モズク
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この項目では、海藻のモズクについて説明しています。その他の用法については「もずく」をご覧ください。

モズク
モズク胞子体の全形 (1)、横断面 (2)、同化糸と単子嚢 (4)、同化糸と中性複子嚢 (5)
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
階級なし:ディアフォレティケス Diaphoretickes
階級なし:SARスーパーグループ SAR supergroup
階級なし:ストラメノパイル Stramenopiles
:オクロ植物門 Ochrophyta
:褐藻綱 Phaeophyceae
:シオミドロ目 Ectocarpales
:ナガマツモ科 Spermatochnaceae
:モズク属 Nemacystus
:モズク N. decipiens

学名
Nemacystus decipiens
(Suringar) Kuckuck, 1929[1]
シノニム


Mesogloia decipiens Suringar, 1872[1]

もずく/塩蔵/塩抜き[2]100 gあたりの栄養価
エネルギー18 kJ (4.3 kcal)

炭水化物1.4 g
食物繊維1.4 g

脂肪0.1 g
飽和脂肪酸0.03 g
一価不飽和0.01 g
多価不飽和n-3n-60.02 g0.01 g0.01 g

タンパク質0.2 g
トリプトファン4 mg
トレオニン11 mg
イソロイシン9 mg
ロイシン17 mg
リシン11 mg
メチオニン6 mg
シスチン3 mg
フェニルアラニン10 mg
チロシン8 mg
バリン12 mg
アルギニン12 mg
ヒスチジン4 mg
アラニン14 mg
アスパラギン酸21 mg
グルタミン酸22 mg
グリシン12 mg
プロリン10 mg
セリン11 mg

ビタミン
ビタミンA相当量β-カロテン(2%) 15 μg(2%)180 μg
リボフラビン (B2)(1%) 0.01 mg
ナイアシン (B3)(0%) 0 mg
パントテン酸 (B5)(0%) 0 mg
ビタミンB6(0%) 0 mg
葉酸 (B9)(1%) 2 μg
ビタミンB12(4%) 0.1 μg
ビタミンC(0%) 0 mg
ビタミンD(0%) 0 μg
ビタミンE(1%) 0.1 mg
ビタミンK(13%) 14 μg

ミネラル
ナトリウム(6%) 90 mg
カリウム(0%) 2 mg
カルシウム(2%) 22 mg
マグネシウム(3%) 12 mg
リン(0%) 2 mg
鉄分(5%) 0.7 mg
亜鉛(3%) 0.3 mg
(1%) 0.01 mg

他の成分
水分97.7 g


単位

μg = マイクログラム (英語版) • mg = ミリグラム

IU = 国際単位

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

モズク(モヅク、学名: Nemacystus decipiens)はシオミドロ目ナガマツモ科に属する褐藻の1種である。柔らかく細長い胞子体と微小な匍匐糸状体である配偶体の間で異型世代交代を行う。日本では本州から沖縄に分布し、ふつうヤツマタモクなどのホンダワラ類(褐藻綱)に着生している(名の由来の一つ、下記参照)。イトモズクやホソモズク、ハナモズク、ホンモズク[注 1]とよばれることもある。

モズクの胞子体は食用とされ、養殖もされているが、「もずく、モズク」の名で流通している海藻の多くは別属のオキナワモズクである。日本では、他にイシモズクフトモズクキシュウモズクなども食用とされる。
名称

標準和名はモズク、またはモヅクと表記される[3]。モズクの漢字表記は水雲[4]や海雲[5]、海蘊[4]であり、毛都久[4]、毛豆久[6]、母豆久[7]などと書かれることもある。語源は諸説あるが[3]、最もよく説明されるのはホンダワラ類に着生することに基づく「藻付く(藻着く)」である[4][8][9]。ほかにも「藻屑」の倒置、「藻次芽(モニツヅメ)」、「藻束(モツカネ)」、「藻雲(モ-ツ-ク)[注 2]」などの説が挙げられる[3]。1930年代までは「モヅク」の表記が一般的であったが、戦後は1946年に公布された「現代かなづかい」による影響で「モズク」の表記が大勢を得た[3]。2008年現在では、水産業では専ら「モズク」が用いられ、藻類学者の中では「モズク」が三分の二程度を占め優勢であるが[3]、語源的見地から「モヅク」を用いるべきとする意見もある[10]

別名として、モゾク[11]、モゾコ[12]、スノリ[12]、ハナモズク[12]、イトモズク[13]、ホソモズク[13]、ホンモズク[13][注 1]などがある。

日本国内で「モズク」や「もずく」として流通している海藻のほとんどは、標準和名でモズクとよばれる(本記事で扱っているモズク)ではなく、オキナワモズクである[16][17]沖縄の漁業者は、オキナワモズクを「モズク」または「本モズク」、「太モズク」とよび、標準和名でモズクとしている種は「糸モズク」、「細モズク」とよばれている(オキナワモズクにくらべて細いため)[15][18]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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