ヤーキス天文台ヤーキス天文台
ヤーキス天文台の全景
所属シカゴ大学
位置アメリカ、ウィスコンシン州ウィリアムズベイ
ヤーキス天文台(ヤーキスてんもんだい、英: Yerkes Observatory)は、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ウィリアムズベイ(英語版)にあるシカゴ大学所属の天文台である。ヤーキス天文台は1897年に資本家チャールズ・T・ヤーキスの援助を受けたジョージ・エラリー・ヘールによって設立された。この天文台はそれまでの、単なる望遠鏡と観測者の収容施設という天文台の考え方を変え、物理学や化学の研究室と観測装置とが統合された施設という近代的な概念を代表する天文台となった。ヤーキス天文台には有名な光学技術者のアルヴァン・クラークが製作した口径102cm(40インチ)屈折望遠鏡が存在する。この巨大な望遠鏡は1893年に開催されたシカゴ万博に展示されて来場者を驚かせた。現在でも屈折望遠鏡としては世界最大である。
この大屈折望遠鏡に加えて、ヤーキス天文台には口径102cm(40インチ)と61cm(24インチ)の反射望遠鏡もある。その他いくつかの小口径の望遠鏡が教育目的に使われている。
ヤーキス天文台で現在行なわれている研究には、星間物質の研究、球状星団の形成、赤外線天文学、地球近傍天体の研究などがある。さらにシカゴ大学はこの天文台内に大規模な技術センターを所有しており、科学実験装置の開発・メンテナンスを行なっていた。2019年に閉館し、修復作業を経て、2022年に見学施設として再オーブンした。 2005年3月にシカゴ大学は、ヤーキス天文台の施設と土地を売却する計画を明らかにした。最初の報道では、この計画に興味を持つ団体として二者が挙げられていた。一つは東海岸の開発業者であるミルボー (Mirbeau) 社で、彼らはこの土地に高級住宅を建設することを希望していた。もう一つはウィリアムズベイにキャンパスを持つオーロラ大学
売却計画
大衆文化に登場する天文台ヤーキス天文台の102cm屈折望遠鏡(1897年撮影)
ヤーキス天文台は1996年の映画『チェーン・リアクション』の舞台の一つとして使われている。この映画では天文台の敷地内での銃撃戦や凍ったジェネーバ湖の上でエアボートによる追跡劇などが行なわれた。また映画の登場人物の一人は最初の登場シーンで、この天文台の40インチ屈折望遠鏡を肉眼で覗いている。
関連項目
天体望遠鏡
ヤーキス (小惑星)
一戸直蔵 - 1905年から2年間ヤーキス天文台に勤務。日本人天文学者として初の米国留学者。
外部リンク
⇒Yerkes Observatory - 公式サイト
⇒Description and history(アメリカ国立公園局)
⇒Save Yerkes - ヤーキス天文台保存運動のページ
⇒Geneva Lake Conservancy
典拠管理データベース
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芸術家
ニューヨーク近代美術館