ミニ_(BMW)
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、BMW社が商標を取得して開発した2001年以降の車名ブランドについて説明しています。BMW社が開発する以前(1959年 - 2000年)の車名ブランドについては「ミニ (BMC)」をご覧ください。
ロゴクーパー (R56)

ミニ (Mini ) は、ドイツ自動車メーカーであるBMWが展開している小型車ブランドである。ブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)時代のミニモチーフとして2001年に登場し、BMWが一から開発した初の前輪駆動車となった[注 1]

BMC時代のミニと区別する場合、BMC製を「クラシックミニ」「ローバーミニ」、BMW製を「ニューミニ」「BMWミニ」などと呼称されることがある。
概要

ミニの後継車の開発は、1994年にBMWがローバーを傘下に収め、生産をはじめとするミニに関する全ての権利を有したことで開始された。

開発当初はイギリスを拠点にローバーが中心となって進められ、1997年のジュネーヴ・モーターショーで2台のコンセプトカーが公開された。しかし、ローバーの経営が悪化の一途を辿ったことから同社はBMWの傘下から離脱することになり、次期ミニの開発拠点もドイツに移された。インチサイズのヤード・ポンド法から、ミリを用いるメートル法への再設計を行うなどの紆余曲折の末、2001年に新生ミニが発表された。

ボディサイズは軽自動車規格より小さかったBMCミニと比べて大幅に拡大され、各種ボディカラー、インテリアカラー、オプション装備を組み合わせることにより、バリエーションは約10万通りにも及ぶ。先代が40年間キープコンセプトで生産していたのと同様に、モデルチェンジを経てもほぼ同じデザインを継承している。

日本ではBMW JAPANが3月2日を「ミニの日」と制定し、2002年3月2日に発売された。正規輸入される全車種の全グレードでMTが選択可能であったが、2014年9月8日のクロスオーバーのマイナーチェンジより、AT限定のモデルが設定されるようになった。
生産スウィンドン工場

BMWはミニの生産にあたり、オックスフォード近郊にある旧ローバーのカウリー工場を本社とする生産子会社のBMW (UK) Manufacturing Ltd.を設立し、オックスフォード工場として2001年4月から生産を開始した。BMWグループとなった後もミニの伝統を守る方針から、ドイツではなくイギリスで生産されているが、カントリーマンとペースマンは、四輪駆動システムの開発と生産に長い実績を持つオーストリアマグナ・シュタイアが生産している[1]

増産対応のため、2006年9月12日よりミニプロダクション・トライアングル(通称:トライアングル)と称されるイギリス国内3工場での生産が開始された。ボディパネルのプレスシャシコンポーネントとサブASSYスウィンドン工場、シャシ、塗装、完成車組立はオックスフォード工場、それまでブラジルで行っていたミニ専用ガソリンエンジンの生産は、バーミンガム近郊のハムス・ホール工場が担当している。
初代 (2001年 - 2006年) R50/52/53

ミニ
ワン

概要
販売期間2001年-2006年
ボディ
ボディタイプハッチバック
コンバーチブル
駆動方式FF
パワートレイン
エンジン直列4気筒 1.4L/1.6L NA/SC
最高出力90-170ps
変速機5MT/6MT/6AT/CVT
前前: ストラット
後: マルチリンク
後前: ストラット
後: マルチリンク
車両寸法
ホイールベース2,465mm
全長3,625mm
全幅1,690mm
全高1,425mm
車両重量1,130kg/1,270kg(コンバーチブル)
その他
最小回転半径5.1m (ワン)
系譜
先代ミニ (BMC)
テンプレートを表示

2001年5月に登場。日本では2002年3月2日に発売。デザイナーはフランク・ステファンソンが担当した[注 2]

ボディタイプは3ドアハッチバックとコンバーチブルで、グレードは基本となる「ワン」、エンジン制御プログラムの変更により出力を高めた「クーパー」、スーパーチャージャーを装着した「クーパーS」の3種類。モデルコードはハッチバックのワンとクーパーがR50、コンバーチブルがR52、ハッチバッククーパーSがR53。
メカニズム

エンジンは、BMWとクライスラーとの合弁会社でブラジルに拠点を置くトライテックが製造する、1.6Lの通称トライテック・エンジン[注 3]を搭載。スーパーチャージャーの1.6 Lは、1.4 Lから1.8 Lのカテゴリーにおいて「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー for 2003」「テン・ベスト・エンジン2005」を受賞している。

欧州仕様には1.4 L コモンレール式ターボディーゼルを搭載する「ワンD」も設定され、このためにトヨタ自動車から欧州向けのヤリスカローラ用の1ND-TV型エンジンが供給されていた。

トランスミッションは「ワン」と「クーパー」が5速MTもしくはCVT、「クーパーS」は6速MTもしくは6速AT(ATは2005年のマイナーチェンジで追加)。

サスペンションは、フロントにストラット、リアにマルチリンクを採用する。「ワン」はバネやダンパーの設定が比較的柔らかめなのに対して、「クーパー」は前後ともスタビライザーを装備し、バネ定数とダンパー減衰力を高めたスポーツサスペンションを、「クーパーS」はさらに径の太いスタビライザーと固めのダンパーを持ったスポーツサスペンションプラスを標準装備している。
バリエーション
コンバーチブルコンバーチブル クーパー

2004年9月に発売。電動ソフトトップを採用し、フルオープンまでの所要時間は約15秒。電動開閉が可能なだけでなく、ウインドシールド上部にあるスイッチを1回押すと40cmほど開いた所で停止するサンルーフモードとなり、再度スイッチを押し続けるとZ字型に折り畳まれてフルオープン状態となる。

Bピラーを結合するロールバーがないため、サイドシルの板厚を増して補強プレートを追加しねじり剛性を確保したほか、Aピラーのスチール製パイプによる補強、アルミロールバーの追加、極太フレーム付きの幌、さらに側面衝突対策としてドアの強化等が施されたことなどにより、重量はハッチバックの「クーパー」比で約130kg増加し1,270kgとなった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:106 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef