「メジナ」のその他の用法については「メジナ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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メジナ(眼仁奈、目仁奈、学名 Girella punctata )は、スズキ目・イスズミ科に分類される魚の一種。東アジアの温暖な浅海に分布する海水魚である。体は黒に青が混ざったような色をしており、人気釣り魚の一種である。
釣り人の間では食用や磯釣りの対象魚として人気が高い。「磯竿」と呼ばれる範疇の釣竿は、本種を釣ることを目的として作られるほどである。地方名としてクシロ、クチブト(伊豆)、ヒコヤ、チカイ(北陸)、ツカヤ(丹後)、クロヤ(舞鶴・山口)、クチブト(関西)、グレ、ブレ(関西)、クロアイ(山陰)、クロ(岡山)、クレウオ(枕崎)、クロ(下関・九州各地)、シツオ(鹿児島)、クロメダイなどもある。クロダイと似た地方名が使われることもあるので注意を要する。 成魚は全長60cm以上に達するが、よく漁獲されるのは40cm程までである。体はクロダイなどに似てよく側扁し、体高が高い。体色は青緑色を帯びた灰色で腹部は銀色だが、死ぬと青緑色が薄れ黒みが強くなる。頭部は前方に向けて丸みを帯び、口先はクロダイほどには前に突き出ない。顎には小さく柔らかい櫛状の歯がある。 メジナ 2018.9.11 波崎新港 同属種のクロメジナとは、鰓蓋の縁が黒くないこと、鱗の付け根に黒斑があること、尾鰭末端の切れこみがごく浅いことで区別する。同じく同属のオキナメジナとは上唇が薄いこと、若魚に黄色の横帯がないことで区別する。近縁のイスズミ(ゴクラクメジナ)も似ているが、こちらは黄色っぽい細い縦帯が多数ある。 北海道南部から台湾までの沿岸域に分布するが、琉球列島では稀である。 成魚は外海に面した浅い海の岩礁地帯に生息する。食性は雑食性で、夏は主に甲殻類、ゴカイなどの小動物を捕食するが、冬は主に海藻を食べ、季節に応じた食性の変化が見られる。釣りのえさとして、静岡地方ではミカンを利用する事もある。 産卵期は2-6月で、稚魚は岩礁海岸のタイドプールや流れ藻周辺で見られる。 釣りや定置網などの沿岸漁業で漁獲される。夏は身が磯臭いが、冬は主に海草を食べるため磯臭さが薄れ、旬とされる。ただし、磯釣りでオキアミ類が撒き餌として大量に使われるようになり、食性が変化したのか磯臭さがなくなったともいわれる。魚屋やスーパーマーケット等の鮮魚売場で売られる「黒目鯛」はメジナのことである。 活け〆し一晩チルド熟成したメジナ刺身 冬の新鮮なメジナは癖が無く淡白な白身で、刺身、たたき、カルパッチョ、焼き魚、西京漬、煮付け、唐揚げ、鍋料理など様々な調理ができる。 日本産メジナ属
特徴
生態
利用
近縁種
クロメジナ
成魚は全長70cmに達する。鰓蓋の縁が黒いこと、鱗に黒斑がないこと、尾鰭が長くはっきりと二叉し、上下先端が尖ることでメジナと区別できる。