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出典検索?: "ミステリー・サークル"
ミステリー・サークルは、田畑で栽培している穀物の一部が円形(サークル形)に倒される現象、あるいは、その倒された跡。円が複数組み合わされた形状や、さらに複雑な形状のものもある。英国を中心に世界中で報告されている。英語ではクロップ・サークル (Crop circle) やコーン・サークル(Corn circle)という呼称が一般的である[1]。
1980年代に謎の現象として注目され、宇宙人説をはじめとするさまざまな原因仮説が示された。1990年代に入ってからは、製作者自身による告白や超常現象懐疑派による検証が進み、人為的なものと判明した。
ミステリー・サークルのマニア・研究家は「セレオロジスト」と自称する。これは、古代ローマの農業の女神セレスからとったものだ。[2]
形状スイスで発見されたミステリー・サークル
初期には単純な円形で、次第に複雑化し、複数同時に現れるもの、長方形など直線的な部分を含むもの、大小さまざまなサークルが幾何学的配置で現れるものなどが現れた。2000年以降は、人の顔やグレイと呼ばれるエイリアンの顔や、時空の説明と言われる図形など更に複雑化しており、これは「サークルメーカー」と呼ばれる製作者達の技術の向上によるものである。 ミステリー・サークルの発生が頻度を増し、注目されるようになると、その発生原因に関心が持たれるようになった。宇宙人やUFOを原因とする説が目立っていた。また、これ以外にも霊やオカルト・魔術と関連付ける説も唱えられた。 さらには、こういったセンセーショナルな説に対して、より科学的な仮説としてマイクロバースト[broken anchor]、プラズマを原因とする説も唱えられた。このような熱狂の中、あまり注目されない考え方が1つあった。特殊な手段によらず人為的に作られたもの、つまり「単なるイタズラ」とする見方である。やがて事態はある出来事によって一変した。 1991年、イギリスのダグ・バウワー(Doug Bower)とデイブ・チョーリー(Dave Chorley)という老人2人組がミステリー・サークルの最初の製作者として名乗りを上げ、簡単な道具と人力によって一定規模のミステリー・サークルが比較的短時間で作れることを実演、この実証により一時騒がれた超常現象説は急速に廃れて人為的な創作物とされた。 この2人の男性によれば、彼らは1978年頃からミステリー・サークル作りを行うようになった。最初は年に1つか2つ程度で、1982年頃から話題になり始めると作る個数を増やした。最終的には250以上も作ったと見られる。しかし深夜での作業の上に高齢による体力の低下とダグの度重なる深夜の外出に疑念を抱いたダグの妻アイリーンが難詰したため、ダグは「作業」を告白。途中からアイリーンも加えた3人での作品作りになり、ミステリーサークル信者に混じりアイリーンも“作品”の出来を喜んでいた。 なお、彼らが告白した理由は「クロップ・サークルを宇宙人や超常現象と結びつける人があまりに増えすぎたせいで国家を始め様々な公共機関でこの現象が議論され始め、自分達の責で税金が無駄にされるのは忍びないと考えたから」である。 気象の専門家が「竜巻が原因ではないか」というと、彼らはそれを受けて故意に小さな右巻きの円の外に左巻きの円を持つサークルを作って発見させるなど、自然現象での説明を困難にしてもいた。彼らの初期の「作品」は土曜の朝に発見されていた。これはダグが妻から外出を許されていたのが金曜の夜だったからである。後に妻にばれると、妻はそのイタズラを喜びいつでも外出する許可を与えたので、後年の作品は不定期に「発見」されている。ダグ・バウワーとデイブ・チョーリーは、ミステリー・サークル製作の「功績」を称えられ、1992年にイグノーベル賞の物理学賞を受賞している。 宇宙人説やプラズマ説などを主張する者は、あまりに幾何学的な形状が現れること、あるいは、作物が編み込むように倒れていることが、人間の仕業ではないことを裏付けていると彼らに「反論」した。しかし、前者はCADを用いて本格的な設計を事前に行っていたためであり、後者は人為的に作成したものも同じ状態になることが示されている。 バウワーとチョーリーには、農場の持ち主が宣伝を目的にサークルの作成を依頼していたケースも多かった。逆に、農場主からの損害賠償訴訟が発生したケースもあった。ダグとデイブの作成した後期の「作品」には、二人の頭文字「D」が組み込まれていた。 バウワーとチョーリーだけでは全てのミステリー・サークルの説明はつかないことも指摘された。しかし、世間で騒ぎになったサークルを真似て製作した人々が多数いたことが分かっている。ミステリー・サークルを作るグループが複数あることも知られている。イギリスのケンブリッジ大学の近辺に現れたマンデルブロ集合型のミステリー・サークルは、研究仲間が作成したものだと数学者のブノワ・マンデルブロが証言している。イギリスだけでも20以上あったことが知られており、そのうちいくつかは現在でも活動している。規定時間内に独創的なミステリー・サークルを作るコンテストも行なわれている。 ミステリー・サークル周辺を浮遊する光の球が目撃され、それに関するビデオも多数撮影されている。しかし、いずれもイタズラか捏造であることが判明している。これらは老人2人とは別のグループによるもので、懐中電灯に風船をくくりつけて飛ばしていただけだった。
発生原因
宇宙人説からプラズマ説まで
製作者の告白