ムトゥ_踊るマハラジャ
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ムトゥ 踊るマハラジャ
Muthu
監督K・S・ラヴィクマール
(英語版)
脚本K・S・ラヴィクマール
原案『Thenmavin Kombath』
製作ラジャーム・バーラチャンダル
プシュパー・カンダスワーミ
製作総指揮B・カンダスワーミ
出演者ラジニカーント
ミーナ
音楽A・R・ラフマーン
撮影アショーク・ラージャン
編集K・タニカーチャラム
製作会社カヴィサラヤー・プロダクション(英語版)
配給 シヴァサクティ・ムービー・メーカーズ(英語版)
ザナドゥー
公開 1995年10月23日
1998年6月13日
上映時間165分[1]
製作国 インド
言語タミル語
興行収入 3.8億円[2]
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『ムトゥ 踊るマハラジャ』(ムトゥ おどるマハラジャ、Muthu)は、1995年インドタミル語ロマンティック・コメディ映画。プリヤダルシャン監督の脚本・監督によって制作された1994年公開のマラヤーラム語映画『Thenmavin Kombath』のリメイク版である。K・S・ラヴィクマール(英語版)が監督を務め、ラジニカーントミーナが出演している。ディーワーリー期間中の1995年10月23日に公開され[3]、興行的な成功を収めた。テルグ語吹替版も公開された他、ヒンディー語吹替版が「Muthu Maharaja」のタイトルでエロス・インターナショナル(英語版)配給で公開された。

日本では1998年6月13日からザナドゥーの配給により渋谷区シネマライズ単館上映され、観客動員数25万人を記録した[4]VHSレーザーディスクDVDの販売本数は6万枚を超え、本作の公開以降インドへの日本人観光客の増加、南インド料理店の日本での増加など日本文化に大きな影響を与えた[4]



ストーリー
三角関係

タミル・ナードゥ州の大地主ラージャに仕えるムトゥは、性格の明るさと腕っ節の強さ、そしてその誠実な人柄から、主人からの信頼と使用人仲間たちからの信望も厚い人気者だった。

ラージャの伯父アンバラッタール(アンバラ)はラージャの財産を横取りするため、娘のパドミニと結婚させようと企んでいた。そんな中、芝居好きのラージャに付き合わされる形で芝居見物をすることになったムトゥだが、芝居に興味がなく、途中でクシャミや居眠りをして看板女優のランガナーヤキ(ランガ)を怒らせてしまう。一方、ランガの美しさを見て一目惚れしたラージャは彼女との結婚を決意する。相手の名前を伏せた上で母に結婚を決心したことをラージャが告げると、パドミニとの結婚を決意したのだと勘違いした母と使用人たちは狂喜乱舞する。

数日後、ラージャとムトゥは巡業に向かうランガたちと出くわし、車が故障して困っていた彼女たちを馬車に乗せて巡業先に送り届けようとする。その途中、ラージャはランガに求婚し、「承諾するときは屋敷に来て欲しい」と告げるが、彼女はラージャの話を聞いていなかった。巡業先に到着したランガたちは、お礼としてラージャの前で芝居を披露するが、そこに借金取りたちが現れ「借金のカタ」としてランガを連れ去ろうとする。ラージャの命令でランガを助け出したムトゥは借金取りたちから逃げ出して隣の州(ケーララ州)にまでたどり着く。
第一印象こそ最悪だった二人も逃避行の中で互いに想いを寄せるようになり、愛を誓い、結婚しようと約束を交し合う。ムトゥはラージャの結婚が近いことに配慮して「ラージャが結婚するまで関係を秘密にしよう」と告げる。ムトゥはランガが屋敷で働けるように取り計らい、「結婚を承諾したから屋敷に来た」と勘違いしたラージャは彼女を歓迎する。

数日後、ラージャがランガと結婚しようとしていることを知ったアンバラは彼女の義兄プラターブ警部に連絡を取り、ランガを屋敷から追い出そうとする。ランガから身の上話しを聞かされていたムトゥは、彼女の姉を暴行の末に死に追いやったのみならず、彼女にも暴力を振るうプラターブに激怒し、彼を返り討ちにして追い返してしまう。事態を知ったラージャの母は再度の騒動を懸念してランガを家に帰すべきだ進言するが、息子が愛しているのはランガでありパドミニとの結婚の意思がない事、結婚が叶わぬのなら死ぬとまで思い詰めていることを知らされ愕然とする。
ムトゥの出生

屋敷に潜り込ませていた子分のカーリからムトゥがランガと婚約していることを聞いたアンバラは、カーリに命じ、ラージャをムトゥとランガの密会現場に引き合わせた上で「ムトゥがランガに無理矢理結婚を迫っている」「ムトゥが屋敷の財産を狙っている」と嘘を吹き込ませる。カーリの話を真に受けたラージャは激怒し、ムトゥに解雇を言い渡して一方的に屋敷から追い出してしまう。一方、ムトゥとランガの密会現場を偶然目撃して2人の仲を察していた母シヴァガーミは息子を叱責し、ムトゥは屋敷を含む一帯の広大な土地を所有していた先代地主の実の息子であり、自分たちは地主から土地と財産を奪い取った張本人だったという衝撃的な事実を告白する。

先代地主は莫大な土地や財産を人々に分け与える寛大な人物として尊敬を集める好人物だった。地主は子供のいない自分に代わり秘書として仕えていたラージャ・セーハランの息子に地主の座を継がせることを約束していたが、後に妻が実子ムトゥを産み落として亡くなった。かねてから地主の財産の強奪を目論んでいた義兄のアンバラは、実子が生まれた以上はお前も妻も息子も用済みになると煽りたててセーハランに入れ知恵をし、地主の財産を横領するように仕向ける。地主の裏切りを恐れたセーハランはまんまとそれに乗ってしまい、人々からの訴えで横領が発覚し地主に呼び出されたことで懲罰を覚悟する。しかし、地主は約束通りムトゥの誕生と同時に財産と土地の名義を彼の息子の名に変えていたことを告げると、村人の援助のために蓄えた財産もセーハランの名義に変更するという意外な対応を取り、同時に彼が犯した過ちを赦す。赤子のムトゥと共に屋敷を去ろうとする地主に対し、セーハランの妻シヴァガーミはムトゥの養育をすることでせめてもの償いをさせて欲しいと懇願し、「金とは無縁の善良な人間に育てて欲しい」との言葉と共にムトゥを託されるが、セーハランは自身の行為を恥じて自殺する。シヴァガーミは財産の強奪を企む兄から距離を置くためムトゥが死産したと偽って今の屋敷に移り住み、「いつか自分が戻ってくるその日まで身分を明かすな」という地主との約束を忠実に守って彼を屋敷の使用人として育てた。屋敷を去った地主は無一文の日々を送りやがて悩める人々を教え導く聖者として、人々から慕われる存在となっていったのだった。
屋敷の相続

事の真相と屋敷にまつわる真実を知ったラージャは屋敷を返還するため地主のもとに向かうが、それを知ったアンバラとカーリに襲われ崖から突き落とされてしまう。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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