTデイトナ(GTD):自動車メーカー 各マニュファクチャラーは、各クラスで最高位を達成した車両に対してポイントを受け取る。同じメーカーの次の順位の車両は考慮されず、他のメーカーの順位が繰り上がる。 例:メーカーAが1位と2位で終了し、メーカーBが3位で終了した。メーカーAは、1位のポイントのみを受け取り、メーカーBは2位のポイントを受け取る。
クラス区分
GTPGTPクラス ロゴGTPクラス(2023年デイトナ24時間)2023年からDPiの後継となる、LMDh規定のクラス。ただしル・マン・ハイパーカー(LMH)と異なり、シャシーコンストラクターはACO(フランス西部自動車クラブ)が指定した4社(オレカ、リジェ、ダラーラ、マルチマティック)のみ、ギアボックスはエクストラックのワンメイクとされるなど、コストダウンのための施策がいくつか導入されている。LMH車両も性能調整を受けた上で参戦が可能とされており、2023年の開幕時点ではLMH車両のエントリーは無かったが、2025年からアストンマーティン・ヴァルキリーが参戦する見込みである。クラス名称は、かつてIMSAで1981年 - 1993年に行われていたプロトタイプカーのカテゴリ名を受け継いでいる。
ル・マン・プロトタイプ2(LMP2)ル・マン・プロトタイプ2(LMP2)で、2019年に独立し導入されたクラス。コンストラクターはACOの指定の4社(オレカ、リジェ、ダラーラ、マルチマティック)、エンジンはギブソンのワンメイクとなる。
GTD ProGTLMに変わって2022年に新設されたクラス。マシンは従来のGTDクラスのものと同様にFIA GT3車両をベースとするが、いわゆるワークス・チームの参戦が可能になっている点が大きな違い[8]。ドライバーのクラス制限は無し。BoPによる性能調整も、GTD ProクラスとGTDクラスでは独立して行われる[9]。
GT デイトナ(GTD)グランダムGTクラスとGXクラスに、ポルシェ・911 GT3カップの出走車に適用されていたアメリカン・ル・マン・シリーズのGTCクラスを統合し、国際自動車連盟(FIA)のグループGT3の仕様を基に作られたクラス。2016年以降はポルシェのカップカーは廃止され、GT3のみが参戦可能となっている。チームに少なくとも1人のシルバーまたはブロンズドライバーが必要[9]。
過去に存在したクラス
プロトタイプ・チャレンジ (PC)
アメリカン・ル・マン・シリーズからそのまま移行されたクラスで、オレカの製作したシャシー、FLM09
GT ル・マン (GTLM)
アメリカン・ル・マン・シリーズのGTクラスが継続して残されたもので、フランス西部自動車クラブ(ACO)のLM-GTE仕様のマシンのクラス。当初は唯一タイヤがマルチメイクでマニュファクチャラー選手権の設定もあり、2014年、2015年とミシュランが獲得した。その後、ファルケンタイヤの撤退で事実上ミシュランのワンメイクになった為、2015年終了を持って正式にワンメイク化された。参戦メーカー数の減少に伴い、2021年をもって廃止。
デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル (DPi)
シリーズのフラッグシップだったクラスで、2014年のレギュレーションにより、グランダム・ロード・レーシングのDP(デイトナ・プロトタイプ)とアメリカン・ル・マン・シリーズのLMP2(ル・マン・プロトタイプ2)が統合されたものに、デルタウイングのような特認車の出走枠を加えたクラス。2017年以降DPは、LMP2シャシーをメーカーが改造するDPi(デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル)に生まれ変わった。2019年よりLMP2と分離したため、DPiが最高峰クラスとなった。2023年に上記GTPクラスに移行するため、2022年限りで終了した。
ル・マン・プロトタイプ3(LMP3)
ル・マン・プロトタイプ3(LMP3)で、2021年より導入されたクラス。プラチナにカテゴライズされるドライバーは参戦できない。コンストラクターはACOの指定で、リジェ、ジネッタ、デュケーヌ、アデス(英語版)の4社[10]。エンジンは日産・VK56がワンメイクで使用される[11]。2023年限りで廃止された[12]。
ポイントシステム
予選353230282625242322212019181716151413121110987654321
レース350320300280260250240230220210200190180170160150140130120110100908070605040302010
ドライバーズポイント
チームポイント
マニュファクチャラーポイント
ミシュラン・エンデュランス・カップ