『ミーツ・ザ・マザーズ・オブ・プリヴェンション』
フランク・ザッパ の スタジオ・アルバム
リリース1985年11月21日
1986年
ジャンルロック、実験音楽
レーベルバーキング・パンプキン・レコード
プロデュースフランク・ザッパ
専門評論家によるレビュー
Allmusic link
The Old Masters Box I
(1985年)ミーツ・ザ・マザーズ・オブ・プリヴェンション
(1985年)ダズ・ヒューモア・ビロング・イン・ミュージック?
(1986年)
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『ミーツ・ザ・マザーズ・オブ・プリヴェンション[3]』(原題:Frank Zappa Meets the Mothers of Prevention)は、フランク・ザッパが1985年に発表したスタジオ・アルバム。 本作はザッパがシンクラヴィアに傾倒した時期の作品で、「エアロビクス・イン・ボンディッジ」や「チビ・ベージュ・サンボ」は全編シンクラヴィアによって作られ、「ヨー・キャッツ」や「ホワッツ・ニュー・イン・ボルティモア?」はコンピューターの演奏と人間の生演奏の両方が取り入れられた[4]。 1985年9月19日、ザッパはPMRCの主張により開催された上院委員会の公聴会に出席し、PMRCの推進する音楽検閲に反対した[5]。「ポルノ・ウォーズ」は、この公聴会の録音を編集して作られた曲で、ザッパ・バンドのメンバーであるアイク・ウィリスのモノローグが追加され、また、PMRC側の発言の中から、敢えて「セックス」等の卑猥な言葉をリピートする編集も行われた[6]。なお、ザッパの妻ゲイルはザッパの没後、PMRCの設立者で中心人物のティッパー・ゴアと親しくなる[7]が、その一方で2010年には、1985年9月の公聴会の模様を収録したアルバム『Congress Shall Make No Law…』を発売して[8]、「彼女(ティッパー)の悲しくて複雑な記憶を掘り起こしているのかもしれないけど、それでも私は彼女を本当に尊敬している。彼女自身がアーティストなのよ」とコメントしている[7]。 アメリカ盤LPは7曲入りで発売されたが[9]、ヨーロッパ盤では「アメリカ国外のリスナーにとっては面白くない政治的な曲」という理由で「ポルノ・ウォーズ」が外され、代わりに3曲の新曲が追加された[10]。ヨーロッパ盤LPに収録された「H.R.2911」のタイトルは、当時RIAAが導入を推進していたブランク・テープ税の正式名称に由来しており、ザッパはRIAAとPMRCが結託していると主張して両者を批判した[11]。 後のリマスターCDは、アメリカ盤とヨーロッパ盤の内容を統合した10曲入りとなり、曲順も変更されている。 アメリカのBillboard 200では153位に達し、結果的には生前最後の全米トップ200入りとなった[2]。オランダでは1986年3月29日付のアルバム・チャートで初登場60位となり、その後53位に達した[1]。 Francois Coutureはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「すぐに古臭くなってしまった政治的な作品Porn Warsを別とすれば、印象的な瞬間に欠ける」と評している[4]。また、John Semleyは The A.V. Club 特記なき楽曲はフランク・ザッパ作。
内容
リリース
反響・評価
収録曲
アメリカ盤LP
サイド1
"We're Turning Again" - 4:55
"Alien Orifice" - 4:03
"Yo Cats" (Frank Zappa, Tommy Mars) - 3:31
"What's New in Baltimore?" - 5:21
サイド2
"Little Beige Sambo" - 3:02
"Porn Wars" - 12:04
"Aerobics in Bondage" - 3:16
ヨーロッパ盤LP
サイド1
"We're Turning Again" - 4:55
"Alien Orifice" - 4:03
"Yo Cats" (F. Zappa, T. Mars) - 3:31
"What's New in Baltimore?" - 5:21
サイド2
"I Don't Even Care" (F. Zappa, Johnny "Guitar" Watson) - 4:43
"One Man - One Vote" - 2:36
"H.R. 2911" - 3:35
"Little Beige Sambo" - 3:02
"Aerobics in Bondage" - 3:16
リマスターCD
アイ・ドント・イーヴン・ケア ("I Don't Even Care") (F. Zappa, J. Watson) - 4:44
一人一票 ("One Man, One Vote") - 2:35
チビ・ベージュ・サンボ ("Little Beige Sambo") - 3:02
エアロビクス・イン・ボンディッジ ("Aerobics in Bondage") - 3:17
ウィー・アー・ターニング・アゲイン ("We're Turning Again") - 4:54
エイリアン・オリファイス ("Alien Orifice") - 4:12
ヨー・キャッツ ("Yo Cats") (F. Zappa, T. Mars) - 3:34
ホワッツ・ニュー・イン・ボルティモア? ("What's New in Baltimore?") - 5:25
ポルノ・ウォーズ ("Porn Wars") - 12:02
H.R.2911 ("H.R. 2911") - 3:36
参加ミュージシャン
フランク・ザッパ - リードギター、シンクラヴィア、ボーカル
アイク・ウィリス - ギター、ボーカル
レイ・ホワイト - ギター、ボーカル
スティーヴ・ヴァイ - ギター
ボビー・マーティン - キーボード、ボーカル
トミー・マーズ - キーボード
スコット・チュニス - エレクトリックベース
チャド・ワッカーマン - ドラムス
エド・マン - パーカッション
ムーン・ザッパ - ボーカル
ドゥイージル・ザッパ
ジョニー・"ギター"・ワトソン - ギター、ボーカル(on "I Don't Even Care")