ミニカ
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、三菱自動車軽自動車について説明しています。

同車のクーペ仕様については「三菱・ミニカスキッパー」をご覧ください。

同車のハイルーフ仕様については「三菱・ミニカトッポ」をご覧ください。

原動機付小型自動車の「ミニカー (車両)」、玩具の「ミニカー (玩具)」、自動車ブランドの「ミニ (BMC)」および「ミニ (BMW)」とは異なります。

「ミニカ」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「ミニカー」をご覧ください。

ミニカ(MINICA)は、三菱自動車工業[注釈 1]が生産・販売していた軽自動車である。

三菱・ミニカ
8代目 後期型
概要
製造国 日本
販売期間1962年-2011年
ボディ
ボディタイプ2ドアノッチバックセダン/セダン(初代、3代目-4代目)
3ドアハッチバック(2代目、4代目-8代目)
4ドアハッチバック(6代目)
5ドアハッチバック(5代目-8代目)
3ドアライトバン(2代目)
3ドア軽トールワゴン(6代目-7代目)
4ドア軽トールワゴン(7代目)
駆動方式FR/FF/4WD
系譜
先代三菱・360
後継三菱・i[1]
テンプレートを表示

概要

初代は1962年三菱自動車(当時は新三菱重工業、後の三菱重工業)初の軽乗用車として登場する。最終型(2011年6月まで販売)は1998年に軽自動車規格改正を受けてフルモデルチェンジされた8代目にあたり、2007年7月乗用車登録となるセダンタイプが廃止され商用車貨物車)登録となるバンタイプのみとなった。乗用モデルは軽乗用車の商標として最も長命で8代45年を誇る車種であった。また、2011年5月現在の時点において現存する軽自動車全体では1960年初代発売のダイハツ・ハイゼット[注釈 2]1961年初代発売のスバル・サンバーに次いで3番目の長寿車種となっていた。

利便性に優れた軽トールワゴンタイプ全盛の時代においても、良い意味で昔ながらの運転のしやすく軽量なボディ形状と低価格[注釈 3]により、主婦高齢者層のセカンドカーとしてだけではなく、法人ユーザーの営業用としても需要があった。しかし、晩年においてその需要はセミトールワゴン型のeKシリーズやミッドシップエンジンを用いたトールボーイハッチバックセダンi(アイ)に移行して、販売は専ら商用モデルが中心となり、最終的には販売不振のため乗用モデルそのものが廃止され、そのおよそ4年後には残された商用モデルも廃止され名実共にミニカの商標は終焉となった。

また、本稿では以下のモデルについても便宜上記述する。

ミニカバン

ミニカエコノ


以下、2ストロークエンジン搭載専用モデル。

ミニカ70

ミニカ73



以下、4ストロークエンジン搭載専用モデル。

ミニカF4

ミニカ5

ミニカアミ55

ミニカアミL



ホットハッチ

ミニカエコノZEO

ミニカDANGAN

なお、派生車については派生車から当該項目を参照のこと。
初代(1962年-1969年)LA20/21/23型

三菱・ミニカ(初代)
LA20/21/23型
中期型
後期型 デラックス
概要
販売期間1962年 - 1969年
ボディ
乗車定員4人
ボディタイプ2ドアノッチバックセダン
駆動方式FR
前前:ウィッシュボーン+横置きリーフスプリング独立懸架 後:半楕円リーフスプリング・固定軸
後前:ウィッシュボーン+横置きリーフスプリング独立懸架 後:半楕円リーフスプリング・固定軸
車両寸法
ホイールベース1,900mm
全長2,995mm
全幅1,295mm
全高1,345mm
車両重量490kg
その他
ベース車三菱・360
テンプレートを表示

1961年に登場した軽ボンネットバン三菱・360をベースにほぼ共通のドライブトレーンやプレスを使いつつ、車体後部構造とグリルのデザインを変えることで、4人乗り軽乗用車に仕立てられたものである。安易で凡庸な成り立ちでありデザインも武骨なものであったが、堅実で信頼性は高かった。

三菱・360のセンターピラーから後ろをノッチバックスタイルに変更。リアウィンドウを垂直に立てることで後席ヘッドルームをかせぎ、4人乗り乗用車ととして成立させた。またリアエンジンが一般的だった当時の軽自動車の中で、ミニカはベースモデルと共通のフロントエンジン・リアドライブを採用。これにより最も広いトランクを備えることがセールスポイントであった。エンジンはME21型2ストローク空冷直列2気筒・359ccで最高出力は17馬力を達成し、実用上支障ない性能を確保していた。
1964年11月
マイナーチェンジ。エンジンがME24型となる。リードバルブ管制方式および3Lの独立したオイルタンクを備えた分離給油方式(オートミックス)の採用によりエンジンの出力が18馬力へとアップ[2]
1966年12月
「スタンダード」追加。従来型は「デラックス」と呼称。
1967年5月
マイナーチェンジ。エンジンがME24Dの出力を21馬力へと向上。
1968年10月
2G10型2サイクル水冷直列2気筒359ccエンジン搭載車「スーパーデラックス」が追加。最高出力は23馬力だった。

初代の生産台数は16万2575台[3]

中期型 リア

2代目(1969年-1972年)A100/101・A100/101V・H-A104/105V・J-A106V型

三菱・ミニカ70(2代目)
A100/101・A100/101V・H-A104/105V・J-A106V型
ミニカバン(前期型)
ミニカ70 GSS
ミニカ70 ハイデラックス リア
概要
販売期間1969年 - 1972年
ボディ
乗車定員4人
ボディタイプ3ドアハッチバック
3ドアボンネットバン
駆動方式FR
車両寸法
ホイールベース2,000mm
全長2,995mm
全幅1,295mm
全高1,345mm
車両重量455kg
テンプレートを表示

1969年7月
フルモデルチェンジ。それまでの“堅実的だがどことなく田舎臭い”というイメージのあった初代から、若者受けする内容に大変身した。1970年代をリードする軽自動車という意味を込め、ミニカ'70という名称で発売された。駆動方式は従来通りFRだったが、懸架装置はフロントがストラット、リヤは5リンクリジッドに変更された。“ウィング・フローライン”と名づけられたボディはクラス初の3ドアとなっており、更にリヤシートが前倒れするなど、ステーションワゴン的な要素も兼ね備えていた。もちろん、この機構はコルト1000Fの3ドア車での経験を踏まえたものである。独立したトランクを廃し「リアフラップ」という名の大型のテールゲートが設けられた(『360cc軽自動車のすべて』三栄書房 69頁参照)。エンジンは従来型を踏襲し、2サイクル2気筒の空冷(ME24E型。スタンダード、デラックスに搭載。形式はA100)と水冷(2G10-1型。スーパーデラックス、スポーティデラックスに搭載。形式はA101)の2機種を用意、同年12月には、ツインキャブの水冷エンジンを搭載したGSSとSS、空冷シリーズの最上級版であるハイデラックス、また三菱360バンに代わる商用タイプとしてCピラーを垂直気味にして、テールゲートの開口部を大きく取ってスペースユーティリティを増したミニカバン(A100V。空冷のみ)を追加し、一気にバリエーションが充実した。途中からMINICAの "M" をあしらったオーナメントが登場(これと同時にフェンダーの "minica" エンブレムの取り付け位置が下部から上部(サイドウインカーとほぼ平行になる)に移動)。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:105 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef