鍵盤ハーモニカ
各言語での名称
英key harmonica,melodica
独Melodica
仏Melodica
中口風琴
分類
鍵盤楽器 気鳴楽器
音域
通常、2 - 3オクターブ
関連項目
鍵盤楽器
ハーモニカ
教育楽器
ピアニカ
メロディオン
鍵盤笛
鍵盤ハーモニカ(けんばんハーモニカ)は、楽器の一種。ハーモニカと同じく金属のフリーリードを呼気で鳴らす鍵盤楽器である。ピアノのような鍵盤が並んでいるが、ハーモニカの一種である。
鍵盤と連動したバルブの開閉によって、特定のリードを確実に演奏することが出来るが、ハーモニカと違い吸気で鳴らすことは出来ない。「ピアニカ」「メロディオン」などはメーカーの商標名であるが、通称として一般的に普及している。略して「ケンハモ[1]」「鍵ハモ」「鍵ハ」などと称する場合もある。 鍵盤ハーモニカの特徴は「鍵盤楽器」「吹奏楽器」「フリーリード楽器」の3点である[2]。 鍵盤楽器なので、初心者でも安定した音程を出すことができ、旋律も和音も演奏できる。また吹奏楽器なので、息づかいを加減することでメリハリのきいたダイナミックな音楽表現が可能である。 アコーディオンなど他のフリーリード鍵盤楽器と比較すると、鍵盤ハーモニカは蛇腹の機構が無いため軽小で取り回しが楽であり、習得も容易で、価格も安く作ることができる。座奏や立奏、独奏や合奏など、使えるシーンも幅広い。 日本では、鍵盤ハーモニカは幼稚園や小学校低学年の一斉授業や鼓笛隊などで使う教育楽器であるというイメージが強いが[3]、実は豊かな表現力をもち、大人の奏者やプロの演奏家も使う本格的な楽器である[4]。 プロによる演奏の例 Tango en skai by
目次
1 特徴
2 歴史
2.1 ヨーロッパでの開発
2.2 日本での開発と普及
3 種類
4 奏法
5 主なメーカーと商標
6 ギャラリー
7 その他
7.1 鍵盤ハーモニカを何と呼ぶか
7.1.1 全国的には「ピアニカ」が優勢
7.1.2 NHKでの扱い
7.1.3 芸名と使用楽器
7.1.4 melodionとmelodeon
7.2 クラシック楽団指揮者
7.3 高齢者の健康福祉
7.4 ギネス記録
8 鍵盤ハーモニカ奏者
9 鍵盤ハーモニカを採り入れた音楽家
10 使用した作曲家
11 脚注
12 外部リンク
特徴
鍵盤ハーモニカの音色「クラヴィエッタ」による独奏曲はアイルランド伝統音楽の"Rakes of Kildare"(キルデア州の熊手)。演奏者はトロイ・バナーッチ
(英語: Troy Banarzi)氏。息を吹き込み金属製のフリーリードを鳴らして演奏する鍵盤楽器は、1829年にイギリスで発明されたシンフォニウム(コンサーティーナの原型)など、19世紀から存在した[5]。 ホーナー社のメロディカは、日本でも1959年3月に娯楽雑誌の記事で紹介され[8][9]、1960年初頭から輸入販売が始まった。
現代に近い形状をもつ鍵盤ハーモニカは、1957年にドイツのホーナー社が開発した「メロディカ」が最初である[6]。現在の鍵盤ハーモニカと同じく「ピアノ式鍵盤」をもつ世界初のモデルは、1958年にイタリア(とフランス)で作られた「クラヴィエッタ」(Clavietta)である[7]。当初は教育楽器として広まったが、1970年代にキーボード奏者であるオーガスタス・パブロがこの楽器を本格的に取り入れて以来、世界のプロの音楽家の演奏家の間でも使われるようになった。
日本での開発と普及