モノアミンオキシダーゼ
識別子
EC番号1.4.3.4
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Monoamine oxidase
識別子
略号MAO
PfamPF01593
InterProIPR001613
OPM superfamily119
OPM protein2z5x
Membranome ⇒418
利用可能な蛋白質構造:
Pfam ⇒structures
PDB ⇒RCSB PDB; ⇒PDBe; PDBj
PDBsum ⇒structure summary
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monoamine oxidase A
ヒトMAO-A単量体のリボン図、FADとクロルギリンが結合している。ミトコンドリア外膜に結合しているように配置されている。PDB: 2BXS
識別子
略号MAOA
Entrez(英語版)4128
HUGO6833
OMIM309850
RefSeqNM_000240
UniProtP21397
他のデータ
遺伝子座Chr. X p11.4-p11.3
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monoamine oxidase B
ヒトMAO-Bのリボン図。PDB: 1GOS
識別子
略号MAOB
Entrez(英語版)4129
HUGO6834
OMIM309860
RefSeqNM_000898
UniProtP27338
他のデータ
遺伝子座Chr. X p11.4-p11.3
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モノアミン酸化酵素(モノアミンさんかこうそ)またはモノアミンオキシダーゼ(英: monoamine oxidase、略称: MAO、EC 1.4.3.4)は、モノアミンの酸化を触媒する酵素ファミリーであり、酸素を用いてモノアミンからアミンを除去する[1][2]。体中の大部分の細胞種でミトコンドリア外膜に結合して存在している。1928年にMary Bernheimによって肝臓に発見され、チラミンオキシダーゼ(tyramine oxidase)と名付けられた[3][4]。MAOはフラビン含有アミンオキシドレダクターゼ(英語版)ファミリーに属する。
MAOは食物から摂取されたモノアミンの分解に重要であるとともに、モノアミン神経伝達物質の不活性化にも寄与する。後者の機能のため、MAOは多数の精神疾患や神経疾患に関与しており、その一部はMAOの作用を遮断するモノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)によって治療することができる[5]。 ヒトには、MAO-AとMAO-Bという2つのタイプのMAOが存在する[6]。 出生時のMAO-Aのレベルは成人の約80%で、最初の4年間でわずかずつ上昇してゆく。一方、MAO-Bは胎児の脳ではほとんど検出されない。視床下部や海馬鉤ではどちらのMAOも非常に高いレベルで存在する。線条体や淡蒼球ではMAO-Bは大量に存在するがMAO-Aはほとんど存在しない。皮質ではMAO-Aのみが高レベルで存在しているが、帯状皮質では例外的に両者が同程度存在している。脳の病理解剖からは、セロトニン作動性神経伝達が多く行われている領域でMAO-A濃度が上昇し、一方MAO-Bはノルアドレナリンと相関していると予測されている[7]。 MAOは、モノアミンの酸化的脱アミノ化 MAOは多数存在するモノアミン酸化酵素阻害薬の作用標的であるため、薬理学においてよく知られた酵素である。MAO-Aは食物から摂取されたモノアミンの異化に特に重要である。どちらのタイプのMAOもモノアミン神経伝達物質の不活性化に必須であるが、異なる特異性を示す。 MAOによって触媒される具体的な反応には次のようなものがある。
サブタイプと組織分布
どちらも神経細胞とアストロサイトに存在する。
中枢神経系以外では、
MAO-Aは肝臓、肺血管の内皮、消化管、胎盤にも存在する。
MAO-Bは主に血小板に存在する。
機能ノルアドレナリンの分解。モノアミン酸化酵素は左側の青い四角で示されている[8]。
基質特異性
セロトニン、メラトニン、ノルアドレナリン、アドレナリンは主にMAO-Aによって分解される。
フェネチルアミン、ベンジルアミンは主にMAO-Bによって分解される。
ドーパミン、チラミン、トリプタミンは両者によって同程度分解される[10]。
アドレナリンまたはノルアドレナリンを3,4-ジヒドロキシマンデル酸