ミッドナイト競輪(ミッドナイトけいりん)とは、2011年1月14日から、深夜の時間帯に開催されている競輪の競走である。 ミッドナイト競輪は、ナイター競輪が20時台までに競走を終了するのに対し、その直後となる20時40分から23時30分の間に競走を実施する。開催時間が深夜となるため、近隣住民に配慮して観客を入れずに競走を実施する[1][2]。 現在はその他の時間帯のFI・FII開催と同じ条件であるが、ミッドナイト競輪では開始当初から7車立て、A級及びガールズケイリンの周回数は2,000mより1周回少ない距離にて実施し、400m走路では4周、333mないし335m走路では5周(1,670m程度)、500m走路では3周(1,500m)としている。但し、S級戦は2,000m(400m走路では5周)で実施している。 出走人数についても、通常のFI・FII開催でも9車立てで行われていた当時の初回開催から7車立てで行われている[注釈 1]。ただ、初期には試験的にS級戦・A級戦ともに9車立てで行ったこともあった[3]。 1日のレース数は基本的に1場あたり9レースとし、20分間隔で発走する。原則として2場同時開催とし、タイムスケジュールを事前に調整した上で各場交互にレースを実施し、合わせると10分間隔でレースが行われることになる。開催日によっては、3場同時開催・1場当たり7レース制[注釈 2]となるが、この場合でも同時発走が起こらないよう調整されている。 車券は電話投票・インターネット投票のみによる購入となる。ただし、場外車券売場であるラ・ピスタ新橋、サテライト横浜、サテライト大阪では前売のみ窓口発売を実施しているほか、一部の『GambooBET』および『チャリロト・プラザ』でも前売購入が可能な施設もある。 競走の模様は、テレビ中継またはインターネットによるストリーミング配信で行っている。 2023年8月時点で、全国43の競輪場のうち、小倉競輪場(北九州メディアドーム)、前橋競輪場(日本トーターグリーンドーム前橋)、青森競輪場、高知競輪場、佐世保競輪場、玉野競輪場、奈良競輪場、武雄競輪場、西武園競輪場、大垣競輪場、弥彦競輪場、別府競輪場、宇都宮競輪場、松阪競輪場、豊橋競輪場、松戸競輪場、川崎競輪場、伊東温泉競輪場、松山競輪場、函館競輪場、四日市競輪場、名古屋競輪場、京都向日町競輪場、平塚競輪場、久留米競輪場、小松島競輪場、岸和田競輪場、高松競輪場、静岡競輪場、京王閣競輪場(開始日順)の計30場で開催されている。今後は、同年11月よりいわき平競輪場でも開始予定である[4]。 一方で、中には照明設備の設置が難しい競輪場[注釈 4]や、近隣住民への配慮からミッドナイト競輪の開催が難しい競輪場もあるため、全ての競輪場でミッドナイト競輪が開催できるわけではない。ただ、ミッドナイト競輪を開催していない競輪場の施行者の中には、上記の、既に開催実績のある競輪場のいずれかを借り上げてミッドナイト競輪を開催している施行者もいる[注釈 5](借り上げについてはこちらを参照)。それらも含めると、殆どの競輪場がミッドナイト競輪を開催していることになるが、開催が集中するといわゆる『共倒れ』となってしまうことが懸念されるため、ミッドナイト競輪を開催するには施行者間の『ミッドナイト競輪連絡協議会』の承認を得ることが必要となっており、開催日程は調整された上で原則として1日2開催までとしている[6]。
特徴
テレビ中継では、毎週月曜日から金曜日の22:00 - 23:00の間でBSよしもと「競輪LIVE!チャリロトよしもと」にて当日の開催場のうちのいずれかが中継されている[注釈 3]ほか、有料放送であるCS放送「SPEEDチャンネル」では全ての開催場が中継されている。過去には2011年1月15日から8月13日まで決勝日に当たる土曜日に限り、BS日テレ『ミッドナイト、なう。
インターネットによるストリーミング配信では、競輪公式ホームページ「KEIRIN.JP」(開始当初はKEIRIN.JPストリーム)、ニコニコ生放送、ABEMA 競輪・オートレースチャンネル「WinTicket ミッドナイト競輪」、また各場のYouTube公式チャンネルなどで中継が行われている。
概要