モンハナシャコ
分類
モンハナシャコ (紋花蝦蛄、学名:Odontodactylus scyllarus) は、フトユビシャコ上科ハナシャコ科に分類されるシャコの一種[2]。鮮やかな体色と網目模様をもつ。シャコ類の中では特に有名で[2]、数多くの研究をなされた種である[3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13]。
形態
背面
赤みが強い個体の側面
斜め正面
体長最大17cm程度、これは10cm以下の種類を中心とする打撃型シャコ類の中では大型である[2]。
全体の体色は青緑色から赤茶色で、その他様々な色と模様を所々に組み合わせられ、鮮やかで目立つ[2]。複眼はピンク色で先節と眼柄は青色、白い模様は触角柄部と顎脚の前部に散在する。背甲と背板は黒い斑点を左右にもち、特に背甲の両前端は白い境目に分かれた顕著な網目模様となる[2]。第2触角鱗片は黄色で先端は黒色、縁辺部の剛毛は赤色[2]。各背板の後縁は赤色からオレンジ色。腹面、捕脚(第2顎脚)指節と歩脚は赤色[2]。尾肢原節は色薄く、腹肢(遊泳肢と尾肢)外肢と内肢は暗青色で縁辺部は鮮やかな青色、剛毛は赤色[2]。
眼鱗は前後軸に対して斜めで、中央は陥入し、縁辺部は途切れている[2]。第2触角鱗片は縁辺部全体に剛毛を有し、基部側の剛毛がやや短い[2]。額板は左右が丸み帯びた三角形で、先端は腹面に曲がる[2]。捕脚指節内側の歯は2-3本。第4-5腹節の両後端に棘をもつ。尾節背面は中央に1本、その左右に3対、各主要棘の直後に1本の隆起線がある[2]。尾肢外肢基部節は明らかに末節より長く、外縁の可動棘は扁平で、頂点に向けて均等に細く尖る[2]。 アフリカ東部から日本、台湾、ニューカレドニアとオーストラリアにかけて分布する[2]。日本では相模湾以南に分布する。 他のハナシャコ科
分布
生態巣穴の入り口で待ち構える個体