The Man of Steel
出版情報
出版社DCコミックス
形態リミテッド・シリーズ
『マン・オブ・スティール』(The Man of Steel)は、1986年にDCコミックスから出版された「スーパーマン」の新しいオリジンを描いたミニシリーズ。2013年の実写映画『マン・オブ・スティール』も同様にリブートとしてタイトルが引用された[1]。ライターとアーティストはジョン・バーン、着色はディック・ジョルダーノ、レタラーはジョン・コスタンザ。 スーパーマンは本作で設定がリブートされ、ジョン・バーンによって「カル?エルはクリプトン星の唯一の生き残りで、カンザス州に飛来、クラーク・ケントと名付けられスモールヴィルで育ち、デイリー・プラネットへ入社する」という今日まで知られる設定が描かれている。ロイス・レインはデイリー・プラネット社のリポーター、バットマンとの初の対面、ビザロはスーパーマンのクローン、レックス・ルーサーはマッドサイエンティストから悪の実業家に変更され改めて紹介された。 当時のDCコミックスの編集者達は、新しい読者のために複雑化した設定を整理する必要性を感じていた。スーパーマンは1938年にジェリー・シーゲルとジョー・シャスターによって創造された後、1945年の『More Fun Comics
概要
また、1961年には「2つの世界のフラッシュ」でマルチバースの設定が導入され、ゴールデンエイジの設定を「アース2」、シルバーエイジの設定を「アース1」とすることで区別していた。マルチバースの概念は作品に多様性を生み出すことに貢献したものの、キャラクター毎の設定は複雑化する一方であった。これらの問題を解決するため、1985年からクロスオーバーイベント『クライシス・オン・インフィニット・アース』が行われ、スーパーマンを含めた多くのDCコミックスのキャラクターの設定は整理されリブートされた。 1."The Legend Begins" クリプトン人のジョー?エルは帰宅すると執事ロボットのケレックスに用事の確認をする。同じく執事ロボットのキロアも気に掛ける。ジョー?エルはジェステーション・チェンバーから赤ん坊の母胎となるマトリックスを盗み出していた。妻のラーラはクリプトンの法を破ってまで子供を持ち出したことに驚く。ジョー?エルがラーラにクリプトン星はいずれ破滅することを説明している間にも噴火が始まり、赤ん坊を乗せたロケットを発射させる。 冬の嵐の夜、カンザス州スモールヴィルのジョナサン・ケントとマーサ・ケント夫妻の農場にロケットが墜落する。ロケットから赤ん坊が現れ、ジョナサンは火星人かもしれないと疑うが、マーサはサイエンス・フィクションの読み過ぎだと一蹴する。赤ん坊は「クラーク・ケント」と名付けられ2人に育てられた。クラークが高校生になった頃、ジョナサンから出自の真実を教えられ戸惑うが、自身の特別な力を有意義なものにするため大都会メトロポリスへ旅立つ。 3年後、クラークはスモールヴィルへ戻り、スペースプレーンの事故を救った際の自身の扱われ方に不満を抱いたことをジョナサンとマーサに語る。居合わせた記者からは質問攻めにされ、近寄る人々からは野生動物を見るかのような状況だったという。公の場で特別な力を使った時の反応を実感したクラークは、マーサにコスチュームを仕立ててもらい、ブーツとケープを身につけ「スーパーマン」というアイデンティティーを生み出す。 2."Introducing Lois Lane" クラークはコスチュームを身につけてメトロポリスで活動を始める。デイリー・プラネット新聞社のペリー・ホワイトが空を飛ぶクラークを発見し、部下のロイス・レインに「スーパーマン」の記事を書くよう指示する。スーパーマンはメトロポリス全域で活躍するが、ロイスが現場に駆け付けたときには既に去った後で、スーパーマンを見つけることができない。そこでロイスは車に乗って自ら港に飛び込み助けを呼ぶ。
あらすじ