メダカ
分類
メダカ(目高、?〈魚に将〉、麦魚、撮千魚)は、ダツ目メダカ科メダカ属(学名 Oryzias)に分類される淡水魚の総称。飼育が簡単であるため、キンギョ(金魚)と同様に観賞魚として古くから日本人に親しまれており、ヒメダカなど観賞魚として品種改良されたメダカが広く流通し2019年4月の時点で552品種が確認されている。また、様々な目的の科学研究に用いられている。西欧世界には、江戸時代に来日したシーボルトにより、1823年に初めて報告された。
なお、卵生メダカ・卵胎生メダカと呼ばれるものはカダヤシ目(旧メダカ目)の熱帯魚であり、現在の分類ではメダカとは直接の関係がない。 メダカ属には、東アジアから東南アジアにかけて分布している20数種が含まれる。 名称学名英名生息地域生息環境 この他、イラン、トルクメニスタン、北アメリカ大陸、日本の北海道[2]などに移入されている。 日本産はOryzias latipes1種であると考えられていたが、2011年12月に青森県から兵庫県の日本海側に生息する「北日本集団」が別種(Oryzias sakaizumii)として記載され、日本産は2種類ということになった[3]。そして2013年にOryzias sakaizumiiをキタノメダカ、Oryzias latipesをミナミメダカと呼称することが提案された[4]。両種を総称してニホンメダカと呼ぶことがある。 体長3.5cmほどの小型の魚[5]。側線はない。背びれはかなり後ろにあり、腹びれの前端より後ろとなる。尻びれは前後に長く、メスはその後ろが細く三角形に近いが、オスは平行四辺形に近い形をしている。オスの背びれの膜には欠ける部分があるが、メスには無い。胸びれと腹びれはメスの方が大きいが、背びれと尻びれはオスのほうが大きい[6]。
品種
キタノメダカOryzias sakaizumiiNorthern medaka日本(本州の日本海側 東北・北陸地方)淡水から汽水域
ミナミメダカOryzias latipesJapanese rice fish日本(本州の太平洋側、中国地方、四国、九州、南西諸島)淡水から汽水域
チュウゴクメダカOryzias sinensis中国、台湾、朝鮮半島西部淡水から汽水域
カンコクメダカOryzias sp.朝鮮半島東・南部淡水から汽水域
セレベスメダカOryzias celebensisCelebes medakaインドネシア、スラウェシ島淡水
ハイナンメダカOryzias curvinotus中国、ベトナム河口やマングローブなどの汽水域
ジャワメダカOryzias javanicusJavanese medakaマレー半島、インドネシア湖沼、小川や水路、河口、マングローブの汽水域まで
タイメダカOryzias minutillusDwarf medakaタイ王国澄んだ沼
ティモールメダカOryzias timorensisティモール島淡水
ルソンメダカOryzias luzonensisフィリピンのルソン島北部淡水
マタノメダカOryzias matanensisMatano medakaインドネシアのスラウェシ島淡水
マダラメダカOryzias marmoratusMarmorated medakaインドネシアのスラウェシ島淡水
メコンメダカOryzias mekongensisタイ王国メコン川中流域小川や浅い湖沼などの淡水
インドメダカ[注 1]Oryzias dancenaインド東部、マレー半島河川の中流域から下流域、河口、マングローブなどの汽水域まで
ミナミメダカ(メス) 静岡県浜松市産
ミナミメダカ(オス)静岡県富士市産
形態