ミニマル・ミュージック
Minimal music
様式的起源実験音楽、セリエル音楽、プロセス音楽、アヴァンギャルド音楽、インドの伝統音楽
文化的起源1960年代初頭 アメリカ合衆国
派生ジャンルクラウトロック、ノイズロック、ストーナーロック、ポストミニマリズム、トータリズム
サブジャンル
ドローン[1]
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ミニマル・ミュージック(Minimal music)は、音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽[2]。現代音楽のムーブメントのひとつ。1960年代から盛んになった[3]。単にミニマルと呼ばれることもある。
歴史」(1964年)やスティーヴ・ライヒの「It's Gonna Rain
同時期にヨーロッパでは、ルチアーノ・ベリオ、ジェルジ・リゲティ、ヘンリク・グレツキらも単純反復による音楽語法を試みており、これらの作風はアメリカのミニマル・ミュージックと類似している。1968年には当時、音楽評論家として活躍していたマイケル・ナイマンがコーネリアス・カーデューの「The Great Digest」を評す際、当時は抽象絵画などを表現する時に用いられていた単語「ミニマリズム」を文中で用い、音楽評論で初めて「ミニマル」の概念を持ち込んだ[5]。
ナイマンは、1974年の著書『実験音楽 ケージとその後 (Experimental Music: Cage and Beyond)』のラ・モンテ・ヤングに言及した節で、ヤングのヴェーベルン聴取を取り上げ[6]、「ミニマルなプロセスの音楽」の起源をセリエリズムであると主張している。ヤングは、セリーが形を変えて提示されても同一音高が同一オクターブで演奏される傾向を「静的」と解釈可能であると見たのである。
エリック・サティの後期作品の一部(「ヴェクサシオン」「家具の音楽」など)は、執拗な反復によって曲が成り立っており、ジョン・ケージの初期作品に影響を与えているという点で[7]、ケージの後に続いたミニマル・ミュージックへと続く音楽史の脈絡に深く影響している。
日本における潮流としてはヨシ・ワダ、近藤譲、藤枝守らが、欧州における潮流としてはトム・ジョンソン、ジェルジ・リゲティ、ジョン・マクガイヤーらがミニマル・ミュージックに類似する反復語法を自身の語法に取り入れている。作曲家の久石譲は、自らのコンサートの一部において、ミニマル・ミュージックの語法で書かれた作品を上演している。また、反復を基本とするオスティナート語法での作曲を長年続けていた伊福部昭のもとへテリー・ライリーが表敬訪問した[8]。
代表的な作曲家
特に代表的な作曲家
テリー・ライリー - アメリカ合衆国
ラ・モンテ・ヤング - アメリカ合衆国
スティーヴ・ライヒ - アメリカ合衆国
フィリップ・グラス - アメリカ合衆国
著名な作曲家
ダニエル・レンツ - アメリカ合衆国
シメオン・テン・ホルト - オランダ
コーネリアス・カーデュー - イギリス
マイケル・ナイマン - イギリス
ギャヴィン・ブライアーズ - イギリス
デヴィッド・ベッドフォード - イギリス
ジョン・ホワイト - イギリス
マーク・フェル - イギリス
ジョヴァンニ・ソッリマ- イタリア
ジョン・アダムズ - アメリカ合衆国
フレデリック・ジェフスキー - アメリカ合衆国出身、在ベルギー
ジョン・マクガイヤー - アメリカ合衆国[注 1]
トニー・コンラッド - アメリカ合衆国
トム・ジョンソン - アメリカ合衆国出身、在フランス
グレン・ブランカ - アメリカ合衆国
マイケル・トーキー - アメリカ合衆国
アルヴォ・ペルト - エストニア
ヴィム・メルテン - ベルギー
ルイ・アンドリーセン - オランダ
シャンドル・カロシュ - ロシア
エロディ・ローテン - フランス出身、在アメリカ合衆国
ペーター・ミヒャエル・ハーメル - ドイツ
近藤譲 - 日本