ヤマト_(宇宙船)
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この項目では、日本で実際に構想された宇宙船について説明しています。『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する架空の宇宙戦艦については「ヤマト (宇宙戦艦ヤマト)」をご覧ください。

ヤマトは、日本の宇宙開発事業団(NASDA)が構想した再使用型宇宙往還機。なお、「ヤマト」という名称は報道機関によってつけられた非公式の愛称であり、NASDAが公式に用いたわけではない。
概要

ヤマトは1980年代前半に将来有人輸送システムとしてNASDA内の有志によって検討されたもので、大型ロケットの先端部に搭載されて宇宙へと打ち上げられ、大気圏内への再突入後には本体に搭載されたターボファンエンジンを用いて自力飛行の後に着陸するという、航空機色の強いものだった。

機体はスペースシャトルオービタにも似たダブルデルタ翼無尾翼機で、機内には前方から操縦室・ドッキングポート・カーゴベイが配置されている。その形状から「ミニシャトル」と呼ばれることもあるが、純然たる人員および物資輸送用の機体であり、スペースシャトルのような軌道上での作業能力は持たない。

ヤマトが構想された当時は、このような宇宙機を打ち上げ可能なH-IIロケットは存在せず、そもそもヤマトの構想自体が有翼宇宙機開発のケーススタディとして行われたものだったため、非現実的かつ時期尚早であるとしてこの構想が実行に移されることはなかった。その後、NASDAは1985年昭和60年)から無人の有翼宇宙往還機であるHOPEの研究を開始している。
諸元(計画値)

全長:13.5 m

全幅:7.5 m

全高:4.5 m

翼面積:18.0 m2

自重:7,190 kg

全備重量:10,480 kg

エンジン:ターボファンエンジン(推力:1,600 kgf) × 2

航続距離: 1,852 km(1,000海里)

着陸滑走距離:約914.4 m(約3,000 ft)

乗員:4名

参考文献・出典

長友信人
『FRONTIER TECHNOLOGY SERIES 宇宙飛行機 スペースシャトルを超えて』丸善、1987年、112-118頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-621-03214-5。 

五代富文. “ ⇒HOPEのショートヒストリー”. 宙の会公式サイト. 2015年8月6日閲覧。(日本航空宇宙学会誌2002年10月号記事を抜粋修正したもの)

関連項目

ふじ (宇宙船)










スペースプレーン
カナダ

ダ・ヴィンチ・プロジェクト

中国

再使用可能実験宇宙機

中国のスペースプレーン計画(英語版)

シェンロン (宇宙船)(英語版)

ヨーロッパ

キャンセル

大気圏再突入実験用スペースプレーン(英語版)

ブリストル・エアロスペース(英語版)

ファルケ (宇宙船)(英語版)

エルメス

ホッパー

HOTOL

BACマスタード(英語版)

Orizont

スイス・スペース・システム(英語版)

ジルバーフォーゲル

ゼンガーII

歴史的

IXV

開発中

エアバス・ディフェンス・アンド・スペースプレーン(英語版)

スカイロン

スペース・ライダー(英語版)

スペース・ライナー(英語版)


インド

キャンセル

AVATAR

開発中

RLV-TD

極超音速飛行実験(英語版)



日本

HYFLEX/OREX/ALFLEX

HOPE

有翼式再使用型観測ロケット(英語版)

ヤマト (宇宙船)

ソ連 / ロシア

BOR-4

BOR-5

ブラン

コスモポリスXXI(英語版)

ケルディッシュ・ボンバー(英語版)

クリーペル

ツィビンRSR(英語版)

LKS (宇宙船)(英語版)

MAKS・スペースプレーン

RAKS (Tu-444/2000)

MiG-105

Zvezda (Tu-136/139)

アメリカ

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ボーイング X-37

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歴史的

ノースアメリカン X-15

アセット (宇宙船)(英語版)

マーティンX-23プライム

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スペースシャトル (計画, シャトル・ミール計画)

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DARPA FALCON計画

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シルバーダート (宇宙船)(英語版)

HL-20

HL-42 (宇宙船)(英語版)

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ブラックホース (ロケット)(英語版)

NASA X-38

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DARPA XS-1

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ラディアン・エアロスペース(英語版)

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ブラックスター (宇宙船)(英語版)

ブラック・トライアングル (UFO)(英語版)

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