「ヤング・ヴィック」はこの項目へ転送されています。この名前で知られたニュージーランドのラグビー選手・指導者については「ヴィクター・ジョージ・カヴァナー (1909年生のラグビー指導者)」をご覧ください。
ヤング・ヴィク(英: Young Vic)は、ランベス区・サウス・バンク近くの、ザ・カット(英語版)に位置する劇場である。2000年からは、デイヴィッド・ラン(英語版)が劇場の芸術監督を務めている。劇場の理念は "produce great plays for great audiences now and in the future(訳:今と未来の素晴らしい観客に向けて、素晴らしい演劇を贈ること)である[1]。
歴史(英語版)によって、ヤング・ヴィク・カンパニー(英: Young Vic Company)が創設された[2]。これはオールド・ヴィク・シアター・スクールから分岐したもので、9歳から15歳までを対象とした古典演劇上演を目的にした劇団だった。
このカンパニーは、1948年にディヴァインや他の劇団員が全員オールド・ヴィクを辞めたことで解散してしまう。その後、1969年にフランク・ダンロップ(英語版)が、ヤング・ヴィク・シアターの初代監督に就任した。彼はモリエールの『スカパンの悪だくみ』を無償で翻案し、ナショナル・シアターとなった新しい劇場のために作品を上演した。この作品はタイトルロールにジム・デイル(英語版)を据えて1970年9月11日に封切られ、舞台芸術をカール・トムズ(英語版)、衣装をマリア・ビヨルンソン(英語版)が担当した[3]。
当初劇場はロイヤル・ナショナル・シアターの一角を成していたが、1974年に、「ヤング・ヴィク・シアター」として独立した[4]。
当時ナショナル・シアターの芸術監督を務めていたローレンス・オリヴィエは次のように述べている。「若い観衆のために演劇を発展させること、作家や役者、演出家のために実験的なワークショップを行うことを考えるべきだ」[注 4] この言葉には、形式張らない環境で、値段を抑えて一流の演劇を観ることのできる劇場を作ろうという意志が込められている。理念は若者層に広く訴えかけるものだったが、この時はまだ児童たちへ訴えかけるものにはなっていなかった。 フランク・ダンロップは1970年に劇場の建設を終えた。劇場は、ザ・カット
ヤング・ヴィク・シアター