この項目では、植物のユキノシタについて説明しています。「ユキノシタ」の別名で知られるキノコについては「エノキタケ」をご覧ください。
ユキノシタ(雪の下[3]・雪下[4]・虎耳草[3][5][注釈 1]・鴨脚草・鴨足草・金糸荷、学名: Saxifraga stolonifera)はユキノシタ科ユキノシタ属の植物[2]。別名、イドクサ、コジソウ。山地の湿った場所に生育する草本で、観賞用に庭にも植えられる。脈に沿って縞模様の斑が入った円い葉をつけ、初夏に下2枚の花びらだけが大きな白い5弁花を咲かせる。細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖する。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われる。 和名ユキノシタの語源については諸説ある。一説には、雪が上につもっても、その下に枯れずに緑の葉があるからとする説や[6][7][8][9]、白い花を雪(雪虫)に見立て、その下に緑の葉があることからとする説がある[10][11][12]。このほか、葉の白い斑を雪に見立てたとする説[7]、垂れ下がった花弁を舌に見立てて「雪の舌」とする説[10]などがある。 学名のstoloniferaは、ほふく枝(stolon)で増えることからきている[13]。ドイツ名のユーデンバールト(ユダヤ人のひげの意)、英名のマザー・オブ・サウザンス(子宝草)は、同様に糸状に伸びる走出枝に由来する[14]。中国植物名にもなっている虎耳草(こじそう)[15]とは、葉の丸い形や模様がトラの耳を連想させるから名付けられたと言われている[14][16]。 日本の地方により、イドグサ[15][8]、イトバス[1][17]、イケハタ[8][3]、イワカズラ[17]、イワブキ[1][3]、キジンソウ[1][17]、ミミダレグサ[15][3]、ユキバス[17]という方言名もある。
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