この項目では、ウリ科の植物について説明しています。
ヒルガオ科の植物については「ヨルガオ」をご覧ください。
ユウガオ
ユウガオの果実
分類
ユウガオ(夕顔、学名:Lagenaria siceraria var. hispida)は、ウリ科ユウガオ属の植物で、蔓性一年草。実の形によって細長くなった「ナガユウガオ」と、丸みを帯びた球状の「マルユウガオ」とに大別する[4]。 和名「ユウガオ」の由来は、夏の夕方に開いた白い花が翌日の午前中にしぼんでしまうことに由来する[5]。アサガオ・ヒルガオ・ヨルガオに対して命名された名であるが、アサガオ・ヒルガオ・ヨルガオはいずれもヒルガオ科の植物であり、ウリ科のユウガオとは直接の類縁関係はない。ヨルガオがユウガオと呼ばれる事もある。 原産地は北アフリカまたはインド、古くから日本でも栽培されていたとされるが、何時どの様に伝来したかは分かっていない[6]。 大きな果実を実らせることが特徴。果実は長楕円形、洋なし形、球形がある[3]。同じく大きな実を実らせるウリ科の植物にヒョウタンがあるが、ヒョウタンとユウガオは同一種であり、ヒョウタンがインドに伝わって栽培されるうち、苦味の少ない品種が食用のものとして分化、選別されたと考えられている。食用にされる果実は、ウリ特有の香りがあり、トウガンに近い風味がある[3]。天日で乾燥させたかんぴょうは、ほのかな甘みがある[3]。 『源氏物語』をはじめ古くから説話や民間伝承にも登場するなど口承文芸のモチーフになっているほか、民俗的にはハレの日に食し、陽気や作物の豊凶を予兆する年占作物としても認識され、作物禁忌 季語は花は夏、果実は秋。 ユウガオの実はかんぴょう(干瓢)の原料となる[5]。生育は極めて旺盛でつるの長さは20mにも達する[5]。日本国内では、栽培は斜陽の傾向にあるものの、新潟県、栃木県、山形県、山梨県、岩手県などで栽培が行われている。 ユウガオの実自体を食べる機会はあまりないが、ほとんどはかんぴょうに加工されたものが食用されている[3]。 スイカの連作障害を防止するため、スイカ接ぎ木苗の台木として利用される事がある[7]。 未熟果はかんぴょう(干瓢)に加工されるほか、トウガンと同じように調理してもよい[3]。かんぴょうはユウガオの実を細長い帯状に剥いて加工したもので、巻き寿司や汁物などに使われ食用にされる。主にマルユウガオからかんぴょう(干瓢)は作る[4]。かんぴょうは、水の中でよくもみほぐしてやわらかくしてから調理される[3]。沖縄県においてはチブル(頭の意)と呼ばれ、かんぴょうにするよりも冬瓜と同じように煮物、汁物にしたり、炒め物、または生のまま胡麻和えなどにして食べるほうが一般的。
名称
特徴
栽培
利用
台木
食用ユウガオから作られたかんぴょう
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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