MDMA
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
(RS)-1-(benzo[d][1,3]dioxol-5-yl)-N-methylpropan-2-amine
臨床データ
胎児危険度分類
C[1]
法的規制
AU: Prohibited (S9)
CA: Schedule III
3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン (英: 3,4-methylenedioxymethamphetamine)、あるいはMDMAは、アンフェタミンと類似した化学構造を持つ化合物である[3]。愛の薬などと呼ばれ共感作用がある。幻覚剤に分類される[4][5][6]。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対し、MDMAを併用した心理療法の臨床試験がアメリカ合衆国で進行している[7]。2017年にはアメリカで画期的治療法に指定され[8]、アメリカ食品医薬品局は承認審査を迅速化する[9]。しかし、殆どの国家では違法であり[10][11]、2018年現在、医療用としては認可されておらず[12][13]、研究用に例外として認められているにとどまる[14]。
俗にエクスタシーあるいはモリーと呼ばれている[3]。エクスタシーなどとして街角で売られる薬物は、様々な純度であり、時にはMDMAは全く含まれない[3]。何がどれ位含まれているか不明であり、その為どのような毒性が出るのかは密造している側も把握していない可能性が非常に高いためとても危険な麻薬であり、過剰摂取の危険性が高い[15]。一部では休みなく踊ることが原因で、高熱や脱水症から死亡し、逆に、それに対処しようと水を摂り過ぎて、低ナトリウム血症で死亡している[15]。
心理学者のラルフ・メツナーが、MDMAに対してエンパーソゲン(英語版)(共感をもたらす)という言葉を作った[16]。同種の作用のある薬物として、MDA(3,4-メチレンジオキシアンフェタミン)、MDEA(3,4-メチレンジオキシ-N-エチルアンフェタミン)なども知られ、エンタクトゲン(英語版)(内面に触れる)と呼ばれる[17]。 MDMAを臨床現場にて初めて使ったレオ・ゼフ MDMAは、俗語でエクスタシー(Ecstacy)と呼ばれ、英語圏では21世紀初頭には本来の高揚感の意味と同じように定着している[17]。初期の娯楽的な使用のための提供者は、作用を適切に説明するエンパシー(Empathy、共感の意味)と呼んだが、後に潜在的な顧客により訴えかけるために「エクスタシー」に決めた[17]。他にEとか、X、あるいはXTCと呼ばれる[17]。 モリー(Molly)とも呼ばれている[3]。これは2010年以降の呼称であり、混ざり物のない粉末のMDMAを指しているが、しばしば別の薬物であるという報道がなされている。 このような呼称で、街角で手に入る錠剤は、時にはMDMAを全く含んでいない[3]。 日本語では、丸い錠剤が多いことから.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}玉(たま)、またエックスから転じてバツ、ペケの俗称をも持つ。 世界保健機関の1994年の薬物に関する用語集[4]、世界保健機関の『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』第10版(ICD-10)[5]、アメリカ精神医学会の『精神障害の診断と統計マニュアル』第4版(DSM-IV)において[6]、幻覚剤に分類されている。
用語
俗称
分類