モノアミンオキシダーゼB
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MAOB

PDBに登録されている構造
PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj

PDBのIDコード一覧

1GOS, 1OJ9, 1OJA, 1OJC, 1OJD, 1S2Q, 1S2Y, 1S3B, 1S3E, 2BK3, 2BK4, 2BK5, 2BYB, 2C64, 2C65, 2C66, 2C67, 2C70, 2C72, 2C73, 2C75, 2C76, 2V5Z, 2V60, 2V61, 2VRL, 2VRM, 2VZ2, 2XCG, 2XFN, 2XFO, 2XFP, 2XFQ, 2XFU, 3PO7, 3ZYX, 4A79, 4A7A, 4CRT


識別子
記号 ⇒MAOB, Monoamine oxidase B
外部IDOMIM: 309860 MGI: ⇒96916 HomoloGene: 20251 GeneCards: MAOB

遺伝子の位置 (ヒト)

染色体X染色体[1]

バンドデータ無し開始点43,766,610 bp[1]
終点43,882,450 bp[1]

遺伝子の位置 (マウス)

染色体X染色体 (マウス)[2]

バンドデータ無し開始点16,575,521 bp[2]
終点16,683,605 bp[2]

RNA発現パターン

さらなる参照発現データ

遺伝子オントロジー
分子機能? ⇒protein homodimerization activity
? ⇒flavin adenine dinucleotide binding
? ⇒electron transfer activity
? ⇒酸化還元酵素活性
? ⇒primary amine oxidase activity

細胞の構成要素? ⇒integral component of membrane
? ⇒
? ⇒ミトコンドリア外膜
? ⇒ミトコンドリア
? ⇒ミトコンドリア内膜
? ⇒ミトコンドリアエンベロープ
? ⇒エキソソーム

生物学的プロセス? ⇒response to selenium ion
? ⇒substantia nigra development
? ⇒response to corticosterone
? ⇒ステロイドホルモンへの反応
? ⇒negative regulation of serotonin secretion
? ⇒リポ多糖への反応
? ⇒response to aluminum ion
? ⇒dopamine catabolic process
? ⇒hydrogen peroxide biosynthetic process
? ⇒response to ethanol
? ⇒毒性物質への反応
? ⇒positive regulation of dopamine metabolic process
? ⇒神経伝達物質異化プロセス
? ⇒電子伝達系

出典: ⇒Amigo / QuickGO

オルソログ
種ヒトマウス
Entrez


4129


109731

Ensembl


ENSG00000069535


ENSMUSG00000040147

UniProt


P27338


Q8BW75

RefSeq
(mRNA)


NM_000898


NM_172778

RefSeq
(タンパク質)


NP_000889


NP_766366

場所
(UCSC)Chr X: 43.77 ? 43.88 MbChr X: 16.58 ? 16.68 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ

閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス

モノアミン酸化酵素B(モノアミンさんかこうそB、モノアミンオキシダーゼB、: monoamine oxidase B、略称: MAO-B)は、ヒトではMAOB遺伝子にコードされる酵素である。

MAO-Bはフラビンモノアミンオキシダーゼファミリーに属し、ミトコンドリア外膜に位置している。生体物質生体異物アミンの酸化的脱アミノ化(英語版)を触媒し、中枢神経系や末梢組織において神経作動性や血管作用性を有するアミンの異化に重要な役割を果たしている。このタンパク質はベンジルアミンフェネチルアミンを選択的に分解する[5]モノアミン酸化酵素A(MAO-A)と同様に、ドーパミンも分解する(ただし一部の研究ではこれに反する結果が得られており、MAO-Bはドーパミンを直接的には分解せず、GABAの合成を担っていることが示唆されている[6])。
構造と機能

MAO-Bの基質結合部位には2つの部分からなる疎水的で細長い形状のくぼみが存在し、「開いた」コンフォメーションではこのくぼみの総体積は700 A3近くになる。一方、MAO-Aの基質結合部位のくぼみは1つの部分からなる丸い形状であり、体積はMAO-Bのものよりも大きい[7]

MAO-Bの2つのくぼみはentrance cavity(約290 A3)、substrate cavity(active site cavity、約390 A3)と呼ばれており、Ile199の側鎖が両者の間でゲートとして機能している。基質または阻害剤の結合によって「開いた」または「閉じた」形状のいずれかの状態となり、このことが阻害剤のMAO-B特異性に重要であることが示されている。Substrate cavityの末端には補因子FADが位置しており、aromatic cageと呼ばれる2つのほぼ平行なチロシン残基(398と435)とフラビンによってアミンの結合に適した部位が形成されている[7]

MAO-Aと同様に、MAO-Bは一級アリールアルキルアミンに対する酸素依存的酸化反応を触媒する[8]。反応産物は対応するアルデヒド過酸化水素アンモニアである。Amine + O2 + H2O → Aldehyde + H2O2 + NH3

この反応は三段階で進行すると考えられている。まず、アミンが対応するイミンに酸化され、FADがFADH2へ還元される。続いて、酸素がFADH2から2つの電子と2つのプロトンを受容して過酸化水素が形成され、FADが再生される。最後に、イミンが水分子によって加水分解され、アンモニアとアルデヒドが形成される[7][9]
MAO-Aとの差異

MAO-Aはチラミンの代謝に関与しているため、MAO-Aの阻害、特に不可逆的阻害は、チーズなどチラミンを多く含む食品を摂取した際に血清チラミン濃度の上昇による高血圧症状の原因となる場合がある(この作用は俗に「チーズ効果」("cheese effect")と呼ばれている)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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