モートン波(モートンは、Moreton wave, Moreton-Ramsey wave)は、太陽の彩層に表れる大規模なコロナの衝撃波である。太陽フレアによって発生し、太陽の「津波」とも呼ばれる[1][2]。モートン波は主にHα帯で観測される[3]。 1959年にこの現象を発見した、ロッキード・マーティン太陽宇宙物理学研究所 (LMSAL) のゲイル・モートン
概要
発見から数十年間、ほとんど研究の進展は見られなかった。1995年のSOHOの打上げによって、モートン波を起こすコロナの波が観測されると、再びモートン波が研究の対象とされるようになった[7][注釈 1]。モートン波の実在は、NASAの太陽調査プロジェクト「STEREO」の2つの観測機によって確かめられた。STEREOは、2009年2月に起きた巨大なコロナ質量放出と共に、100,000kmの高さを持ち250km/sの速度を持つ高温のプラズマと磁気の波を観測した[2]。モートンは、この波の伝播速度を500?1,500km/sと計測していた[2]。
モートン波がコロナ中を伝わる電磁流体衝撃波であることは内田豊
によって解明され[8]、その研究は内田理論として広く世界に知られている[9]。内田は、コロナ質量放出が衝撃波を加速する際に生じるII型電波バーストと呼ばれる電波放出と関連付けていた[10]。
表
話
編
歴
太陽
スペクトル分類:G2
内部構造(英語版)
太陽核
放射層
タコクライン
対流層
大気圏
光球
超粒状斑
粒状斑
白斑
黒点
彩層
プラージュ
スピキュール
モートン波
コロナ
遷移層
コロナホール
コロナループ(英語版)
コロナ質量放出
紅炎
ヘルメット・ストリーマ
太陽変動
太陽活動周期
リスト
太陽極大期