モリのいる場所
監督沖田修一
脚本沖田修一
製作吉田憲一
宇田川寧
製作総指揮永山雅也
出演者山ア努
樹木希林
加瀬亮
吉村界人
光石研
青木崇高
吹越満
池谷のぶえ
きたろう
林与一
三上博史
音楽牛尾憲輔
撮影月永雄太
編集佐藤崇
制作会社日活
ダブ
製作会社「モリのいる場所」製作委員会
配給日活
公開2018年5月19日
上映時間99分
製作国 日本
言語日本語
興行収入3.3億円[1]
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『モリのいる場所』は、2018年5月19日公開の日本映画。監督は沖田修一。
30年もの間、ほとんど自宅を外出する事なく庭の生命を描き続け[2]、97歳で死去するまで生涯現役だった画家の熊谷守一を主人公に、晩年のある1日をフィクションで描いた作品[3]。
夫婦役を演じた主演の山ア努と樹木希林は、同一の文学座に在籍し50年以上の付き合いになるが、本作が初共演であった[3]。 昭和49年。94才の熊谷守一(通称モリ)は、東京都豊島区の古い平屋に住み、30年間も外出せずに暮らしていた。30坪足らずの庭の隅の池に行くのに、妻に「お気をつけて」と見送られるモリ。深い穴の底にある池は、モリが自分で掘ったものだった。小さな庭でも虫や植物を夢中で観察するために、池に辿り着かないモリ。 モリの妻・秀子は名家の出で人妻だったが、貧乏なモリに嫁ぐために離婚して来た人だった。今でこそ手書きの表札を掛ける度に盗まれ、テレビ番組も作られるモリだが、絵は夜しか描かず、生活は質素だった。悩みは、近くに建つマンションに庭の陽射しを遮られることで、熊谷家の周囲には、若い芸術家たちが書いた「建設反対」の看板が並んでいた。 日頃から来客が多く賑やかな熊谷家。揮毫を頼む客や取材のカメラマンなどの他に、近所の住人たちも用もないのに集まった。「外に出ない」とからかわれ、こっそり出てみたが、子供と出会っただけで逃げ帰るモリ。文化勲章の内示の電話も、即答で断った。 マンション建設が始まると、作業員たちと仲良くなり、池の穴を埋める代わりに宴会でもてなすモリ。陽当たりが穴の上だけになるので、草や虫の居場所を作る為だった。夢に宇宙人が現れて、「広い宇宙へ」と誘われても、この庭で十分と断るモリ。「母ちゃんが疲れることが一番困る」と呟いて、モリは「学校」と呼ぶアトリエに籠もるのだった。
あらすじ
キャスト
熊谷守一:山ア努
熊谷秀子:樹木希林
藤田武:加瀬亮
鹿島公平:吉村界人
朝比奈:光石研
岩谷:青木崇高
水島:吹越満
美恵ちゃん:池谷のぶえ
荒木:きたろう
昭和天皇:林与一
知らない男:三上博史
スタッフ
監督・脚本:沖田修一
音楽:牛尾憲輔
製作:新井重人、川城和実、片岡尚、鷲見貴彦、宮崎伸夫、佐竹一美
エグゼクティブプロデューサー:永山雅也
プロデューサー:吉田憲一、宇田川寧
撮影:月永雄太
照明:藤井勇
美術:安宅紀史
装飾:山本直輝
録音:山本タカアキ
音響効果:勝亦さくら
編集:佐藤崇
スクリプター:押田智子
VFXスーパーバイザー:小坂一順
衣装:岩ア文男
ヘアメイク:宮内三千代
特殊メイク:百武朋
キャスティング:南谷夢
助監督:安達耕平
制作担当:大田康一
ラインプロデューサー:濱松洋一
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
宣伝協力:文藝春秋
協力:豊島区、岐阜県
特別協力:熊谷榧
制作プロダクション:日活、ダブ
宣伝:レム
製作幹事・配給:日活
製作:「モリのいる場所」製作委員会(日活、バンダイビジュアル、イオンエンターテイメント、ベンチャーバンク、朝日新聞社、ダブ)
受賞歴
第10回TAMA映画賞[4]
特別賞(沖田修一およびスタッフ・キャスト一同)
最優秀新進男優賞(吉村界人)※『悪魔
第43回報知映画賞 助演女優賞(樹木希林)※『万引き家族』『日日是好日』と合わせて受賞[5]
第40回ヨコハマ映画祭[6]
日本映画ベストテン10位
脚本賞(沖田修一)
特別大賞(山崎努)
第73回毎日映画コンクール 撮影賞(月永雄太)[7]
第92回キネマ旬報ベスト・テン [8]
第23回日本インターネット映画大賞 日本映画助演女優賞(樹木希林) ※『万引き家族』『日日是好日』と合わせて受賞[9]
脚注^ 『キネマ旬報』2019年3月下旬特別号 p.40
^ “山崎努主演「モリのいる場所」に加瀬亮&吉村界人&光石研らが出演決定!