モノアミン酸化酵素
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モノアミンオキシダーゼ
識別子
EC番号1.4.3.4
CAS登録番号9001-66-5
データベース
IntEnzIntEnz view
BRENDABRENDA entry
ExPASyNiceZyme view
KEGGKEGG entry
MetaCycmetabolic pathway
PRIAMprofile
PDB構造RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジーAmiGO / QuickGO

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Monoamine oxidase
識別子
略号MAO
PfamPF01593
InterProIPR001613
OPM superfamily119
OPM protein2z5x
Membranome ⇒418

利用可能な蛋白質構造:
Pfamstructures
PDBRCSB PDB; ⇒PDBe; PDBj
PDBsum ⇒structure summary

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monoamine oxidase A
ヒトMAO-A単量体のリボン図、FADクロルギリンが結合している。ミトコンドリア外膜に結合しているように配置されている。PDB: 2BXS​
識別子
略号MAOA
Entrez(英語版)4128
HUGO6833
OMIM309850
RefSeqNM_000240
UniProtP21397
他のデータ
遺伝子座Chr. X p11.4-p11.3
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monoamine oxidase B
ヒトMAO-Bのリボン図。PDB: 1GOS​
識別子
略号MAOB
Entrez(英語版)4129
HUGO6834
OMIM309860
RefSeqNM_000898
UniProtP27338
他のデータ
遺伝子座Chr. X p11.4-p11.3
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モノアミン酸化酵素(モノアミンさんかこうそ)またはモノアミンオキシダーゼ(: monoamine oxidase、略称: MAO、EC 1.4.3.4)は、モノアミン酸化触媒する酵素ファミリーであり、酸素を用いてモノアミンからアミンを除去する[1][2]。体中の大部分の細胞種でミトコンドリア外膜に結合して存在している。1928年にMary Bernheimによって肝臓に発見され、チラミンオキシダーゼ(tyramine oxidase)と名付けられた[3][4]。MAOはフラビン含有アミンオキシドレダクターゼ(英語版)ファミリーに属する。

MAOは食物から摂取されたモノアミンの分解に重要であるとともに、モノアミン神経伝達物質の不活性化にも寄与する。後者の機能のため、MAOは多数の精神疾患神経疾患に関与しており、その一部はMAOの作用を遮断するモノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)によって治療することができる[5]
サブタイプと組織分布

ヒトには、MAO-AMAO-Bという2つのタイプのMAOが存在する[6]

どちらも神経細胞アストロサイトに存在する。

中枢神経系以外では、

MAO-Aは肝臓血管の内皮消化管胎盤にも存在する。

MAO-Bは主に血小板に存在する。

出生時のMAO-Aのレベルは成人の約80%で、最初の4年間でわずかずつ上昇してゆく。一方、MAO-Bは胎児の脳ではほとんど検出されない。視床下部海馬鉤ではどちらのMAOも非常に高いレベルで存在する。線条体淡蒼球ではMAO-Bは大量に存在するがMAO-Aはほとんど存在しない。皮質ではMAO-Aのみが高レベルで存在しているが、帯状皮質では例外的に両者が同程度存在している。脳の病理解剖からは、セロトニン作動性神経伝達が多く行われている領域でMAO-A濃度が上昇し、一方MAO-Bはノルアドレナリンと相関していると予測されている[7]
機能ノルアドレナリンの分解。モノアミン酸化酵素は左側の青い四角で示されている[8]

MAOは、モノアミンの酸化的脱アミノ化(英語版)を触媒する。分子からのアミン基(と隣接する水素原子)の除去には酸素が用いられ、ケトン(またはアルデヒド)とアンモニアが形成される。MAOには共有結合的に結合した補因子FADが含まれており、そのためフラボタンパク質に分類される。MAO-AとMAO-Bは構造の約70%が共通しており、どちらにも主に疎水的な基質結合部位が存在する。基質結合ポケットの2つのチロシン残基(それぞれ398と435、407と444)はともに阻害剤の活性と関係しており、基質の結合配向の決定に関係していると考えられている。これらの残基の変異はメンタルヘルスとも関係している。電子伝達機構には4つのモデルが提唱されているが、いずれもエビデンスは不十分である[9]
基質特異性

MAOは多数存在するモノアミン酸化酵素阻害薬の作用標的であるため、薬理学においてよく知られた酵素である。MAO-Aは食物から摂取されたモノアミンの異化に特に重要である。どちらのタイプのMAOもモノアミン神経伝達物質の不活性化に必須であるが、異なる特異性を示す。

セロトニンメラトニンノルアドレナリンアドレナリンは主にMAO-Aによって分解される。

フェネチルアミンベンジルアミンは主にMAO-Bによって分解される。

ドーパミンチラミントリプタミンは両者によって同程度分解される[10]

MAOによって触媒される具体的な反応には次のようなものがある。

アドレナリンまたはノルアドレナリンを3,4-ジヒドロキシマンデル酸(英語版)へ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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