ヤナ教授
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マスター
ドクター・フーのキャラクター
7代目マスターを演じたミシェル・ゴメス
初登場Terror of the Autons
最後の登場時を超えた子供たち
演ロジャー・デルガード (1971?73)
ピーター・プラット(1976)
ジオフレイ・ピーバース(1969?74)
アンソニー・アインリー(1981?89)
エリック・ロバーツ(1996)
デレク・ジャコビ (2007)
ジョン・シム(2007?10,2017)
ミシェル・ゴメス(2014-17)
サシャ・ダワン(2020)
ゴードン・ティップル(1996)
ウィリアム・ヒューズ(幼少期,2007)
小林さとみ(7代目)
詳細情報
種族タイムロード
人間[1]
配偶者ルーシー・サクソン
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マスター(: The Master)は、イギリスのSFテレビドラマ『ドクター・フー』の登場人物。主人公ドクターと同じくタイムロードに反旗を翻した人物であり、ドクターの宿敵である。

マスターは1971年の初登場以降様々な俳優によって演じられており、これはマスターが他の人物の肉体を乗っ取る、あるいは生命が危機に瀕したタイムロードの能力として再生(regenerate)した結果である。1971年にロジャー・デルガードがこの役を始め、1973年に他界するまでマスター役を演じた[2]。1976年から番組が一旦終了する1989年まではピーター・プラット、ジオフレイ・ビーバース、アンソニー・アインリーによって演じられた。1996年のテレビ映画ではエリック・ロバーツがマスター役を引き継ぎ、2005年以降の新シリーズではデレク・ジャコビジョン・シムが演じた。2014年にはミシェル・ゴメスがシリーズ初の女性マスターとしてデビューした。

ビーバース、ジャコビ、ゴメスはオーディオドラマでもマスター役を演じ、Big Finish 特有のマスター役としてアレックス・マックイーンとジェームズ・ドレフスが出演している。
起源

制作陣は繰り返し登場させる悪役としてマスターを考案し、1971年に“Terror of the Autons”で初登場を果たした。マスターという名前はプロデューサーのバリー・レッツと脚本のテランス・ディックスがドクターと同様に学位に由来して名付けたものである。1971年にはジョー・グラントとマイク・イェーツとともに「3人の新キャラクター」としてスケッチが発表され、ドクターと同等あるいは彼を凌駕する水準の存在として考案されたことが示された[3]

バリー・レッツはロジャー・デルガードをマスター役にすることを考えており、彼は映画の悪役として長いキャリアがあり、既に『ドクター・フー』に3回も出演する計画が立ち上がっていた[4]。彼はかつてバリー・レッツと仕事を共にしており、3代目ドクター役のジョン・パートウィーの友人でもあった。

マルコム・ハルクはドクターとマスターの関係について「マスターとドクターの間には特別な関係があった。マスターはドクターを排除することを心から望んではいないように感じられた。ドクターはその時代の全宇宙で唯一マスターに似た人間、反逆者のタイムロードであり、おかしなことに共犯者でもある。」とコメントしている[5]
目的と性格

マスターは宇宙の支配を目論んでおり、1976年の“The Deadly Assassin”では森羅万象の支配者になることが野望とされている[6]。第二の目的はドクターを苦しめることであり、1972年の“The Sea Devils”では、ドクターの気に入っている人類の滅亡を見ることが報酬になると述べている[7]
人物
知性と態度

マスターとドクターの知性は近い水準にある。2人はガリフレイのタイムロードアカデミーでクラスメイトであり、そこでマスターはドクターよりも優秀な成績を収めていた[8][9][7]。同様のつながりは2009年クリスマススペシャル『時の終わり Part1』でも言及され、マスターが10代目ドクターと共に子供時代を振り返っている[10]。シリーズ3『ユートピア』では、偽装していたマスターの正体が露見する前に、10代目ドクターが彼を天才として知性を称賛している[1]。10代目ドクターは『時の終わり Part2』でもマスターの知性を称賛しており、彼が野望を諦めるならさらに優れていると主張した[11]。12代目ドクターはミッシーを「私とほぼ同じ程度に賢い人物」と評価している[12]

デルガードの演じたマスターは物腰の柔らかい魅力的なソシオパスであり、殺意と礼儀を同時に兼ね備えている。当時のマスターのデザインは古典文学のスヴェンガーリへのオマージュである。

ジョン・シムの演じたマスターは緊迫した状況に置いても過剰に活発な性格であり、10代目ドクターと類似する。プロデューサーによると、これはドクターとマスターの類似点を強調するだけでなく[13]、ドクター最大の強みの1つをマスターに与え、彼の脅威を増大させるための試みである[14]。劇中では、ドクターが若く強くなれるのなら自分にもできるとマスターが主張している[1]。Doctor Who Confidential のエピソードである "Lords and Masters" では、ラッセル・T・デイヴィスはマスターをソシオパスとサイコパスの両方に分類している。

ミシェル・ゴメスはジョン・シムが演じたマスターの性格を引き継いでおり、特にサイコパスな振る舞いや不適切な情緒反応が見られた。また、歴代マスターに一貫していた犯罪的知性と冷酷な殺人行動も健在である。しかし彼女には男たらしな態度が多く見られ、女性という新たなアイデンティティを以てして、以前シリーズ3『サウンド・オブ・ドラム』で描かれたようなドクターとマスターの曖昧な絆を完全に表現していた。人間に死と痛みを与えてドクターを人道的な誘惑で苦しめ、彼を友人やボーイフレンドと呼称し、彼に認められ仲間になることを望んでいた。彼女は以前よりも自分が精神的に危険であることを自覚しており、UNITのエージェントであるオズグッドを殺害する際には自分自身を「イカレてる」と表現した[15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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