マークスの山
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マークスの山
著者
高村薫
発行日1993年3月24日
発行元早川書房
ジャンル推理小説社会派ミステリ
日本
言語日本語
形態四六判ハードカバー上製本
ページ数441
次作照柿
公式サイトhttps://www.shinchosha.co.jp/book/134719/
コードISBN 9784152035530

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『マークスの山』(マークスのやま)は、高村薫小説警部補である合田雄一郎を主人公とした推理小説。合田雄一郎シリーズの第1作にあたる。

1993年3月に早川書房で単行本として刊行された。のち、2003年1月に講談社より文庫判が上下2巻で刊行された。文庫本化にあたっては全面改稿されている。その後、2011年8月に講談社版を底本として新潮社からも文庫判が上下2巻で刊行された。

小説の累計販売部数は100万部を超え、大ベストセラーとなった[1]

1995年4月崔洋一監督、中井貴一萩原聖人主演で映画化され、2010年10月WOWOW連続ドラマW枠で上川隆也主演でテレビドラマ化された(なお、両方とも原作との相違点がある)。

小説は、第109回(1993年上半期)直木賞を受賞、1993年に「このミステリーがすごい!」1994年版国内編第1位を獲得した。
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2013年2月)(使い方

南アルプス夜叉神峠で起こった親子心中事件で生き残った少年が、その後成長して「マークス」を名乗り、連続殺人を犯す。「マークス」には、ある事件に関係するキーワードが隠されていた。
登場人物
犯行とその関連人物
水沢裕之
神奈川県横浜市出身。両親に車で南アルプス夜叉神峠に連れて来られ排気ガス心中するも、奇跡的に助かる。しかし、一酸化炭素中毒のために重度の統合失調症になり、病院に入退院を繰り返す。3年毎に精神に変調を来し、この際に表れる人格が「MARKS」。一時豆腐屋の夫妻の養子となり、改姓していた。代官山で窃盗を働き府中刑務所に送られる。普段は入院時の担当看護師・高木真知子(後述)のアパートで暮らしている。
高木真知子
東京・金町にある第一病院の看護師。水沢が千葉県松戸市の病院に入院中に知り合う。水沢を最も手厚く看護した。ある日、水沢と落ち合った時に暴力団員から発砲を受け重傷を負う。
岩田幸平
南アルプスの作業小屋に暮らしていた建設作業員。幻覚に襲われ、小屋にやってきた登山者を撲殺し逮捕された。府中刑務所収監中に、水沢から自らの殺人事件に関する刑事裁判の再審請求を出すよう入れ知恵される。
MARKS関連
木原郁夫
名門私立大学である暁成大学の理事長。暁成大学法学部卒。在学中は山岳部(星霜山岳会)に属していた。暁成大学創始者の家系の出身であり、大学を拠点とする過激派学生運動勢力の排除に尽力していた。「K」。
松井浩司
法務省刑事局刑事課長。暁成大学法学部卒。大学時代は暁成大学きっての秀才として通っていた。司法試験合格直後に人身事故を起こすも、木原の力により不問に付された。「M」。
林原雄三
渋谷で林原法律事務所を営む弁護士。暁成大学法学部卒。女癖が悪く、人妻を妊娠させたことがある。大学時代から秀才であったが、上記の女癖の悪さがたたって松井よりも司法試験の合格が遅れた。「R」(“はやしはら”ではなく“りんばら”)。
浅野剛
浅野病院院長。暁成大学医学部卒。裏口入学の過去があり、負い目を感じながら学生生活を送っていたときに木原と知り合う。癌になり、浅野自身も関わった事件の真相を遺書に記し、自殺した。「A」。
佐伯正一
佐伯建設社長。暁成大学経済学部卒。木原の妹と付き合っていた際、身分の差があるために木原家の縁者から結婚を反対されていたが、木原の力により無事結婚を果たした。「S」。
野村久志
左翼活動家。暁成大学法学部卒業後、京都大学大学院に進学。木原はこの野村に対しある恐れを抱いている。木原達五人と登った南アルプスで原因不明の死を遂げ、遺体を山中に埋められた。文庫版とドラマ版では性格、人物像が大きく異なる。
畠山宏
住田会系吉富組元組員。連続殺人事件の第一被害者でもある。林原からの依頼で水沢を殺しに赴くも、返り討ちにあう。
捜査関係者
合田雄一郎
警視庁警部補刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係主任。33歳。刑事歴10年。剣道3段。大学法学部卒業後、警視庁巡査拝命。各警察署と捜査第1課を行き来した後現在に至る。警視総監賞を数回受賞。警察官職務執行法に忠実な、忍耐の塊とも言うべき優秀な刑事。大阪市東住吉区出身。大阪府立天王寺高等学校1年生の際に外勤警察官だった父親が病死したため、母親の故郷である東京に移る。後述の加納祐介とは大学の同期で登山のパートナーである。大学時代に加納と共に司法試験を受験するも、合田は失敗。離婚歴があり、元妻は加納の双子の妹である。時に関西弁を交えてしゃべることがある。ズック靴を愛用しており、帰宅後靴を洗いながら1日の記憶を整理する。
森義孝
警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係係員。30歳。上野警察署から捜査第1課へ配属された。整髪料など、揮発性化学物質へのアレルギー(匂いを嗅ぐとくしゃみが止まらなくなる)があるが、内部では公にされていない。合田としかコンビを組まない。『森蘭丸』をもじった“お蘭”というニックネームを付けられている。
吾妻哲郎
警視庁警部補。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係主任。36歳。東京大学法学部卒業後、警視庁巡査拝命。被疑者の精神を切り刻むことに愉悦を覚えているゆえ、ドストエフスキーの小説「罪と罰」に登場する予審判事ポルフィーリィ・ペトローヴィッチから拝借した“吾妻ポルフィーリィ”と、童顔であることから付けられた“ペコ”というニックネームがある。現場に出る時は玉虫色のトレンチコート(通称ハレンチコート)を着る。小柄で、下腹部が出始めている。
有沢三郎
警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係係員。35歳。現場に一二を争うほど早く到着することから、あだ名は風の又三郎にちなみ“又三郎”。捜査第1課一のイケメンを自称。
肥後和巳
警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係係員。43歳。鹿児島県出身ゆえ、“薩摩”というニックネームを付けられている。老獪さにおいて右に出るものはない。多摩に自宅があるものの、時に荻窪の愛人宅から現場に向かうことがある。愛人宅帰りの日には決まってミスをする。
広田義則
警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係係員。35歳。柔道五段。秋田県出身で、色白にもち肌。トレンチコートには岩波新書ジュリスト(文庫版ではジュリストではなく澁澤龍彦の作品)のどちらかが入っている。ある理由から、ニックネームは“雪之丞”。
松岡譲
警視庁巡査。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係係員。7係で唯一の20歳代。明るくで体力もある。金ボタンを付けたブレザーを着て現場に来ており、上司の合田にとって少々頭の痛い問題である。ニックネームは“ジュウシマツ”。


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