マーニー_(映画)
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マーニー
Marnie
予告編より
監督アルフレッド・ヒッチコック
脚本ジェイ・プレッソン・アレン(英語版)
原作ウィンストン・グレアム(英語版)
『マーニー(英語版)』
製作アルフレッド・ヒッチコック
出演者ティッピ・ヘドレン
ショーン・コネリー
音楽バーナード・ハーマン
撮影ロバート・バークス(英語版)
編集ジョージ・トマシーニ(英語版)
製作会社ユニバーサル・ピクチャーズ
配給ユニバーサル・ピクチャーズ
公開 1964年7月22日
1964年8月29日
上映時間130分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$3,000,000(見積値)[1]
興行収入 $7,008,912[2]
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マーニーとマーク

『マーニー』(Marnie)は、 アルフレッド・ヒッチコック監督による1964年アメリカ合衆国のサイコスリラー映画(英語版)。出演はティッピ・ヘドレンショーン・コネリーなど。幼少期のトラウマから異常な行動をとってしまう女性と、彼女を救い出そうとする男の心理的葛藤をミステリー仕立てで描いている[3]。原作はウィンストン・グレアム(英語版)の1961年の同名小説(英語版)。

日本では『マーニー/赤い恐怖』のタイトルでビデオ発売されたこともあった[4]

ヒッチコックが作曲家バーナード・ハーマンと組んだ最後の映画である。
ストーリー

マリオン・ホランドと名乗る女性が、税務コンサルティング会社の社長シドニー・ストラット(マーティン・ガベル)の元に、推薦状なしで就職し、数ヵ月後、会社の金庫から1万ドル近くを盗んで逃走する。マリオンは本名マーガレット(マーニー)・エドガーであり(ティッピ・ヘドレン)、髪の色や身分を変えてバージニア州に渡り、フォリオという名の馬の厩舎に住み着く。そして、ボルチモアで経済的に援助している病身の母バーニス(ルイーズ・レイサム)を訪ねる。

フィラデルフィアに出版社を持つ裕福な男やもめ、マーク・ラットランド(ショーン・コネリー)は、仕事でストラットと会う。彼は盗難事件のことを知り、以前訪れたときのマーニーを思い出す。数ヵ月後、メアリー・テイラーという偽名のマーニーは、偶然にもマークの会社に応募し、彼に認められ採用される。マークと一緒に週末の残業をしていたマーニーは、雷雨の中、パニック発作を起こす。マークは彼女を慰め、キスをする。二人は社交的に付き合い始める。マーニーは悪い夢に悩まされており、赤い色は極端な感情的反応を引き起こすことがあることがわかる。

やがてマーニーはマークの会社から金を盗み、再び逃亡する。マークは彼女を追って、フォリオを飼っている馬小屋にたどり着く。彼は彼女を脅迫して自分と結婚させるが、マークの元義姉でマークに恋するリル(ダイアン・ベイカー)はこれを悔やむ。リルはマークがマーニーと結婚して以来、かなりの金額を費やしていることを知り、疑念を抱く。新婚旅行の船上で、マーニーはマークと寝るのを拒み、マークは最初彼女の意思を尊重していたが、ついには彼女をレイプしてしまう。翌朝、彼女は船内のプールで溺れようとするが、マークに助けられる。

リルはマーニーの母親がまだ生きていて、ボルチモアに住んでいることを知ってマークに密告する。マークは私立探偵を雇い、調査を依頼する。一方、リルはマークがマーニーに「ストラットを買収した」と話しているのを聞いてしい、いたずら心でストラット夫妻をラトランド邸のパーティに招待する。ストラットはマーニーに気づくが、マークは何も言わないように説得する。その後、マーニーが追加の強盗を認めると、マークは被害者に弁償して告訴を取り下げさせるよう働きかける。

マークはマーニーのご機嫌を取って、フォリオを自分たちの屋敷に連れてくる。キツネ狩りの最中、フォリオに乗るマーニーは逃げ出す。奔放に駆け回ったフォリオはジャンプに失敗して脚を骨折し、地面に横たわって痛みに悲鳴を上げる。マーニーは必死で近くの家に駆け込み、銃を手に入れ、馬を撃って安楽死させる。悲しみに打ちひしがれたマーニーは銃を持ったまま家に帰り、そこでマークのオフィスの鍵を見つける。そして、事務所に行き金庫を開けるが、金に手を付けることができず、そこにマークが駆けつける。

マークはマーニーをボルチモアに連れて行き、母バーニスと引き合わせ、マーニーの過去について真実を引き出そうとする。雷雨の中、二人は到着する。バーニスが娼婦だったことが明らかになると、マーニーは長い間抑圧されていた記憶がよみがえる。幼い頃、バーニスの客の一人(ブルース・ダーン)は、雷雨の中で怯えるマーニーをなだめようとしたが、彼がマーニーに触れるのを見て、バーニスは彼が痴漢をしようとしていると思い、彼に襲いかかる。男にかわされた彼女は転んで脚を負傷する。怯えたマーニーは母を守ろうと、暖炉の火かき棒で男の頭を殴り、それが致命傷となって男は死亡したのだった。バーニスは警察に、自分が男を殺したと自供し、マーニーがその出来事を忘れてくれるように祈ったのだった。彼女は未婚の若い頃に妊娠したことがあり、ずっとマーニーを愛していたと言う。自分の行動の背景を知ったマーニーは、マークに助けを求め、彼は彼女を助けると約束する。二人は強く抱き合いながら彼女の生家を去っていく。
ヒッチコックの登場シーン

序盤で、金を奪って逃走中のマーニーがホテルに投宿して部屋に向かうシーンに登場し、カメラの方を見る。「アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧」も参照
キャスト

役名俳優日本語吹替
NETテレビ版ソフト版
マーニー・エドガー
(盗癖のある美女)ティッピー・ヘドレン二階堂有希子魏涼子
マーク・ラトランド
(ラトランド社の若社長)ショーン・コネリー若山弦蔵てらそままさき
シドニー・ストラット
(会計事務所社長)マーティン・ガベル(英語版)勝田久水野龍司
リル・マインウェアリング
(マークの亡妻の妹)ダイアン・ベイカー池田昌子斉藤恵理
バーニス・エドガー
(マーニーの母)ルイーズ・ラサム(英語版)麻生美代子竹口安芸子
ラトランド・エドガーアラン・ネイピア(英語版)高橋正義
ボブボブ・スウィーニー(英語版) 緑川稔
刑事ヘンリー・ベックマン(英語版) 北村弘一
スーザン・クラボンマリエット・ハートレイ森ひろ子
船乗り
※回想シーンのみブルース・ダーン納谷六朗鈴木佑治
サム・ウォードS・ジョン・ロウナー(英語版) 吉沢久嘉
ジェシカ・コットンキンバリー・ベック(英語版)増山江威子
ストラット夫人ルイーズ・ロリマー(英語版) 中村紀子子
アーティ城山知馨夫
不明
その他細井重之
高村章子
渡辺典子小山武宏
岩崎ひろし
後藤哲夫
藤貴子
高下三佳
宮沢きよこ
山岸治雄
坂井恭子
土門敬子
里郁美
日本語吹替版スタッフ
演出山田悦司
翻訳進藤光太
効果赤塚不二夫
調整坂巻四郎
制作グロービジョン東北新社
解説淀川長治
初回放送1969年4月13日
日曜洋画劇場
21:00-23:002012年11月2日
販売のBDに収録

※ショーン・コネリーのフィックス声優として知られる若山弦蔵が初めてコネリーを吹き替えた映画である[要出典]。
製作
企画

アルフレッド・ヒッチコックは、1961年にウィンストン・グレアムの小説『マーニー』の映画化の構想を練り始めた。


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