ユウスゲ
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ユウスゲ
ユウスゲ、伊吹山滋賀県米原市)にて
分類APG III

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:単子葉類 monocots
:キジカクシ目 Asparagales
:ワスレグサ科 Asphodelaceae
亜科:ワスレグサ亜科 Hemerocallidoideae
:ワスレグサ属 Hemerocallis
:ウコンカンゾウ H. citrina
変種:ユウスゲ
H. citrina var vespertina

学名
Hemerocallis citrina Baroni var. vespertina (H.Hara) M.Hotta[1]
シノニム


Hemerocallis vespertina H.Hara[2]


Hemerocallis thunbergii auct. non Baker[3]

和名
ユウスゲ

ユウスゲ(夕菅、学名:Hemerocallis citrina Baroni var. vespertina (H.Hara) M.Hotta[1])は、ワスレグサ属分類される多年草の1[4][5]名(Hemerocallis)は、hemera(1日)とcallos(美しく)の2語に由来する[6]和名は花が夕方に開き翌日の午前中にしぼみ[4]、葉がスゲに似ていること[7]に由来する。別名が、キスゲ[4][8]
特徴

の高さは100-150 cm[8]は黄色いひも状で塊にならない[4]根生葉は線形で、長さ40-50 cm、幅5-15 cm[7][8]、2列に出て扇状に開き上部だけわずかに下垂する[4]。1本の茎の先端が花序が枝分かれして[8]、レモン色[9]ラッパ状の花を上向きに次々と咲かせる[7]ハマカンゾウと異なり花ではアントシアニンは合成されず、花弁は赤味を帯びない[10]。花弁は6つに深く裂け、やや芳香がある[5][7]花被片の長さや幅は個体によりいろいろで、花被片の長さは6.5-7.5 cm、花筒の長さは2.5-3 cm[5]雄蕊は花被片より短く、は黒紫色、花柱は雄蕊よりやや長い[5]。花期は7-9月[7][8]。夕方に花を開き、翌日の午前中にしぼみ[8]スズメガ媒花である[10]刮ハは広楕円形で長さ約20 mmで先端がへこむ[5]種子は長さ約5 mm、黒色の卵形で光沢がある[5]

の細部(正面)

花の側面

刮ハ種子

分布と生育環境

シベリア中国東北部、朝鮮半島日本温帯から暖帯の地域に分布する[4]

日本では本州四国九州に分布する[8][5]田中澄江による『新・花の百名山』で榛名山を代表する花の一つとして紹介されている[11]兵庫県美方郡香美町では花に指定されている[12]

山地草原[4]や林縁[8]などのやや乾いた場所に生育する[5]中部地方の山地にあるものは葉が広く大型になり、アズマキスゲと呼ばれる[5]。本州南西部から九州のものは葉が狭く、ユウスゲまたはキスゲと呼ばれる[5]山野草として利用されている。
分類Hemerocallis citrina ウコンカンゾウ

クロンキスト体系新エングラー体系などの分類ではユリ科に分類されていたが[5]APG IVではワスレグサ科に含められる[1]。学名はHemerocallis thunbergii auct. non Baker[3]とする説、独立種とする説、中国原産のウコンカンゾウの変種(Hemerocallis citrina Baroni var. vespertina (H.Hara) M.Hotta)とする説がある[5]
種の保全状況評価

日本では以下の多数の都道府県で、レッドリストの指定を受けている。千葉県では絶滅したものと考えられている[13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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