この項目では、自動車のブランドと会社について説明しています。その他の用法については「メルセデス・ベンツ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
メルセデス・ベンツAG
現地語社名Mercedes-Benz AG
種類子会社(AG)[1]
業種自動車
設立1926年6月28日 (97年前) (1926-06-28)
創業者
カール・ベンツ
ヴィルヘルム・マイバッハ
ゴットリープ・ダイムラー
本社 ドイツ
シュトゥットガルト
事業地域 世界
主要人物オラ・ケレニウス(経営委員会会長)[2]
製品
乗用車
小型商用車
生産出力全世界で2,164,187台 (2020)[3]
ブランド
メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツEQ
メルセデス・マイバッハ
サービス
金融サービス
自動車修理
親会社メルセデス・ベンツ・グループAG[1]
部門
メルセデス・ベンツ・カーズ[4]
Mercedes-Benz Vans
子会社メルセデスAMG[5]
スマート
ウェブサイトwww.mercedes-benz.com/en/
メルセデス・ベンツ(独: Mercedes-Benz[注釈 1])[6][7]は、ドイツを拠点とする乗用車・商用車ブランドである。単にメルセデス(Mercedes)またはベンツ(Benz)としても知られる。メルセデス・ベンツAG(Mercedes-Benz AG)(2019年に設立されたメルセデス・ベンツ・グループの子会社)は、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州シュトゥットガルトに本社を置き、ダイムラー・トラックはシュトゥットガルト近郊のラインフェルデン=エヒターディンゲンに本社を置く。
乗用車・小型商用車部門のメルセデス・ベンツ・スプリンター部門はメルセデス・ベンツ・グループAGの子会社であるのに対し、ダイムラー・トラックは商用車メーカーである。
概要スリーポインテッド・スターW223型Sクラス
「メルセデス」は、1899年当時にダイムラー車のディーラーを経営していたオーストリア=ハンガリー帝国の領事でユダヤ系ドイツ人富豪エミール・イェリネック(英語版)の娘メルセデス・イェリネックの名である。イェリネックは自らが販売する自動車に、音節が硬い「ダイムラー」を避けて当時流行していたスペイン風の響きを持つ名を冠した[注釈 2]。この「メルセデス」ブランドは広く知られ、ダイムラーは1902年に「メルセデス」を商標登録した。1926年に、共にほとんど同時期に設立された世界最古の自動車会社であるベンツ& Cie. ライニッシェ・ガスモトーレン・ファブリーク(1883年 - 1926年)とダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト(1890年 - 1926年)両社が合併して「メルセデス・ベンツ」となる。以降社名はダイムラー・ベンツ(1926年 - 1998年)、ダイムラー・クライスラー(1998年 - 2007年)、ダイムラー(2007年 - 2022年)、メルセデス・ベンツ・グループならびダイムラー・トラックと変更したがブランド名は変更していない。現在はシュトゥットガルトを拠点に乗用車と小型商用車を製造し、商用車メーカーはラインフェルデン=エヒターディンゲンを拠点として「メルセデス・ベンツ」車を販売している。
乗用車ベルリン・テーゲル空港のタクシー乗り場
日本では、かつて総輸入販売を手掛けたヤナセの営業や宣伝の手法などから高級乗用車メーカーとして知られるが、欧州などでは比較的安価な車種も多く製造している。乗用車のほかにバン、タクシー、大型バス、トラック、ダンプカー、営業車、商用車、作業車、救急車、特殊車両、軍用車両など広範な種別の自動車を扱い、かつては通勤電車などの鉄道車両もグループ内で製造するなど、欧米ではボルボやルノーなどと共に総合車両メーカーとして認知されている。
Sクラスをはじめとした高級セダンやSUVは、高額所得者、政治家、セレブリティが嗜好するなど肯定的な印象があるとして知られる一方で、暴力団[8]などの威圧的な人間が乗る車[9]、成金趣味の象徴でビバリーヒルズの歯医者の車[10]、古今東西の独裁者達の愛車[11][12]、など否定的な印象も存在する。冷戦時代は外交官の公用車としても普及し[10]、西側陣営の自動車会社にもかかわらず東側諸国の外交官が利用することも多く「ペルソナ・ノン・グラータ向けの車」と揶揄されることもあった。
カー・アンド・ドライバー誌が国道246号の青山通りで定期定点観測している車種別通行ランキングで、トヨタなど日本の大衆車よりも多く、社用車としての登録が多いEクラスが1位の常連で、登録、使用本拠の地域的偏在も大きい。