ミディ=ピレネー連続銃撃事件
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ミディ=ピレネー連続銃撃事件
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トゥールーズ モントーバンフランスのトゥールーズとモントーバン
場所ミディ=ピレネー地域圏トゥールーズモントーバン
日付2012年3月11日 - 3月22日
標的フランス軍兵士、民間ユダヤ人
攻撃手段銃撃
武器自動拳銃
死亡者8人(兵士3人、民間人4人、容疑者1人)
負傷者5人(兵士1人、警察官3人、民間人1人)
犯人モハメド・メラ(英語版)
対処警察による犯人射殺
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ミディ=ピレネー連続銃撃事件(ミディ=ピレネーれんぞくじゅうげきじけん)は、2012年3月11日から22日にかけてフランス南西部ミディ=ピレネー地域圏(現在のオクシタニー地域圏)で発生した3回の銃撃事件の総称である。犯人を含め8人が射殺されたこの事件はフランス中を震撼させ[1]、またフランスにおける人種差別問題を浮き彫りにしたことから、投票を約1ヶ月後に控えたフランス大統領選挙にも影響を与えるとしても注目された。
事件の流れ
連続銃撃事件の発生

2012年3月11日、フランス南西部トゥールーズの住宅街にて、当日は非番で私服姿だったフランス陸軍空挺部隊の30歳男性が至近距離から自動式拳銃[2]で射殺されるという事件が起きる[3]。犯人は黒いバイクウェアとバイザー付きのヘルメットをかぶっており、兵士に向かって「お前は俺の兄弟たちを殺害した。今度は自分がお前を殺してやる」と言い2発の銃弾を発射[4]。殺害後、犯人はオートバイで逃走した。

3月15日にはフランス南西部モントーバンにて、兵舎外にある現金自動預け払い機を使用していた空挺部隊の兵士3人が至近距離から発砲され、このうち2人が死亡し、残る1人も危険な状態となった[3][5]。11日の事件と同様、犯人は至近距離から発砲し、黒い服を着ており、オートバイに乗って逃走した。犯人は金品等は奪わず、逃走する際には「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだとされている[4]。また現場からは約15発の薬莢が発見されており、犯人が兵士を待ち伏せしていた可能性も指摘された[5]

両事件で殺害された3人の兵士はいずれも北アフリカ系で、重症を負った兵士は西インド諸島フランス領出身の黒人であった[1]

この2つの殺人事件を受け、地元警察は対テロ特殊部隊を含めた警察官50人以上を動員し捜査を開始[3]。警察は3月16日に、両事件で使われた拳銃が同一のものであることを発表した。使用された拳銃は45口径のコルトであった[6]

3月19日午前8時、トゥールーズの閑静な住宅街にあるイスラエル系のユダヤ系学校「オザル・アトラ」[7][8]の前でヤマハ製のオートバイ[6]に乗った男が発砲し、この学校の教師である30歳のラビ1人が死亡[9]。犯人は当初は9ミリ拳銃を使っていたが、途中で弾詰まりを起こしたために45口径に切り替えている。その後学校内に押し入り逃げる子供を相手に発砲を続け、殺された教師の息子である3歳、6歳の児童と[8]、10歳の児童計3人が死亡、1人が重症となった[3]。犠牲となった4人の遺体はエルサレムに移され、21日に埋葬された[10]

事件を受け、ニコラ・サルコジ大統領は直ちにユダヤ系団体の代表と共に事件の発生した学校を訪問し[3][9]、翌20日にはフランス全土の学校において教員や生徒が、また省庁で犠牲者に対し1分間の黙祷を捧げた[1]
事件発生の衝撃

1週間のうちに3度も銃撃事件が起き、しかも犯人が捕まっておらず新たな銃撃事件が発生する可能性があったことから、サルコジ大統領は19日、トゥールーズを含めたミディ=ピレネー地域圏のテロ警戒レベルを最高度の「深紅」に引き上げた[11]。また反ユダヤ的な動機による犯行であるとし[2][3]、徹底的な捜査を行うと宣言。翌20日にはパリのユダヤ人地区付近にある学校を訪問し、国全体に関する深刻な事件であるとした。

クロード・ゲアン(英語版)内務大臣は19日にフランス国内にある全てのユダヤ系学校の周辺警備を強化するよう命じた。20日には犯人が自らの首に小型カメラをつけて犯行を撮影していたことを明らかにし、犯人は非常に冷酷な人物であるとした[12]。また報道機関に対して、3つの事件には類似点があるとも語っている[3]

一連の銃撃事件はテロ事件として捜査が行われた[7]。いずれの事件も使われた銃はすべて同じものであり、頭部に向け至近距離から発砲されていた。4日間隔で事件が発生した点も注目された。犯人が撮影していたというビデオカメラの映像がインターネットにアップロードされていないかという点まで含めて捜査が行われた[1]。一時はネオナチ運動家に捜査の手が及んでいるとも報じられた[12]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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