マンフレッド交響曲
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Tschaikowsky:Manfred-Sinfonie
- ヴァシリー・ペトレンコ(Vasily Petrenko)指揮hr交響楽団による演奏。hr交響楽団公式YouTube。
Tchaikovsky:Manfred Symphony - ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。AVROTROS Klassiek公式YouTube。
Tchaikovsky - Manfred Symphony Op.58 - マヌエル・ロペス=ゴメス(Manuel Lopez-Gomez)指揮ソウル市立交響楽団(Seoul Philharmonic Orchestra)による演奏。指揮者自身の公式YouTube。

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マンフレッド交響曲(: Манфред-Симфония)、正式には《バイロンの劇詩による4つの音画の交響曲『マンフレッド』》(: Manfred : symphonie en quatre tableaux d’apres le poeme dramatique de Byron)ロ短調 作品58は、ピョートル・チャイコフスキー1885年5月から9月にかけて書き上げた管弦楽曲。バイロン卿1817年に書いた劇詩マンフレッド』に基づくチャイコフスキー唯一の標題交響曲であり、チャイコフスキーが番号付けを行なわなかった唯一の交響曲である(順番から言うと、交響曲第4番第5番の間に作曲されている)。

ミリイ・バラキレフに献呈され、1886年3月11日に、マックス・エルトマンスデルファーの指揮によりモスクワで初演された。全曲を通した演奏は約55分である。作曲者によって1885年に4手ピアノ版も作成されている。目次

1 作曲の経緯

2 楽器編成

3 楽曲構成

3.1 第1楽章 アルプスの山中を彷徨うマンフレッド

3.2 第2楽章 アルプスの妖精

3.3 第3楽章 山人の生活

3.4 第4楽章 アリマーナの地下宮殿


4 版の違い

5 評価

6 関連項目

7 外部リンク

作曲の経緯

劇詩『マンフレッド』の作者バイロン《1813年頃の肖像画》 劇詩『マンフレッド』に基づく標題交響曲の制作を発案したバラキレフ《1900年代撮影》

「バイロンの『マンフレッド』による標題交響曲」という企画は、バラキレフによるものだった。しかし、なぜかバラキレフ自身は作曲しようとはせず、エクトル・ベルリオーズに作曲を打診するが、ベルリオーズは高齢と病気のため断っている。次にバラキレフが白羽の矢を立てたのがチャイコフスキーだったのである。バラキレフは1882年10月9日のチャイコフスキー宛の書簡で、自分が手をつけようとはしない理由を次のように釈明している。「この壮大な主題は私には似合いませんし、私の内なる精神構造にも調和しないのです。」

チャイコフスキーは1885年までの数年間、この題材を忘れていたが、その年バイロンの『マンフレッド』に手に入れ、標題交響曲の作曲に着手したのである。バラキレフはあらかじめ、どのような標題を用いるべきか詳述し、どの調性を用いるべきかや転調の仕方まで指図してきたが、チャイコフスキーは自分自身の判断を貫いた。完成した際には、チャイコフスキーのいつもの癖で、本作を自分の最上の作品の一つと見なしていたが、時間が経つにつれて自信を失い、第1楽章を除いて破棄しなければと考えるようになった(ただしこの思い付きは実行されなかった)。
楽器編成

フルート3(第3フルートはピッコロ持ち替え)、オーボエ2、コーラングレクラリネット(A管)2、バスクラリネットバスーン3、ホルン4、コルネット2、トランペット2、テノールトロンボーン2、バストロンボーン1、チューバ1、ティンパニバスドラムシンバルタムタムトライアングルタンバリンハープ2、弦楽五部オルガン
楽曲構成

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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