ミケランジェロ・プロジェクト
The Monuments Men
監督ジョージ・クルーニー
脚本ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴ
原作ロバート・M・エドゼル
『ミケランジェロ・プロジェクト』(The Monuments Men)は、ジョージ・クルーニー監督・脚本・製作・出演による2014年のアメリカのドラマ映画である。ロバート・M・エドゼル(英語版)による書籍『ナチ略奪美術品を救え 特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争』を原作とし、第二次世界大戦時にヒトラーによって重要な美術品や文化財が破壊される前に奪還を試みる連合軍の活躍が描かれる[2]。製作はコロンビア ピクチャーズ、20世紀フォックス、22.バーベスベルグ(英語版)が共同で行い、2014年2月7日に公開。
なお、原題は、原作のタイトルにもあり、主人公たちのチームの通称である「モニュメンツ・メン(英語版)(Monuments Men)」である。劇中にミケランジェロの聖母子像(英語版)は登場するものの、「ミケランジェロ・プロジェクト」はあくまで日本語版のタイトルであり、この言葉は史実にも劇中にも登場しない。 第二次世界大戦においてナチス・ドイツは、その占領地域において教会や美術館などに収蔵されている貴重な絵画や彫像を収奪していた。アドルフ・ヒトラーや側近のヘルマン・ゲーリングは美術品蒐集家であり、ゆくゆくは総統美術館を建設しようと考えていた。 戦況が連合国側に傾きつつある1943年。ハーバード大学付属美術館長のフランク・ストークスは、戦況の悪化に伴いドイツが収奪した美術品を集めてドイツ本国へ撤退していることや、連合軍による爆撃によって後世に残すべき歴史的財産が失われていく現実に心を痛めていた。そこでストークスは若い美術専門家を前線に派遣して保護活動に当たらせることをフランクリン・ルーズベルト大統領に直訴する。しかし、既に多くの若者は戦線に送られ人手はないとの返答を受け、ストークスは自分が仲間を集め、戦地に赴くことを決心する。彼はアメリカ各地を回って壮年や中年の美術専門家たちに声を掛ける。こうして1944年3月、ストークス以下、ジェームズ・グレンジャー、リチャード・キャンベル、ウォルター・ガーフィールド、ドナルド・ジェフリーズ、プレストン・サヴィッツ、ジャン=クロード・クレルモンの6人を加えた美術品救出作戦を主任務とする特別部隊「モニュメンツ・メン」が結成される。 ノルマンディー上陸作戦によって連合軍がヨーロッパ大陸に上陸すると、モニュメンツ・メンは収奪された美術品の行方を追って調査を始める。しかし、敵狙撃兵が潜んでいるかもしれない教会への砲撃を止めさせようとするなど、人命よりも美術品を重視していると受け取られ、現地の将校からは反感を買う。その一方で、ストークスはドイツ語に堪能な兵士サム・エプスタインと偶然再会して彼を新たに仲間に加え、美術品を運搬していた列車を鹵獲することに成功するなど、目的通りの成果を収めていく。その後、さらなる美術品追跡のため、仲間たちはそれぞれ別行動を取ることになった。グレンジャーはフランスへ向かい、現地で美術品略奪の指揮をとっていた親衛隊将校シュタールの元秘書クレールと出会う。彼女は今度はアメリカが美術品を横取りするのではないかと危惧し、沈黙を通す。サヴィッツとキャンベルは奪われたヘントの祭壇画の行方を追うが手がかりは掴めない。また、ミケランジェロの聖母子像
あらすじ
1944年12月。戦況は連合軍が勝勢になる中、ストークスは同じく美術品を略奪するソ連軍の動きにも頭を悩ます。さらにヒトラーは自分が死んだら全てを破壊するように命じ(ネロ指令)、美術品保護は時間との戦いになる。サヴィッツとキャンベルは偶然から、大量の絵画を隠し持って潜伏していたシュタールを発見し、取り戻すことに成功する。他方でガーフィールドとジャン=クロードは、茂みに隠れていたドイツ軍に銃撃され、ジャン=クロードが死亡する。