ミシシッピ川
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ミシシッピ川
アイオワ州ハーパーズフェリー付近のミシシッピ川
名前の由来: オジブワ族の言葉で「偉大な川」を意味するmisi-ziibiまたは「大きな川」を意味するgichi-ziibiからの転訛

アメリカ合衆国
ミネソタ州, ウィスコンシン州, アイオワ州, イリノイ州, ミズーリ州, ケンタッキー州, テネシー州, アーカンソー州, ミシシッピ州, ルイジアナ州

支流
 - 左支流セントクロア川(英語版), ウィスコンシン川(英語版), ロック川, イリノイ川, カスカスキア川(英語版), オハイオ川
 - 右支流ミネソタ川, デモイン川, ミズーリ川, ホワイト川(英語版), アーカンザス川, レッド川
ミネアポリス, セントポール, ラクロス, ダベンポート, セントルイス, メンフィス, バトンルージュ, ニューオーリンズ


源流イタスカ湖
 - 所在地イタスカ州立公園(英語版), クリアウォーター郡, ミネソタ州
 - 標高1,475ft (450m)
 - 座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯47度14分23秒 西経95度12分27秒 / 北緯47.23972度 西経95.20750度 / 47.23972; -95.20750
合流地メキシコ湾
 - 所在地パイロットタウン, プラークミンズ郡, ルイジアナ州
 - 標高0ft (0m)
 - 座標北緯29度09分04秒 西経89度15分12秒 / 北緯29.15111度 西経89.25333度 / 29.15111; -89.25333座標: 北緯29度09分04秒 西経89度15分12秒 / 北緯29.15111度 西経89.25333度 / 29.15111; -89.25333

長さ2,320mi (3,734km)
流域1,151,000 sq mi (2,981,076 km2)
流量for バトンルージュでの水量
 - 平均593,000 cu ft/s (16,792 m3/s) [1]
 - 最大3,065,000 cu ft/s (86,791 m3/s)
 - 最小159,000 cu ft/s (4,502 m3/s)

ミシシッピ川流域図

ミシシッピ川(ミシシッピがわ、Mississippi River)は、北アメリカ大陸を流れる河川の1つである。アメリカ合衆国ミネソタ州を源流とし、メキシコ湾へと注いでいる。全長は3779kmで、アメリカ合衆国で2番目に長い川である[注釈 1]

高低差が少なく流れが緩やかなため大型船舶の通行や水運に適し、開拓時代から重要な交通路であり、現代においてもアメリカ中央部における輸送の大幹線となっている。

また、アメリカの東部と西部の境界線でもある。
概略

主な支流にはモンタナ州を源流とするミズーリ川(アメリカ合衆国最長)やペンシルベニア州を源流とするオハイオ川などがある。ミズーリ川源流からミシシッピ川河口までの長さは5,971kmで、北アメリカ最大の水系をなす。ミズーリ川は治水のために多くのダムが建設されてダム湖により多くの蛇行がなくなり、500km以上も川の長さは短くなっている。その分ミシシッピ川全体の長さも短くなった。本流の全流路が構造平野であるアメリカの中央平原を流れており、そのため流路の勾配が緩い。水源のイタスカ湖に降った雨が河口に達するまで約90日を要する。

「ミシシッピ」の名は、オジブワ族インディアン言語で「偉大な川」を意味するmisi-ziibiまたは「大きな川」を意味するgichi-ziibiからの転訛である。オハイオ川との合流地点より北を上ミシシッピ、それより南の河口までを下ミシシッピと称している。かつては川に沿った地域はフランス領であったため、セントポールからニューオーリンズまでフランス人の築いた町が多く存在する。

周辺の気候は、ミズーリ州中央部以北は冷帯湿潤気候、それ以南は温暖湿潤気候となっている[2]
流路ミシシッピ川の水源であるイタスカ湖ニューオーリンズ市付近を流れるミシシッピ川

世界主要河川の比較
アマゾン川ナイル川ミシシッピ川長江ヴォルガ川コンゴ川
長さ(km)6,5166,6503,7796,3003,7004,700
流域面積
(100万km2)7.052.93.21.81.33.7
平均流量
(1000m3/s.)2972-31821839

ミネソタ州北部のイタスカ州立公園内にあるイタスカ湖に源を発する。イタスカ湖の標高は450mにすぎず[3]、ミシシッピ本流3779kmの長さでそれだけしか高低差がないため、かなりの部分において船舶の航行が可能である。ミシシッピ川はほぼ南北にまっすぐ流れる。ミシシッピ川で最も上流に存在する大都市はミネアポリスであるが、この都市はミシシッピ川本流唯一の滝であるセント・アンソニー滝(英語版)のほとりに位置し、セント・アンソニー滝を動力とした製粉業からスタートして大都市へと成長した都市である。やがて滝の利用は直接の動力利用から発電へと移行し、現代でもセント・アンソニー滝の発電は継続している。セント・アンソニー滝には現在では水路が開かれ、ミネアポリスまで船舶の遡行が可能であるが、この水路ができるまではミシシッピ川最上流の遡行地点は、滝の22km下流にあるセントポールの街であった。この2都市は双子都市であり、一つの大都市圏を形成している。一帯を過ぎると、ミネソタ州ワバシャ(英語版)・ウィスコンシン州のチッペワ川(英語版)河口とアイオワ州プリンストン(英語版)・イリノイ州コルドバ(英語版)との間のミシシッピ川はムール貝のLampsilis higginsii(英語版)、オオホシハジロコハクチョウなどの米国中部の魚類野生生物の重要な生息地であり、ミシシッピ川上流部野生生物・魚類保護区(英語版)とトレンピーロー国立野生生物保護区(英語版)に指定されており、2010年にラムサール条約登録地となった[4]

セントルイスはミシシッピ川とミズーリ川の合流地点にあり、さらにその少し上流でイリノイ川を合わせることから、水運と鉄道の大結節点として発展してきた。イリノイ川からはイリノイ・ミシガン運河を通って五大湖地方とも連絡している。さらに下流のイリノイ州カイロで、東から流れてきたオハイオ川を合わせる。オハイオ川の水量は、ミズーリ川を合わせたのちのミシシッピ本流より30%ほど多く、このためここからミシシッピ川の水量は大きく増す。標高差が少なく水量が多いため、ミシシッピ川の流路は変遷を繰り返し、非常に蛇行の多いものとなっていた。こうした蛇行は19世紀末以降河川改修によって徐々に姿を消していき、現代では流路はかなり直線に近い形へと改修されているところが多い。また、このためにミシシッピ川沿岸には旧河道に水がたまってできた三日月湖が多く存在する。メンフィスを通過したのち、ミシシッピ川はアーカンソー州アーカンザス川を合わせる。バトンルージュを通過したのち、ミシシッピ川はルイジアナ州最大の都市であるニューオーリンズを通り、そこから約160km南東のミシシッピ川デルタ(英語版)(ミシシッピ州北西部の内陸沖積平野ミシシッピ・デルタとは異なる)にあるプラークミンズ郡パイロットタウン(英語版)からメキシコ湾に注ぐ。


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