ムクロジ
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ムクロジ
ムクロジの木
分類APG IV

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:真正双子葉類 eudicots
階級なし:コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし:バラ上群 superrosids
階級なし:バラ類 rosids
階級なし:アオイ群 Malvidae / rosid II
:ムクロジ目 Sapindales
:ムクロジ科 Sapindaceae
:ムクロジ属 Sapindus
:ムクロジ S. mukorossi

学名
Sapindus mukorossi Gaertn. (1788)[1]
シノニム


Sapindus saponaria auct. non L. (1753)[2]

Sapindus boninensis Tuyama (1935)[3]

Sapindus abruptus Lour.

Sapindus acuminatus Royle

Sapindus detergens Roxb.

和名
ムクロジ
英名
Indian soapberry

ムクロジ(無患子[4]学名: Sapindus mukorossi)はムクロジ科ムクロジ属落葉高木

東アジアから東南アジア・インドの温帯域に分布し、日本では寺社に植栽された巨木も見られる。10枚前後の偶数の小葉を持つ大型の羽状複葉で、秋は黄色に紅葉する。果実は石鹸代わりになり、soapberryとも呼ばれる。種子は羽根つきの羽根の玉に使われる。
名称

和名「ムクロジ」の由来は、実や種子に薬効があることから、中国名漢名)で「無患子」といい、それを日本語で「ムクロシ」の読みを当てて、それが転訛したとされる[5]。別名、ムク[1]、シマムクロジ[1]、ムニンムクロジ[1]、セッケンノキ[5]ともよばれる。
学名

ムクロジは1788年ドイツヨーゼフ・ゲルトナーの『植物の果実と種子について』(De Fructibus et Seminibus Plantarum) で Sapindus mukorossi という学名が与えられた[6]が、種小名 mukorossi は日本語の俗称、つまりまさに「ムクロジ」の名に基づいたものであると考えられる[7]。その後ポルトガルジョアン・デ・ルーレイロが1790年に『コーチシナ植物誌』(Flora Cochinchinensis) で記載した Sapindus abruptus[8]イギリスウィリアム・ロクスバラベンガル地方で見つけ報告した Sapindus detergens[9][10]ヒマラヤ地域やネパールシレットに見られた Sapindus acuminatus[11]1935年日本の津山'"`UNIQ--templatestyles-00000010-QINU`"'尚(たかし)(スペイン語版)が小笠原諸島母島の旧北村付近で採取された標本を基に『植物学雑誌』上で記載した Sapindus boninensis[12]は、後にいずれも S. mukorossi のシノニムとして扱われるようになった[13]
分布

インドから東アジア温帯およびインドシナにかけて分布し、具体的にはネパール、インド(旧ジャンムー・カシミール州ヒマーチャル・プラデーシュ州ウッタラーカンド州アッサム州を含む)、ミャンマータイラオスベトナム中華人民共和国海南省、南中央部、南東部)、台湾朝鮮日本南西諸島小笠原諸島火山列島を含む)に自生し、パキスタンジョージアにも持ち込まれている[13]

日本では新潟県茨城県以西の本州四国九州で見られる[4][14]。低地[15]、あるいは山地に自生する[16]。日本では、庭木にも植えられ[17]、しばしば寺や神社に植えられている[4]
性質

落葉広葉樹高木で、樹高は7 - 15メートル (m) ほどになり[18]、中には20 mを超える巨木になる[4]。樹形は逆円錐形になる[4]雌雄同株[17]。樹皮は黄褐色で平滑、老木になると裂けて大きく剥がれる[4][19]。一年枝は、太くて無毛、皮目が目立つ[19]

互生し、40 - 70センチメートル (cm) の偶数羽状複葉で、小葉は8 - 16枚つき、先端の小葉はない[4][5]。小葉は長さ7 - 15 cm、広披針形で全縁[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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