メルヘンオペラは、メルヘンに基づくリブレットを持つオペラのことである。 メルヘンオペラは特にドイツのロマン主義のポピュラーなジャンルである。しかし、メルヘンオペラの起源は古典派音楽である。特に、エマヌエル・シカネーダーとヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの『魔笛』は多くのロマン主義者のモデルとなった。ロマンチックな自然・願望・救済に関する動機がメルヘンオペラの核トピックに適合している。音楽面でメルヘンオペラは長い間古典派音楽であり、ナンバーオペラの形式であった。一般的に民謡の旋律が合唱やアリアに用いられている。19世紀後半にはリヒャルト・ワーグナーと彼の楽劇の考え方の影響が強くなった。 メルヘンオペラの多くは民間伝承やおとぎ話を基にしたリブレットを持つ。以下はその例である。
概要
作品例
『リューベツァール
『魔弾の射手』, 1821, リブレット:ヨハン・フリードリヒ・キント
『さまよえるオランダ人』, 1842,リブレット、作曲:リヒャルト・ワーグナー(民間伝承に基づく)
『ヘンゼルとグレーテル』, 1893, リブレット:アーデルハイト・ヴェッテ(ドイツ語版)(おとぎ話に基づく), 作曲:エンゲルベルト・フンパーディンク
創作メルヘンを元にしたリブレットやはじめからオペラのために作成されたリブレットを持つ作品もある。以下はその例である。 典拠管理データベース: 国立図書館
『魔笛』, 1791, リブレット:エマヌエル・シカネーダー, 作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
『アルルーナ、フクロウの女王(Alruna, die Eulenkonigin)』, 1808, 作曲:ルイ・シュポーア
『ウンディーヌ(ドイツ語版)』, 1816, リブレット:フリードリヒ・フーケ, 作曲:E.T.A.ホフマン
『吸血鬼(ドイツ語版)』, 1828, リブレット:W. A. Wohlbruck(ジョン・ポリドリの短編小説『吸血鬼』に基づく), 作曲:ハインリヒ・マルシュナー
『妖精』, 1834, リブレット、作曲:リヒャルト・ワーグナー
『ウンディーヌ(ドイツ語版)』, 1845, リブレット・作曲:アルベルト・ロルツィング、原作:フリードリヒ・フーケ作のリブレット
『影のない女』, 1919, リブレット:フーゴ・フォン・ホーフマンスタール, 作曲:リヒャルト・シュトラウス
関連項目
ウィーン人形魔法オペラ(ドイツ語版)
参考文献
dtv-Atlas Musik; Deutscher Taschenbuch Verlag, Munchen, 2010
Das ABC der Oper; Naxos Verlag, Munster, 2003
ドイツ