地質時代・新生代[* 1][* 2]累代代紀世期基底年代
Mya[* 3]
顕生代新生代第四紀 完新世メガラヤン
メガラヤン期[1][2][3](メガラヤンき、Meghalayan Age)は、第四紀完新世を三区分したうちの後期完新世(こうきかんしんせい、Late Holocene)にあたる最後の期(英語版)であり[3]、言い換えると地質年代最後の時代区分である。年代層序における第四系完新統で最も上部にある階(英語版)、メガラヤン階(メガラヤンかい、Meghalayan Stage)および上部完新統(じょうぶかんしんとう、Upper Holocene)に対応する[3]。絶対年代では4250年前から西暦2000年(地質時代の基点)を指す[4]。
「メガラヤン」はインドのメガラヤ州に由来し、かつては「メーガーラヤン」[2]や「メガーラヤン」[3]とも表記されていた。 国際標準模式層断面及び地点 (GSSP) はインド北東部メガラヤ州チェラプンジにある洞窟 Mawmluh Cave
定義
二次生成物 KM-A の記録はδ18Oの変動がモンスーンの強さの指標となることに基づいている[6]。この二次生成物 KM-A の安定同位体の分析(U-Th年代測定)から、4303年前(BP)から3888年前までの415年間に渡って、同位体の値が2段階に分けて増加していることがわかり、この中間点である4200年前(紀元前2250年、人類紀元7750年)がメガラヤン階の下底と定義された[5]。δ18Oの値から、約12000年前から6000年前までモンスーンが低頻度に強まっていたが、4071年前から3888年前までの183年間モンスーンは弱まったことがわかる[5]。δ18Oの値が1.5‰上昇すると、モンスーンの降水量が20-30%減少する[5]。U-Th年代測定において、メガラヤン階の下底が位置する4200年前に近い3654年前と4112年前の間には、二次生成物 KM-A は直線的に成長を続けており、4200年前に気候変動があったことを支持する[5]。これはインド亜大陸から東南アジアにかけてモンスーンが弱まり、降水量が急激に減少したという気候変動を反映し、これが4.2 kイベントの始まりを示している[5]。
メガラヤンは2018年7月、グリーンランディアン・ノースグリッピアンとともに、国際層序委員会で批准された[4]。また、国際補助標準層序はカナダ・ローガン山の氷床コアである[8]。 4.2 kイベントは北米、ヨーロッパ、西アジアから中国にかけて、そしてアフリカ、南アメリカのアンデス・パタゴニア、南極と北太平洋中央部の記録からも裏付けられている[5]。ほとんどの中緯度および低緯度の記録から、2-3世紀に亘る乾燥化が突然始まったことが示されているが、より湿潤な状態への遷移を示している記録もある[5]。
環境