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メラニン細胞刺激ホルモン (メラニンさいぼうしげきホルモン, 英語: Melanocyte-stimulating hormone, MSH) またはメラノトロピンは、ペプチドホルモンに属する神経ペプチドの一つ。α-MSH、β-MSH、γ-MSHに分類でき、いずれも下垂体中葉から分泌される。α-MSHの分子量は1664.9[1] 皮膚や髪のメラニン細胞のチロシナーゼを活性化させ、メラニンの合成を促進する。α-MSHは視床下部で作用し、食欲および性的興奮を刺激する。 両生類 アフリカツメガエルなどの一部の動物は、薄暗い環境でMSHの合成速度が増加する。それにより、色素が皮膚の色素細胞に分散し、体色
作用
ヒト
MSHはエストロゲンと共に妊娠中に増加し、妊婦の色素沈着を引き起こす。過剰な副腎皮質刺激ホルモンの分泌に起因するクッシング症候群は、色素沈着過剰を引き起こすことがある。アジソン病患者の多くは、日光に頻繁に晒されていない領域を含む皮膚の黒ずみ(色素沈着過剰)を持つ。 各種MSHは、メラノコルチンと呼ばれるグループに属する。このグループには、ACTH、α-MSH、β-MSH、γ-MSHが含まれる。MSHは次のようなアミノ酸配列をとる。 α-MSH:Ac-Ser-Tyr-Ser-Met-Glu-His-Phe-Arg-Trp-Gly-Lys-Pro-Val
構造
β-MSH (human):Ala-Glu-Lys-Lys-Asp-Glu-Gly-Pro-Tyr-Arg-Met-Glu-His-Phe-Arg-Trp-Gly-Ser-Pro-Pro-Lys-Asp
β-MSH (porcine):Asp-Glu-Gly-Pro-Tyr-Lys-Met-Glu-His-Phe-Arg-Trp-Gly-Ser-Pro-Pro-Lys-Asp
γ-MSH:Tyr-Val-Met-Gly-His-Phe-Arg-Trp-Asp-Arg-Phe-Gly
関連項目
メラノスタチン
ネルソン症候群
表
話
編
歴
内分泌器とホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン)
視床下部 - 脳下垂体
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
脳下垂体後葉
MSH(インテルメジン)
脳下垂体前葉
性腺刺激ホルモン - αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - エンドルフィン - リポトロピン)
副腎
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドパミン)
副腎皮質
副腎皮質ホルモン( 鉱質コルチコイド - 糖質コルチコイド - アンドロゲン)
甲状腺
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
その他の内分泌器
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン - 膵ポリペプチド(英語版)
松果体
メラトニン
内分泌器でない器官
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - エリスロポエチン(EPO) - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:コレシストキニン - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:チモシン - チモポイエチン - チムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質