モンティ・ホール問題
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モンティ・ホール問題
閉まった3つのドアのうち、当たりは1つ。プレーヤーが1つのドアを選択したあと、例示のように外れのドアが1つ開放される。残り2枚の当たりの確率は直感的にはそれぞれ 1/2(50%)になるように思えるが、はたしてそれは正しいだろうか。

モンティ・ホール問題(モンティ・ホールもんだい、: Monty Hall problem)とは、確率論の問題で、ベイズの定理における事後確率、あるいは主観確率の例題の一つとなっている。モンティ・ホール(英語版)(Monty Hall, 本名:Monte Halperin)が司会者を務めるアメリカのゲームショー番組、「Let's make a deal(英語版)[注釈 1]」の中で行われたゲームに関する論争に由来する。一種の心理トリックになっており、確率論から導かれる結果を説明されても、なお納得しない者が少なくないことから、モンティ・ホール・ジレンマ、モンティ・ホール・パラドックスとも称される。「直感で正しいと思える解答と、論理的に正しい解答が異なる問題」の適例とされる。

なお、モンティ・ホール問題と実質的に同型である「3囚人問題」については、かつて日本で精力的に研究された。
概要

<投稿された相談>
プレーヤーの前に閉じた3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。プレーヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。

ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。
ここでプレーヤーはドアを変更すべきだろうか?」

1990年9月9日発行、ニュース雑誌「Parade」にてマリリン・ヴォス・サヴァントが連載するコラム「マリリンにおまかせ」で、上記の読者投稿による質問に「正解は『ドアを変更する』である。なぜなら、ドアを変更した場合には景品を当てる確率が2倍になるからだ」と回答。すると直後から、読者からの「彼女の解答は間違っている」との約1万通の投書が殺到し、本問題は大議論に発展した。
答えをめぐっての騒動

投書には、1000人近い博士号保持者からのものも含まれていた。その大部分は「ドアを変えても確率は五分五分(2分の1)であり、3分の2にはならない」とするものであった。サヴァントは投書への反論を試み、同年12月2日、数通の反論の手紙を紹介した。

ジョージ・メイソン大学 ロバート・サッチス博士「プロの数学者として、一般大衆の数学的知識の低さを憂慮する。自らの間違いを認める事で現状が改善されます」

フロリダ大学 スコット・スミス博士「君は明らかなヘマをした(中略)世界最高の知能指数保有者である貴女が自ら数学的無知をこれ以上世間に広める愚行を直ちに止め、恥を知るように!」

サヴァントは、より簡易にした表を掲載「ドアを変えれば勝てるのは3回の内2回、負けるのは3回の内1回だけ、しかしドアを変えなければ勝てるのは3回の内1回だけ」と述べる。この問題に関する1991年2月17日付、3回目の記事の段階でサヴァントに対する反論は9割程度を占める。

E・レイ・ボボ博士「(前略)現在、憤懣やるかたない数学者を何人集めれば、貴女の考えを改める事が可能でしょうか?」

「現実が直観と反する時、人々は動揺する」とサヴァントはコラムで反論の声に応じ、下記の説明を試みる。

「司会者がドアを開けてみせた直後にUFOがステージに到着して宇宙人が出てきたと仮定する。人間の出場者が最初に選んだ扉を宇宙人は知らずに司会者がまだ開けられていない2つの扉のどちらかを選択するよう宇宙人に勧めると、この時の確率が五分五分になる。しかし、それは宇宙人が本来の出場者が司会者から得たヒントを知らないためである。仮に景品が扉2にある場合司会者は扉3を開ける。扉3に景品がある場合は扉2を開ける。つまり景品が扉2または扉3にあるなら、出場者が扉の選択を変えれば勝利する。『どちらかでも勝てるのです!』でも扉を変えなければ、扉1に賞品がある場合しか勝てないのです。」

サヴァントの再再々解説でも大論争へと発展、「彼女こそ間違っている」という感情的なジェンダー問題にまで飛び火した。

プロ数学者ポール・エルデシュの弟子だったアンドリュー・ヴァージョニが本問題を自前のパーソナルコンピュータでモンテカルロ法を用いて数百回のシミュレーションを行うと、結果はサヴァントの答えと一致。エルデシュは「あり得ない」と主張していたがヴァージョニがコンピュータで弾き出した答えを見せられサヴァントが正しかったと認める[1]。その後、カール・セーガンら著名人らがモンティーホール問題を解説、サヴァントの答えに反論を行なっていた人々は、誤りを認める。

サヴァントは、「最も高い知能指数を有する者が、子供でもわかる些細な間違いを新聞で晒した」等の数多くの非難に対して3回のコラムをこの問題にあて、激しい反論の攻撃に耐えて持論を擁護し通し、証明した[2]。それによると、ドアの数を100万に増やした例まで挙げて説明しても正しく理解してもらえなかったとのことである。

なお、サヴァントの本の183頁以降に、ミズーリ大学のドナルド・グランバーグ教授が補遺を記載している。それによると、モンティ・ホールジレンマに関しては、コラムでの議論ののちに、「アメリカン・スタティスティシャン」「アメリカン・マスマティカル・マンスリー」「マスマティカル・サイエンティスト」「マスマティクス・ティーチャー」「ニューヨークタイムズ」等の媒体で細部まで議論され、その結果、サヴァントの解答は基本的に正しいとされたとのことである[3]
ゲームのルール

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出典検索?: "モンティ・ホール問題" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年10月)
(1) 3つのドア (A, B, C) に(景品、ヤギ、ヤギ)がランダムに入っている。(2) プレーヤーはドアを1つ選ぶ。(3) モンティは残りのドアのうち1つを必ず開ける。(4) モンティの開けるドアは、必ずヤギの入っているドアである。(5) モンティはプレーヤーにドアを選びなおしてよいと必ず言う。

このうち (3) と (4) の条件が重要である(ベイズの定理でいう事後確率が有効になる)。もし (3) が決められていなければ、例えば開けるかどうかモンティが決められるなら、このゲームはプレーヤーとモンティの心理戦であり、確率の問題ではない。また、(4) の条件次第では答えが逆になったり、答えを定めることができなかったりする。つまり、モンティが景品を出してしまう可能性があるなら、問題の大前提が変わってしまう。

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}大騒ぎとなった最大の原因として、ルールに対する数学的な説明が無く「解釈」の余地があったことで、数学的に正しいルールが決まるまで決着が付かなかった[要出典]。
直感と理論の乖離

この問題を巡る人々の反応は、冒頭のエピソードにある様に『どちらを選んでも変わらない』とする意見が多かった。

ドアが2つになった時点でプレーヤーが改めてコイントスによって決めなおしたと仮定すると、景品を得る確率はコイントスから生じる確率1/2そのものとなる(それまでの確率 1/3 と 2/3 との選択を止めることになるため)。

ところが、2枚のドアの価値はルール (1) - (4) で確率の高い(価値のある)選択をすることが可能となっている。つまり、『どちらを選んでも変わらない』は誤りである。

以下のように考えると直感でも理解しやすい。
ハズレに色を付ける方法

ドアの位置は考えなくても良い。

最初の選択で発生するのが3パターン(当たりか、ハズレ (青) か、ハズレ (赤))だと覚えておく。
最初の選択 / 残りのドアの中身       (位置は考えなくてよい)   ↓       ↓ A  当たり  / ハズレ (青) ・ ハズレ (赤) B ハズレ (青) /  当たり  ・ ハズレ (赤) C ハズレ (赤) /  当たり  ・ ハズレ (青)

 最初の選択で当たりを引けるケースは1つ (A) 、ハズレを引いてしまうケースは2つ (B,C) ある。

 2回目の選択ではハズレが1つ除外されているため、当たりを引くケースは2つ (B,C) 。ハズレを引くケースは1つ (A) となる。

ポイント

最初に自分がハズレを引いていれば、2回目はドアを変えれば確実に当たりが出る(残りのハズレが除外されているため)。

最初に当たりを引いているケースは1つしかないが、ハズレを引いているケースは2つあるので、変えるほうが得である。

ワナ

「最初にハズレを引くケースは1つ多い」を忘れていると、2回目の確率が50%に見えてしまうこと。

最初にハズレを引くケースは2つあるので、確率は50%ではない。

ドアに印を付ける方法
そのドアに景品が入っていることを ○ で示す。

ドア A, B, C が ○ である確率は、それぞれ 1/3 である。

「ドア A が ○ である確率」は 1/3 であるが、「B または C が ○ である確率」は 2/3 である。


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