モンキー・アイランドジャンルアドベンチャーゲーム
対応機種IBM PC
Amiga対応機種一覧
FM-TOWNS
メガCD
Atari ST
Classic Mac OS
iOS
Microsoft Windows
OS X
PlayStation 3
Xbox 360
開発元ルーカスアーツ
発売元ルーカスアーツ
ビクター音楽産業
ディレクターロン・ギルバート
デザイナーロン・ギルバート
ティム・シェイファー
モンキー・アイランド (The Secret of Monkey Island) は、1990年にルーカスフィルム・ゲームズが開発・発売したポイント・アンド・クリック型のグラフィック・アドベンチャーゲーム。海賊時代のカリブ海を舞台とし、海賊になることを夢見る青年ガイブラシ・スリープウッドとなって、架空の島々を探検しながらゲームを進行していく。
ルーカスフィルムの社員、ロン・ギルバートが1988年に企画し、ティム・シェイファー、デイブ・グロスマンとともにゲームデザインを行った。ギルバートは、当時のアドベンチャーゲームに対する不満から、プレイヤーキャラクターが安易に死んでゲームオーバーにならないようにし、探索に重点を置いたゲーム性を実現した。ゲームの雰囲気は、ディズニーランドの「カリブの海賊」をモチーフにしている。本作で5作目となるSCUMMエンジンは、大幅に改良され、より使いやすいインターフェイスになっている。
このゲームの初期リリースには、特徴的なコピープロテクトが施されていた。「Dial-a-Pirate」という段ボール製の円盤が付属し、それを回転させて、画面に表示されている海賊の絵と一致させることでゲームを開始できるコードが得られるようになっていた[1]。
本作の独創性、音楽、映像、ゲーム性は高く評価されており、史上最も偉大なビデオゲームの一つとして挙げる出版物もある[2] 。
このゲームは、「モンキー・アイランドシリーズ」と総称される数多くの続編を生み出した。また、ギルバート、シェーファー、グロスマンの3人は、続編の「モンキー・アイランド 2 ルチャックの逆襲」の開発も担当した[3]。ルーカスアーツは2009年にオリジナルのリメイク版を発売し、こちらもゲームメディアから高い評価を得た。
日本では1992年9月、ビクター音楽産業からFM TOWNS版が、1993年9月には『モンキー・アイランド ユーレイ海賊大騒動!』のタイトルでメガCD版が発売された[4]。さらに1994年にはビクターエンタテインメントから続編の『モンキー・アイランド ルチャックの逆襲』(FM-TOWNS版のみ)がリリースされている。 本作は、プレイヤーキャラクターを三人称視点で操作するタイプの2Dアドベンチャーゲームである。ゲーム中のキャラクターと会話するための「talk to(話す)」コマンドや、アイテムを収集するための「pick up(取る)」など、12の動詞コマンド(新バージョンでは9つ)を選択し、その後、対象物を選ぶことでゲームを進めていく。他のキャラクターとの会話では、ダイアログツリーにリストアップされたトピックを選択することができる。こういったシステムを取り入れた最初期のゲームの一つである[5]。 ゲーム内のアクションは頻繁にカットシーンで中断される[6]。 他のルーカスアーツのアドベンチャーゲームと同様に、本作はプレイヤー・キャラクターがほぼ死ぬことのないシステムとなっているが、ただしガイブラシは10分以上水中にいると溺れる[7]。 海賊を夢見る青年ガイブラシ・スリープウッドは「メーレー島」という島に上陸する。彼は島の海賊のリーダーを探し、海賊になるためにクリアしなければならない3つの試練を与えられる。それは、島専属の剣術師であるカーラとの剣の決闘に勝つこと、埋蔵金を見つけること、知事の屋敷から貴重な像を盗むことである[8]。 これらの試練を達成すべくガイブラシは島中を歩く中、そこで幽霊海賊ルチャックの話を聞く。ルチャックは、女性知事エレイン・マーリーの愛を勝ち取るために、謎のモンキー・アイランドに出帆して命を落としたという[8]。ガイブラシは、地元のブードゥー教の巫女、中古船販売員スタン、剣の達人カーラ、オーティスという名の囚人、手がフックになっているミートフックなど、興味深い人々に出会う。 また、ガイブラシは知事と出会い両想いとなる。だが、ルチャックとその手下である亡霊たちが島を襲撃した際、エレイン知事はモンキーアイランドにある秘密の隠れ家に拉致されてしまう[8]。ガイブラシは自らの手でエレインを救出すべく、船を買ってカーラ、オーティス、ミートフックを乗組員として雇い、伝説の島へと出航する。モンキー・アイランドに到着したガイブラシは、人食い人種の村で、漂流者トゥースロットとの間で争いが起きているのを知る。その争いを解決し、人食い人種のためにルチャックの船から魔法の「ブードゥー教の根」を取り戻すと、幽霊を滅ぼすことができる「ブードゥー教の根の霊薬」を提供してもらう[8]。 ガイブラシが霊薬を持ってルチャックの船に戻ると、ルチャックが教会でエレインと結婚式を挙げるためにメーレー島に戻ったことを知る。ガイブラシはルチャックは島中で戦いを繰り広げる。そして、ガイブラシは島の船乗り場でルートビアの瓶を見つけ、それを霊薬代わりにルチャックに浴びせて倒すことに成功する。ルチャックを倒したガイブラシとエレインは、ルチャックが爆発して打ち上がった花火を見ながら、ロマンティックなひとときを過ごす[8]。 ロン・ギルバートは1988年に『Zak McKracken and the Alien Mindbenders』を完成させた後、海賊アドベンチャーゲームのアイデアを思いついた[9]。 彼は友人の家で週末を過ごしているときに、海賊ものの物語を初めて書いた。ギルバートは、満足のいくアイデアを見つけるために、導入部の段落で実験を行った。最初のストーリーは、後にルチャックとエレインになる無名の悪役が登場するもので、この時点ではガイブラシは登場していない[10]。 彼はこれを一連の短編ストーリーとしてルーカスフィルム・ゲームズのスタッフに売り込んだ[11]。 ギルバートのアイデアは好意的に受け入れられたが、ルーカスフィルム・ゲームズがギルバートを含むデザイナーを『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦
ゲーム内容
あらすじルートビア
開発
着想と脚本
ギルバートは、一人でゲームデザインをするのは難しいと考え、ルーカスフィルムに在籍していたティム・シェーファー、デイブ・グロスマンと協力することにした[13]。ゲーム内の剣戟は罵り合いで進行するが、これはギルバート、シェーファー、グロスマンがインスピレーションを得るためによく見ていた、エロール・フリン主演の剣戟映画に影響を受けたものである。また、作家のオーソン・スコット・カードが、ルーカスフィルムの本社であるスカイウォーカー・ランチを訪れた際に、剣戟で使われる侮辱表現の作成を手伝った[14]。ギルバートの独創的なアイデアの多くは、制作過程でお蔵入りとなったが、彼は「ほとんどのものは理由があって省かれた」と述べている[15]。.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}左:ティム・シェイファー (2011年撮影)、右:デイブ・グロスマン ( 2007年撮影)。