モササウルス
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この項目では、モササウルス属について説明しています。広義のモササウルス類については「モササウルス科」をご覧ください。

モササウルス
生息年代: 70?66 Ma Pre??OSDCPTJKPgN
組み立てられたモササウルス・ホフマニ (M. hoffmannii)の骨格キャスト。マーストリヒト自然史博物館所蔵
地質時代
中生代後期白亜紀 - 
マーストリヒチアン
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
亜綱:双弓亜綱 Diapsida
:有鱗目 Squamata
:モササウルス科 Mosasauridae
亜科:モササウルス亜科 Mosasaurinae
:モササウルス族 Mosasaurini
:モササウルス属 Mosasaurus

学名
Mosasaurus
Conybeare1822
シノニム


Batrachiosaurus Harlan1839

Capelliniosuchus Simonelli, 1897

Batrachotherium Harlan1839

Drepanodon Leidy, 1861 non Nesti, 1826

Lesticodus Leidy1861

Baseodon Leidy1865

Nectoportheus Cope1868

Pterycollosaurus Dollo, 1882




Mosasaurus hoffmanni Mantell1829(タイプ種)

M. beaugei Arambourg, 1952

M. conodon Cope1881

M. hobetsuensis? Suzuki, 1985

M. lemonnieri Dollo1889

M. missouriensis (Harlan, 1834)

M. mokoroa? Welles & Gregg, 1971

M. prismaticus? Sakurai et al., 1999

モササウルス(学名: Mosasaurus)は、絶滅した水生有鱗目モササウルス科の属。約7,000 - 6,600万年前にあたる後期白亜紀頂点捕食者で、マーストリヒチアンの間に生息し、ヨーロッパ西部と北アメリカに分布した。日本ニュージーランドに生息した可能性もある。属名は「マース川のトカゲ」を意味するが、これは最初の標本がマース川の付近で発見されたことに由来する。
特徴モササウルスのサイズ推定図

モササウルスはモササウルス科の最後の属の1つで、最大の属の1つでもあった。大半のモササウルス科爬虫類と同様に、モササウルスの四肢はヒレ足へ進化し、前肢のヒレは後肢のヒレよりも大型であった。最大の種はモササウルス・ホフマニ[1]であり、近縁なティロサウルスハイノサウルスを上回る大きさを誇る。全長はかつて17.6メートルに達したとされたが、これは頭部:全長の比を1:10とする推測に基づくものであり、実際にはこの比は1:7ほどであったとされるようになった[2]。モササウルスは近縁な他のモササウルス科より頑強でもあり、下顎は頭骨に固く附随していた。体型は上下に深い樽型で、目は顕著に大きい。モササウルスは浅海に生息し大型魚類・ウミガメ・アンモナイト・海棲爬虫類・鳥類翼竜恐竜首長竜を捕食していたと専門家は考えている[3]。『NHKスペシャル』「恐竜超世界」、 ダーウィンが来たでは、モササウルスはティラノサウルスをも圧倒する白亜紀の海を支配した、当時の海の生態系における頂点捕食者として描写されている[4]チャールズ・ナイト(英語版)によるティロサウルスの復元図(1899年)カザフスタン郵便「先史時代の動物シリーズ」切手(1994年)獣脚類を捕食するモササウルス・ホフマニの復元図(2018年)

化石には傷を負い、治癒した痕跡を持つものが少なくなく、闘争が絶えなかったことを示している[5]。頭骨はワニを思わせる形態で、頑丈では細長く伸び、後方に湾曲した多数の歯を持つ。また、先の丸い砕くのに適した歯を持つものもいた。これらの歯で獲物を捕らえ、砕き、切り刻んでいたとされる[5]

モササウルスの頭骨は短い円錐形の先端部に向かって細くなり、顎には巨大な円錐形の歯が並んだ。ヒレ状の前肢には5本、後肢には4本の指が存在した。尾は強靭で、サメ魚竜にも似た二股の尾ビレが存在したことが他のモササウルス科の化石から示唆されている。現在の哺乳類と同じく肋骨が腹部にはなく胸を覆うだけになっていることが胎生を行なっていた証拠である。

また、19世紀から20世紀中は概ね四足が化したワニ様の姿形に復元されてきたが、上述された最新の研究などにより21世紀では、サメ類魚竜類鯨類と同様に平行進化した結果での収斂した姿に復元されるようになった。
発見の歴史
第一の発見1764年に発見された最初の頭骨である標本 TM 7424

モササウルスは最初に命名されたモササウルス科の属である[6]。学術的に知られた最初の化石は、1764年にジェーン・バプティスト・ドローウィンが発見して1766年に記載したものであり、オランダマーストリヒト付近の丘である聖ピーター山の白亜産地から産出した頭骨断片である。ハールレムのテイラーズ博物館初代館長マーティン・ヴァン・マルムは1784年にこの標本を自館に持ち込み、1790年に記載を発表した。彼はこの標本をクジラの一種と考えた[7]。この標本は TM 7424 としてコレクションの一つとされている[8]

第二の標本が発見された時期には諸説あり、1770年[9]、1770年ごろ[10]、1780年ごろ[11])とするものがある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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