ムニンツツジ(無人躑躅、Rhododendron boninense)は、ツツジ科ツツジ属の一種。別名、オガサワラツツジ(小笠原躑躅)。日本固有種で、小笠原諸島父島のみに自生する。自生株は1株のみで絶滅が危惧されており、環境省が公表したレッドデータブックの絶滅危惧IA類(CR)で掲載されている。
1984年から東京大学大学院理学系研究科附属植物園が、東京都小笠原支庁(自然公園担当、小笠原亜熱帯農業センター等)や東京都農業試験場と協力して、保護増殖の取り組みを行っている。2004年11月19日には、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づき、農林水産省と環境省により、保護増殖事業の計画が策定された。 父島の小笠原国立公園内の山間部に生育している。土壌は、小笠原でよく見られる細粒赤色土 樹高は、高いものでは2m以上になる。花期は4月下旬から5月中旬が主であるが、ほとんど1年中開花が見られる。白色の花をつける。果期は11月から12月頃。葉は広皮針形で長さ3.5?6cm、やや革質。苗木のうちは特に乾燥に弱い。小笠原には他のツツジ属の種は自生していない。奄美大島から沖縄にかけて分布するケラマツツジ
自生地等
注:小笠原の赤い土はラテライトではなく、細粒赤色土に分類される。ラテライトは、陽イオン交換容量が数cmol(+)・kg−1程度以下と非常に低いが、本土壌は陽イオン交換容量が20から40cmol(+)・kg−1程度ある。また、交換性石灰、交換性苦土が比較的多く、場所によってはpHが7に近いものもあるなどラテライトとは大きく性質が異なる。
特徴
Status
絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)
国内希少野生動植物種(種の保存法) - 2004年
外部リンク
東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)
⇒小石川植物園後援会ニュースレター第25号
東京都小笠原支庁
⇒東京都農林総合研究センター
⇒東京都農林総合研究センター研究成果
⇒J-IBIS絶滅危惧種情報 - 環境省版RDBでのムニンツツジの解説
ムニンツツジの花 - 環境省HPより
⇒ムニンツツジ保護増殖事業計画(平成16年11月19日)- 環境省HPより
分類群識別子
ウィキデータ: Q11343145
ウィキスピーシーズ: Rhododendron boninense
日本のレッドデータ: ⇒12721
CoL: 4SFHH
EoL: 11861509
GBIF: 7798341
IPNI: 77221846-1
NCBI: 118360
Plant List: ⇒kew-2901528
POWO: urn:lsid:ipni.org:names:77221846-1
Tropicos: ⇒50261671
WFO: wfo-0000747737